予習はこまめに

「うーん。どうしてこうスラスラいくんかなあ?」
読み終えた本を投げ出した俺。 
本だと好きだと告白すると、相手も僕もずっと好き
だったと打ち明け一気にGO! 
だけどそう物事うまく転がるもんだろうか?
好きだって言って玉砕したらどうなる? 
下手したら友達のポジションすら失うかも
しれないじゃないか。もう道で会っても 
そしらぬ振りとかされるかもしれないし。 
「こんなふうにうまくいくなら俺だって。」
こんな本読むんじゃなかったぜ。 

「おーい 何暗くなってんだ少年よ?」
ノックと共にドアが開き奴が顔を出した。 
高校生の俺の兄貴。背はそんなに高くない
けど顔はまあまあ。いっつも俺のことからかって
ばかりいる嫌みな奴。こんな落ち込んでる時には
絶対会いたくない相手。 
「何これ?えっ、『あいつをゲット』?」 
「ば、馬鹿。人の本勝手に見るなよ。」 
俺が床に放り投げた本を拾って頁をめくる
兄貴にあわてて飛び付いた。恥ずかしいよ。 
「ははあ。おまえてっちゃんとの仲を進展させ
たいんだろ。どうして俺に相談しない。」 
俺のベッドに腰掛け、そう偉そうに言う兄貴。 
はん あんたには教わりたくないね。ちくしょー! 
なぜって哲也のお兄ちゃんと俺の兄貴はラブラブで。 
もうヤッた仲なんだぜ。俺にとってはその道の
先輩って訳なんだけどさ。悔しいじゃんか。 
俺と哲也はまだそこまでイッてないしさ。 
「こんな本読んでも参考にならないぞ。男は真心で
迫るんだ。真心で。」 
「なんだよ、真心って。」 
「好きなら相手を思いやる心も必要なのさ。
小学生には難しいか?」
「ムカッ」 
「まあ頑張れよ。あのお子様の哲也くんを物に
するのは大変だろうけどな。」 
「うっ、うるさいっ!」 
「困った時は相談しろよ。手取り足取り教えてやる
からな。なんなら4Pするか?」 
「へ、変態っ!馬鹿兄貴!!」 
「はん。じゃあな。」 

兄貴が部屋を出ていくと又俺1人。 
「やっぱ無理かな。」つぶやくとなんか心に
ぽっかり穴が開いた気分だ。 
だけど、来年は俺達中学生だし。 
そろそろプラトニックな関係をもう1つ
ステップアップしたいよな。 
その日が来るまで研究しないと。 
また姉ちゃんに本借りようっと! 

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