金襴緞子

 
 「千代松、一寸あての部屋においで」
 御隠居様があてを名指しで呼びはる時は大概お楽しみの時。
 そして、御隠居様のお部屋に良くと幾松どんが何かされてるいうんがいつもの事。
 今日の幾松どんは、口に竹筒結わえ付けられて、
 股の間にはきんきらきんの帯しめられてます。
 「お出でなはったか。ささ、膝の上においで」
 「このままでよろしいんです?」
 「先ずはそのまま。ささ、もっと近うに」
 ご隠居様は、服を着たままのあての体を弄るんがお好み。
 裾の隙間からそろそろと下帯の際を撫でられて、耳をチロリと舐められる。
 大番頭さんみたいな荒々しさはないけど、体が蕩けそうになりますねん。
 ああ、又漏れてきてる…下帯、後でちゃんと干しとかんと臭ってきてまう。
 そうして体がカッカカッカとなってきてる中から薄目開けて
 幾松どんの方見たら…嫌やわ。幾松どんも感じてる。
 横一文字に咥えさせられた竹が涎で汚れてるし、体からやらしい汗がたらたら。
 幾松どんって、こんなんが好きなんかしら。
 「御隠居様…あて…もう…」
 「出そうかえ?」
 「へ…え…」
 「それなら、幾松の顔にかけたり。出来れば目の中に入るようにな」
 御隠居様はとうの昔に幾松どんの好みを知ってはる御様子。
 幾松どん、痛いのが好きなんや…あんなに感じてるんやもんなぁ。
 目で幾松どんに聞きます。
 『目に挿れてええのん?ホンマに痛いんよ?』
 『千代松どんのんが欲しいんよ。出来れば鼻にも挿れて』
 それならと言うので、あては幾松どんの頭の上で皮をむいたり戻したり。
 御隠居様は幾松どんの体の汗を舌で舐めとっていかれます。
 幾松どんは体中で感じてしまうお人やからもう堪ったものではない様子。
 いつもやったらもう辛抱堪らんようんなって股から潮吹きをしてしまうんやけど、
 今日はきんきら帯に縛られてるせいで汐吹きも出来へんみたい。
 目がもうこの世のものではないもんなぁ。
 あかん…其の目見てたら変な気になってきた。
 あては思わず幾松どんの頭を抱え込んで、自分の股に思い切り押し付けてました。
 ぐりぐりぐりぐり、幾松どんが息できようが出来まいがお構い無しに、
 あてが出せさえすれば良いと言う感じで幾松どんの顔になすりつけたんです。
 幾松どんの熱い鼻息が股座の唐辛子にかかって気持ち良くなります。
 「かけるえ、かけるえ、かけるえ!」
 大きな声で叫んで股座がはじけた後…あては何処か宙に飛んでしまったようでした。

 そして其の翌日の屋蘇祭の御座敷の日。
 幾松どんとあては役をそっくり入れ替えて、旦那様方に遊ばれていたのでございます…。

 贋金の帯。鍵は閉じ。

                     2003.12.18 葡萄瓜XQO
 
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