今月の本   0201号

「技術大国」日本の未来
西沢潤一 (著)


年の始めには将来の予想などをしてみてはどうでしょうか?

将来を予測するのに 私が好んで用いる方法の一つは、まず古本屋で、過去にい ろいろな評論家が将来を予測した、本をいくつも買ってきて読み、その予測を 実際の歴史と比較して、 もっとも正確に未来を予期していた人の最近の本を改 めて読むというものです。 なにしろ、昔のそのような本は、本の価値がほとん どなくなってますので、 安く買えますから、手当りしだいに新刊を読むより費 用がかかりません。

そしてそのような読み方をしていて見い出したのが今回紹介する西澤氏の本で す。この本は1989年に書かれた本ですが、ずばり、十数年後の現在の日本 の状態を予言しています。

1989年といえば、まさにバブルが絶頂のころであり、ほとんどの評論家は 日本は今後ますます発展して 世界一の経済そして技術大国として 発展するだろ うと予測していました。 半導体の生産量も日本が世界一となり、 製造技術では、 アメリカを完全に凌駕したと思われていました。

しかし西沢氏は、日本の技術というものが、主に手軽にまねできる底の浅いも のであることを指摘し、同時にアメリカ、ヨーロッパやNIESの技術力の強さを 論じて、結果としてこのままでは日本の半導体技術の繁栄は 10年程度と予測 しています。 そして、実際10年後の今では、アメリカは製造業の力を回復し、 NIES諸国も急速に追い上げ、 日本の半導体の生産量や消費量は世界一の座をお りてどんどん下降しています。 日本の半導体技術のシンボルであったDRAMを 代表とするメモリ産業も、いまでは各社のお荷物となっているようで、 撤退や 事業の縮小といった話題が新聞を賑わしています。

ですから、今読んでもというか、 今読むと尚更、そうならないためには独創性 のある技術が必要だ、という作者の主張が響いてきます。

西澤氏は、光ファイバーの発明で有名ですが その他にも著明な発明がいくつも あります。 そのような大きな成果がいくつも生み出される背景には、 このよう な正確な未来予測力があったのでしょう。


では、また来月に。

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