WHITE?

                     『これ、お返しね』
                     蒼から貰った包みに入っていたのは手作りと
                    思しきチョコレートボンボン。思わず含み笑い。
                     僕に一泡吹かせたつもりだろうけど…君を育
                    てたのが僕だって事、忘れちゃ居ないかい?君
                    が考えている事程、お見通しだよ。
                     応えて、あげなきゃね。

                     「蒼、お出で」
                     ベッドに腰掛けて誘いかける。どうせ結末は
                    決まっているけどね。手順だけは踏んでおいて
                    も罰は当たらない。
                     「京介…」
                     頬を赤らめる純真な猫。でもそれは最初だけ。
                    欲望に目覚めた時、彼はしなやかな蒼い豹に変
                    る。僕を翻弄する為に。
                     重なる唇、そして絡み合う舌…が一瞬にして
                    退こうとするのを強引に僕の舌で引き寄せる。
                    体もがっちりと抱きしめてね。
                     「意地悪」
                     そう言うけど、息、上ってるね。瞳も潤んでる。
                     「久し振りに味わう自分の味は、どう?」
                     蒼がボンボンに仕込んでいたのは彼の放った情
                    熱。溶かし切ってしまわない様に、砂糖の壁だけ
                    残す様にして。折角の力作、僕だけで味わうのは
                    余りに勿体無い。
                     「少し、苦い」
                     「それだけ蒼も大きくなったって、事だね。僕
                    を慌てさせるつもりだった?」
                     「そうじゃなくて」
                     肩に顔を埋められて。照れた声が鎖骨を響いて
                    伝わる。
                     「口直しが一緒なら、大丈夫かな、って」
                     「ばあか」
                     耳元で囁き返す。
                     「蒼のなら平気。恥ずかしがる演出って、結構
                    難しいもんなんだけどな」
                     「え?」
                     「誰が蒼を育てたと思ってるんだ?素直に育て
                    ようと思ったのに、つい…」
                     「つい…、何?」
                     「自分の気持ちに気付いてしまったからね。そ
                    れからは自分好みに誘導してしまったんだ。…ざ
                    ま無いね」
                     「光源氏な気分?」
                     「逆転されがちだけどね」
                     そして、重なるシルエット…。


                   《コメント》
                      匂わせ方、成功しましたでしょうか?
                      流石にマシュマロやクッキーには仕込め
                      ませんので、チョコボンボンにしました。
                      余程低温作業にしないと。固まったら大変だ。

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