今回ご紹介する本は久しぶりのライトノベルです。 というより、ライトノベルの古典的名作から 始まるシリーズの最新刊というべきでしょうか。 パーフェクトの題名からわかるように 書き下ろしの短篇を含めてすべて入った 一冊です。

前にも書きましたが私は気軽に読める SFが好きなので、このシリーズは 気に入っているもののひとつです。

特に一作目は傑作で、 筋もわかっているのにすっかり楽しめました。 ちょうどダイハードに ００７シリーズのようなお笑い要素を足した感じなので、 そういう映画を頭に浮かべながら読むとよりおもしろい ことでしょう。 日本ではこういうものは、お笑い○○というジャンルに なってレベルが低いものになってしまいます。しかし、海外では、 上記の００７を始めインディージョーンズなど お笑い（ジョーク）の要素がはいっていて ハラハラしつつ楽しめる作りとなっています。 そういうものほど一流のエンターテイメントなのです。 むしろ、こういうものほど高い価値を与えるべきでしょう。 （よくいわれるように泣かせるより笑わせる方が難しいのです。 公式の場で笑わないことが礼儀である日本に対して、 西洋人は、エレベータで一緒になった他人に 軽くジョークを飛ばすのが普通なぐらい、 ジョークが礼儀の一つになっていることもお笑いの価値を下げない一因の ようですが、私を含めそういう軽妙なジョークをとばせない日本人は、 そういうものにもっと尊敬の念を持ってもっと高い価値を与える べきででしょう。そうなると笑いの質も向上することでしょう。） この本を原作として、真面目に映画をつくれば、 ダイハードか００７シリーズかという傑作がつくれたことでしょう。 ダイハードがつくられる4年前の作品なのですから、 日本は惜しいチャンスを逃したのではないでしょうか。

ちなみに、全部通して読むとどんどんSF方向に舵がきられて いく感じも体感できて、それも楽しめました。 SFに抵抗ある方はこういう本から入門されたら どうでしょうか？ この本からSFの世界に入り、いろいろな本を読むことにより、 この本にいろいろ含まれているパロディにも気がついて さらに、この本を楽しめるようになることでしょう。

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では、また来月に。

　　　　　　　　　　　　　
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