教室は嫌いだ
だから今日も俺は屋上に出る。






























教室が嫌い
一つの枠に嵌め込まれてる気がするから
あの、狭苦しい一枠に。
別に屋上に出て何をする訳でもないけど、
屋上は空に近いから比較的好きだ
枠に納まり切らない広大さが好きなんだ
どこまでも広がる青が。
その青さが、心に染み込んでゆく
空を見上げていたら、急に屋上のドアが開いた。


「イッキ?何してんだ」
「お、カズ。見ねぇと思ったらここに居たのか」
「ん、何か教室ヤだったからさ。…イッキは?」
「俺もだ」
「同じだな」


そう返答したら、イッキは何も言わないで俺の隣に座った。


「空ってさ」
「あー?」
「当たり前だけど広いよな」
「・・・あぁ」
「屋上に居るとさ、手伸ばしたら届きそうだなって何時も思う」


A,Tをはかなくても空に近づける唯一の場所だと、俺は思う


「そうだな」




その時イッキに握られた手の温かさはいつ迄も忘れない。







願わくば、この手がいつまでも離れない事ようにと、青い青い空に願いを込めた。




















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あれ、イキカズ?死
20040917







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