今月の本   1007号 闇の狩人 池波 正太郎 著






今回ご紹介する本は、時代劇物です。

TVでよくみる仕掛人ものの原作者 である池波さんの小説ですので、 仕掛人などの裏社会の人々の心情がうまく話の中に 取り入れられています。

TVと違って仕掛人稼業の裏の面が うまく描かれています。 TVをみているとつい仕掛け人を 正義の味方としてみてしまいます。しかし、 TVでも敵対する側として時々悪い仕掛け人 というのが登場しているのですが、 かりにそのような立場の人間がいたとして 本来よい仕掛け人などほとんどいないのが現実です。 それがなぜかがうまく描かれています。 もし、フィクションでなく知りたいのでしたら、 田中芳樹さんの蘭陵王をよんでみると よりわかることでしょう。 人間は神ではないので何にも制約がない立場になると 大抵とんでもないことを平気でしてしまうのです。 しかも部下がいるほど権力に酔うとともにつけ込まれないように より加速していきます。中国帝王図や 陳さんの十八史略を呼んでみればわかりますが、 失敗しない皇帝というのがほとんどいないのです。 人間がいかに弱い存在かがよくわかります。

ですから、三権分立や法治国家という制度が 生まれてきたわけです。 最近相撲界が大荒れですが、 なぜあれほど厳しくしないといけないかといえば 法律の下にない組織が暴走して社会に脅威となる 危険が相当高いからなのです。 たまたまよい親分がいるから大丈夫というわけにはいきません。 そして、法律を決める人も当然三権分立で互いに監視できる 状態でないと暴走してしまいます。 最近次々と明らかになる天下り問題からも わかるように、三権分立が十分機能していません でした。ですから公務員改革は急務でして、 国民のためにならないことをした人を 降格や減給できるしくみがないと 官僚の方が本来の役目をやろうとしなくなって しまうのです。たとえば、厚生年金の訂正に時間と 金がかかっていますが、とりあえずそのお金は, 現在のように税金や国民の年金から払うのではなく, 問題をおこした公務員の年金である共済から だすようにすれば、それこそ全省庁が協力して もっとはやく安く終わることでしょう。 (なにしろ共済年金の方はちゃんと管理されて いるのです。) ですから、民主党はまず公務員改革を一番でやるべきです。 そうでないとなんの政策も先に進みません。 話し合って来年の通常国会へなどといわず、 連日会議を開いて9月の臨時国会までに法案化すべきです。 しかも公務員自身が決めるのではなく、国民の代表がきめなくては ならない制度なので議員立法でなくてはなりません。 (医者は自分の親族を手術しないそうです。 組織の制度を変えるのも当然中立的な第三者が行わねば なりません。)

こういう三権分立が十分機能していないことによる危険は 日本だけにかぎることではありません。 私の一番の懸念は中国です。今後世界一の経済大国となるのに ヒトラーの出現を抑える仕組みをもっていません。 ようやく選挙はまともにやりはじめているようですが、 一党独裁をやめる気はないようです。 すべての組織に党員がいなければならないというのは あまりに恐ろしい統治方法です。 国がまちがったことをやりはじめたときに それを止める方法がありません。 今の中国は日本で言えば高度経済成長期なのですから、 複数政党制に移行するのに一番適している (高度成長期に与党が負けるはずがありません。) のに、逆に締め付けているのは理解に苦しみます。 五輪までは徐々によくなっているのかと 思ったのですが、五輪が終わって国家体制を より長期的に安定化させることを止めてしまったように 思われます。多党制にして思想信条の自由を認めて 三権を党の上において、党が暴走しないようにして 中国共産党が中国を導いていくことこそ、 中国に千年単位の安定と繁栄をもたらすことでしょう。 (今度文化大革命のようなことがおきたら、 世界の工場となっているのですから リーマンショックどころでない被害を世界各国が 受けることでしょう。)

日本は自国の体制を整えるともに 世界の多くのそのような欠陥がある国に思想信条の自由の保証と 三権分立と自由選挙と法治国家の実現が できるように手を貸すべきでしょう。 世界的には、そういう足かせをはずそうとしている 国の方が多くて世界の将来が不安です。 (このままでは十八史略のような進歩のない歴史を 繰り返しかねません。)

では、また来月に。

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では、また来月に。






             
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