オレ達、

ぎゅっとしてみたり

じんとしたり

しゅんとしたり




オレ、

ぎゅっとしてもらいたいから

ぎゅっとしてみたり

カマってもらえなくて

しゅんとしたり

かまってもらいたいから

ワザと ツンとしてみたり


OURSELVES

うちはサスケ うちは一族末裔 直系写輪眼 孤高な単体




そして







復讐者  



















この気持ちを説明しろって言われても、自分でも解らない。


ただ、“いつ死んでもイイ”って思っていた気持ちが

あの上忍と出会ってから

いつの間にか、“生きたい”って

いつの間にか、こんなに 欲深になっていた俺・・・





























そう・・・・・ オレは 復讐者


僅かな時間でも 修業をして 修業をして 強くなる ならなきゃいけない


だけど、ナルトの野郎は 一楽にラーメンを食いに行きやがった。

また、 ひとりで修業をするか


・・・ ・・・ ・・・ ・・・

 ・・・ ・・・ ・・・

  ・・・  ・・・













コンコン



コンコンッ















「ハイハイ・・・

アラ、 サスケ。   ・・・ どしたの、 珍しい。」

何度かドアをノックすると、上半身裸のアンタがかったるそうに姿を現した。
ドアが開いた瞬間にフワリと漂ってきた空気が ・・・?石鹸? 香水?
僅かに漂ってくる香りだけど、いい匂いだ。

アンタのかったるそうな顔を見上げると、困ったように眉を寄せ苦笑した。



「? ・・・ 何なんだよ」
呟くオレに困った様に頭を掻いてるアイツの後ろで何か動いたと思ったら、女だった。
その女と目が合い、デッカイ目ン玉丸くさせたと思ったら女が微笑んだ。


「あら、可愛い子ねェ。 カカシくんの・・・・子供?」

クスクス笑いながら、風呂上りの蒸気した体近づけて来やがった。
オレはなぜか脳がチリチリとした。

「チガウよ〜、これはオレの生徒。・・・ で、何?サスケ。」

そう言って苦笑いしながら風呂上りの裸同然の女に鼻の下伸ばしてたアンタ、
オレに目線を移すその目の違いったら。

オレの事、嫌い? 見下してる? その目、前からスゲェ腹が立った。
けど、今日は一段と腹が立つ。



「 ―― ・・・ウスラトンカチ!」

オレは考えも無しに浮かんだ言葉を口走るとなぜかチリチリと湧き上がる思いに
居ても立っても居られなくて走り出していた。



「 ノド、 痛い・・・・」

途中の河原ン所で立ち止まった。
ノドが痛かったのに今度は目頭が熱くなって、涙が出てきた。

悔しかった。

必死に生きてるのに、毎日毎日修業をして。
力を付けて、いつかアイツ、兄貴を見つけ出して復讐の思いを
・・“約束”を果そうと死に物狂いなのに。

それなのに、あのフザケタ上忍の野郎は







オレは “うちは”サスケ 生き残った一族の末裔

否 今も みんな生きている筈だった

それを アイツが 兄貴が 根絶やしにした

何故? 自分の力の為? 何の力の為?


生んでくれた 育ててくれた母さんと父さん

一緒に生きてきた 一族のみんなを殺してまで 何を得ようと言うの?

ねェ ・・・・・ オニイチャン































「先生〜、もういい加減にしてよねェ!遅刻!遅すぎ!!」

サクラがナルトと声を合わせたかのように遅れてきた上忍に向かってった。
そりゃ遅刻もするよな、家にオンナ毎晩の様に連れ込んでりゃ。

上忍のアンタにとっちゃ遊びみたいな、こんなお稽古修業どうでもイイよな。



けどな、オレは鏡見るたびに  この眼見るたびに

オレのやらなければ行けない事 思い出すんだ!

アンタの道楽時間に付き合ってる暇は無いんだよ!


