hope 0.5
ぼくがうまれたときに、おかあさんとおいしゃさんはとってもおどろいたそうです。
なぜなら、うまれてきたのは、ぼくたちふたりだったからです。ぼくたちがまだおなかのなかにいたときのけんさでは、ひとりだといわれていたのです。
なのにうまれたのはふたごだったからみんなおどろいたそうです。
でもぼくはふたりでよかったとおもいます。だって、ひとりであそぶよりも、ふたりであそぶほうがたのしいです。
いつ書いたか忘れた作文の中ではぼくはいつも幸せな気持ち。
いつも家にはお母さんがいて、お父さんは忙しそうにお仕事をしている。
学校には仲良しな友達がいて、優しい先生が迎えてくれる。
そしていつもぼくの横には弟が居てくれる。
ぼくはそれが当たり前だと疑わなかったし、変わること無いものだと思っていた。
あの時までは。
知らない男の人人達がぼくの前に現れて、
ぼくを『感染者』と呼んだ時までは
日常が普通に当たり前にやってくるものだと思っていたのに。
その時、ぼくの世界が色を変えた。
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