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今月の本　1106号　書物迷宮赤城毅

今回ご紹介する本も緊急事態の今必要とされる本ということで、今月に読んだ本ではありません。

今回の本は書物の好事家の世界を娯楽化した小説です。ただ、あまりにマニアックな話題なのでここで紹介するのはどうかと思っていました。本のマニアの世界を覗いて見たい方におすすめです。

では、なぜここでご紹介するのかというと水につかった書物の復元手段が参考文献つきで示されているからです。正直新聞でちらりと読んだような気がしなくもなかったのですが、まさかそれほどすごい技術だと思いませんでした。津波で山ほど大事な資料が水につかったと思います。若干時期が遅くなってしまった気もしますが、まだまだ水につかった書類がみつかることでしょう。 NHKラジオでは、この本で紹介されている機関も協力して文化財や登記簿の復元を行っているそうです。しかし、そういう公的なものだけでなく民間や私的なものでも重要なものも山ほどあるはずです。そういうものがある方は一度問い合わせてみたらいかがでしょうか。またぜひ公的機関がそういうものの復元についても積極的に援助していただきたいものです。一般には文化財は文化庁、登記簿は法務省が予算をつけないとやってもらえない縦割り行政となりがちです。縦割りをなくすのに復興院をつくるそうですが、単に人を出向させると縦割りがそのまま残ってしまいます。どうせ時限立法なのですからやる気のある人を全員公募したらいかがでしょうか。（被災民の方が実態に詳しいでしょうし。）公務員や企業でうかったらその分出向あつかいにすればよいのです。そして、被災した側の窓口は一つにしてそこに困ったことがあったらなんでも依頼して受けた依頼について、細かい省庁間の折衝はすべて復興院がやって被災者や被災事業者の手をわずらわせないしくみとすべきでしょう。そうなれば、この書類を復元したいのですがともっていったら何の書類でも受け入れてもらえるようになると思います。（ラジオで聞いただけなので実態はそうなっているかもしれませんが、予算のつきかたからすると上記のような可能性の方が高いような気がします。なにしろさかんに問題となっている放射能の基準も各省がばらばらにきめています。そのためICRPの危険時の基準の最低限の２０mSvにしているとよくきくのですが、外部被曝の基準と食物と飲料の基準をたしただけで約４０mSvになってしまい、さらに吸い込む分があるので結局６０mSvに近い基準設定 (http://www.jca.apc.org/mihama/fukushima/mhlw_kosho110328.htm) となってしまっています。最近小康状態が続いているのですから、合計した基準をはやく２０mSv以下（できれば平常時の１mSv以下）にすべきです。そうするとより除せんしようというインセンティブがはたらきます。（そういう意味で最近始めた政府が希望者に援助するというやりかたはいいとおもいます。ぜひ合計が１mSv以上となる人が除せんや避難や食物の検査をする費用を援助するようにすべきでしょう。（もちろん東電が費用負担すべきです。）））

では、また来月に。

関連リンク：http://yokutoku.y.ribbon.to/mm123.html

　　　　　　　　　　　　　
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