不可解な卵

俺とあいつの前にそれは並べられた。
「何やねん、これ」
「カレンダー観てねーのかよ、馬鹿」
「ああ、あの日ですか」
二月…ああ、バレンタインデーかいな。
で、何で東西の探偵と怪盗が雁首揃えてんねん。
「只渡すんじゃ面白くねーだろ?」
お説ごもっとも。
「だからロシアンルーレットね」
「当りは何やねん?」
「さあ?それは見てのお楽しみ」
糞生意気な餓鬼やな、ホンマ。
「面白そうですね。乗りましょう」
「ってお前な、KIDモードいい加減外さんかい!」
「萌えてもいないのに外す訳無いでしょう?」
モノクルの奥で、眼差しが誘う。
「今夜熱くしてくれるなら話は別ですが」
「俺の目の前でいい度胸だな、おめーら」

俺等の前にあるのは3つのチョコエッグ。中に何が入って
いるかは、工藤しか知らんっちゅう訳ね。
「お前も参加するんかい?」
「悪いか?」
「別にぃ?」
「刺があるなぁ」
で、それぞれに割当った卵を開けてみる。
「……酒、あるか」
「お、やる気じゃん」
「呑まんとやっとれるかい!」
俺に当ったのはよりによってお嬢の作った若返り薬…
恨んだる…。
「俺はこれね」
工藤に当ったのは鶉の卵のような…ってローターかい。
「やれやれ。私は見事にハズレですか」
「そう言う事」
「じゃ、せめて小さい探偵お手製のチョコレートでも
味わいましょうか」
そしてチョコレートを齧る怪盗。工藤の唇の端が少し
上がって、赤い舌が動いた。

「………不覚をとりましたね……何仕込んだんだよ、お前」
お、KIDモード解除でご開帳かい。
「古典的だけど媚薬。灰原特製の奴な」
ローターを口の中で転がして、そして。
「……っ、いきなりは無いだろうがよ」
「其の割にスンナリじゃんか。機械もたまには良いだろ?」
「で、お前を埋める訳ね、俺が」
「一々確認すんなよ」
じゃ、俺もやらせてもらおか。
怪盗…いや、快斗の頭の方に移動する。
「どっち欲しい?」
「俺を幼児趣味にする気かよ、お前ら…後、出せ」

その後どうしたか?そればかりは流石によう言わんな。
ま、体力回復までに3日掛かった、とだけ言うとくわ。
                            (2003.1.30)
《コメント》
バレンタインデー…と考えてふと浮びました。
語り手の名前はもう言わずもがなでは無いかと。
構想時点では後があるんですが、敢えて暈してます。

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