wait for....
なぁツナ。俺お前のこと好きだ
3日前に突然家に来た山本はそう言って、ちゅっと俺の額に口付けた。
夏休みで本当に良かった。
頭の中がぐちゃぐちゃで、とてもじゃないけど
山本とまともに顔をあわせる自信が無かった。
どうしよう、どうしよう
俺の胸中ないし頭はその言葉で埋め尽くされていた。
どうしたらいいのか全く分からない。誰にも相談なんて出来ない
ましてや頼りにしていたあの---山本の事なのだから尚更である。
山本は俺のことをもう友達としては見てくれないのだろうか。
俺が友達として接すればどうにかなるのだろうか。否。それはないだろうな・・・
「あーもうどうしたら良いんだよ・・・」
「ツナ」
「・・・何、リボーン」
何時の間にか俺の隣に居た小さな殺し屋兼家庭教師が一言。
「お前が山本と何かあったかは知らないが、逃げるなよ」
「・・・、・・・・」
それだけ言い残してリボーンは部屋を出てしまった。
逃げるなよ
その一言が頭に響く。
どうしたらいい?打開策なんて見当たらないまま俺は部屋を飛び出していた。
走って走って、山本の家まで。
携帯より俺のそのままの気持ちを言葉で伝えたくて。
普段走ったりしないから、苦しい。息が詰まりそうだけど今は。
「っ・・は・・・・・あった・・」
目の前には山本の家。
無意識に俺は、インターホンを押していた
『はい』
「あっ・・・あの、俺沢田ですけど・・・」
『ツナ?』
「えっあっ山本?」
「ちょっと待ってろ、すぐ行く」
インターホンに出たのは山本で、待ってろといった数秒後大きな扉が開いた。
「よぉ、わざわざどうしたんだ?」
どうしたもこうしたも
「何かあったのか・・・?」
何かあったも何も、
お前の事で頭がいっぱいなのに
「・・・っ返事、しに」
顔をあげた俺に山本は一瞬目を見開き、そっと俺を抱き寄せた
「顔、真っ赤だぞ?」
いつものような優しい声で
耳元で囁かないで
「山本・・・っ・・」
「悪いけど離してやんないよ」
「、え」
「もう我慢の限界。俺だって返事待ってたんだから少しくらい良いだろ?」
「ご、ごめん・・・・」
ぎゅ、と俺の首筋に顔を埋めてる山本の髪がくすぐったくて。
小さく口元を綻ばせたのはヒミツ。
「でもさ・・・俺、山本にキスされて嫌じゃ無かったよ」
「・・・ツナ・・」
「こうされるのも、本当は嫌じゃない」
もう止まらない。言葉が、溢れ出す
「・・・俺、山本のこと好きだよ」
初めて、山本の体を抱きしめ返す。
あったかくて、心地がいい。
「なぁツナ・・・」
「・・・ん・・?」
さっきまで俺の首筋に埋めていた山本の顔が目の前にあって
ちゅ、と俺に口付けた。
「キスしていい?」
「い・・・言うの遅いっ・・・!!」
それから二人また笑って、唇を重ねた。
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もっさんをもっとカッコよく書けたら・・・
ていうか玄関先ですよ・・・!!!もっと場所を選んで!死
20040815