好きだからという理屈は通らないのかい?

















少年イデオロギー


















「ぬーえくんっv」
「キモい。近寄るな。あああしかも抱きつくな!!」
「良いじゃない、減るもんじゃなしに」
「減る!!」


語尾にハートくっつけたりいきなり抱きついてきたり・・・
こいつは一体いくつなんだ。はた迷惑なジジイ、スピットファイア。
誰かこいつを止めてくれ・・・・


「オイ、ジジイ」
「だから僕はまだ若いからお兄さんだって」
「うっさい離せ」


中々感情の起伏が激しい彼の機嫌を損ねてしまったようだけれど離してなんかやらない
折角捕まえたのだから。


「鵺君」
「・・・・・・」
「ぬーえーくん?」


抱きついたまま顔を覗き込むと顔を背けられる。
あからさまだな・・・・
僕より随分小さな鵺くんをそっと包むように抱きしめてやると以外にも無抵抗。


「珍しいね」
「・・・・・何が」
「嫌がらないから」
「だってお前が―・・・・」


言葉はそこで途切れた。
どうしたの、と聞き返せば何でもないの一言


「・・・・・・・」
「・・・・・・・」


二人して無言のまま。
嫌がらなかった、というか抗えなかった理由なんて
一瞬お前が酷く淋しそうな顔を見せたからじゃないか
何で俺が
何で俺が気を使わなきゃなんないんだ


「・・・・馬鹿」
「え?」
「馬鹿かお前は!」
「えぇ?」


嫌いだとか、好きだとかそんな感情が交錯してもう何が何だか。
何で俺ばっかりこんなになって考え込んで
もう、もう頭の中がぐちゃぐちゃで。何も考えたくなかった
まして考えているのがこいつのことなんて


「鵺くん」
「・・・・・・なんだよ」
「ありがとう」


まるで全てを見透かしているかのような そんな声で
腹立たしく思うと同時に、俺の中でのこいつの存在の大きさを知った。



































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20041011
うちのスピ鵺の気持ちの大きさはスピ<鵺と思いきやどっこいどっこいだったりします。






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