頬を膨らますナルトやサクラに平謝りするだらしの無い上忍に
悪態を込めて “フンッ” と思い切り鼻を鳴らした。








「サスケ」



修業の練習も終り家路につこうと背中を向けたらあの上忍に声を掛けられた。

「・・・んだよ」

背中向けたまま、篭った口調で答えるオレ。
なんかガキみたいでそんな自分自身にもっと腹が立った。
そんな自分自身が悔しくて、振り返るとやっぱり
アイツの冷たい目が見下ろしていた。

アイツの後ろで上りかけた青白い満月。
冷えた温もりの感じない満月、 コイツにソックリだった。


「ハァ〜・・・昨日。 昨日は概、修業でもつけに来たんでショ?」

・・・って何だよ、その “ハァ〜”ってため息。

・・・ ・・・ そしてその目、 ・・・ ヤメロ


「イルカ先生や紅に今朝は散々こっ酷くしぼられてね。 7班の事やお前の事とか。」

は?オレの事?オレの事って何なんだよ。


「ま、お前の担当になったのが運のツキってヤツかァ、“うちは”一族のサスケ君」

―― ・・・ そういう事 ・・・・・・かよッ!!


時間外だから給料が出ない、とか呟いてる目の前のこの職務怠慢な上忍に向かって
オレはすかさずクナイを抜き取ると投げていた。

だけどヤツはあっさりとそれを指と指で挟むかのように止めるとまるで猫でも
扱うかの様に簡単に印をふみ、その手にしてたクナイを数多にさせると抛って来た。
オレは間一髪それを交わすと、とり合えず草むらに逃げ込んだ。



「とり合えずさ、冷えるし。 約束もあるから、とっととやっちゃおう。お前の頭、ポンと
オレの手で叩いたら終了ね〜」

「 ・・ざけんなッ!!」

どうせ敵わないと思っても胸のうち悔しくてオレはやる気なさげに呟いてるアイツの背面に
飛び掛っていった。
このまま引き下がったら、嘗められる、バカにされたままだって思った。
コイツん家でいつか笑った女を思い出した。
“お前なんて殺すにも値しない”と、そう言った兄の眼を思い出した。


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
全力で飛び掛る。 どれも紙一重でカワされる。
余裕のアンタ。
悔しい、それでいても戦っていてわかる、アンタとの力の差。
なんでこんなにも 遅いオレの蹴り   なんでこんなにも 印をふむのが遅い オレの手!


「クソォォォッ!!」

目の前に赤い血が飛び散った。
痛ぇ・・・・・・・
オレはあまりにもいう事の利かない右手に憤懣し、クナイで己の右手を刺していた。


「何やってんだ、サスケ!」
ア?珍しくやる気の無いこの上忍が焦ってンじゃん。
―――― チャンス


オレは利き足で渾身の上段蹴りを寄ったこの上忍に向かってカマしてやった。

















――――――― カラ―ン ・・・・・・






寸でのトコロで渾身の蹴り、かわされてしまった。
音を立てて落ちたのはアイツの額当てだった。かわした勢いで覆っていた顔から落ちた。



「・・・・チッ」
舌を鳴らし、睨みつけようと顔を見上げた時だった。






写輪眼




アンタの晒された左目。
そしてその眼の真上に青白い満月。

赤い眼、写輪眼  思い出す
赤い血 写輪眼 思い出す

紅く染まった 母さんと父さん


































                           どうして・・・どうして兄さんが・・・?
                         【己の器を量る為だ】

                        … … … ウツワを量る …? それだけ …?
                     それだけの為に… … 皆殺ししたって … いうのか …?
                         【それが重要なのだ】


                      【貴様など殺す価値も無い、愚かなる弟よ …】

                     【このオレを殺したくば 恨め! 憎め!】

            【そして醜く生き延びるがよい …逃げて 逃げて 生にしがみつくがよい】





















「――― 兄・・さんッ!!」



「 ・・・・・・・ ン、あ、起きた?」

ゆ・・・め・・?
目の前の今しゃべった相手は・・・誰? 兄貴じゃない?
オレは生きている?

「ハァハァハァッ・・ハァ・ハァハァ・・・・・・・ハッ・・・・・・ッ」
少しずつ早かった鼓動、息が落ち着く。
相変わらず吹き出す汗は変わらなかったけど。



伏せ目で辺りを見回すと、そこは見た事のある部屋だった。
今までに訪れた玄関先からよく見えた部屋。
自分が寝かされていた布団からは以前玄関先で香った匂いがした。
それでこの家があの上忍、カカシの家だと悟った。


「・・・・・ッ」
握り締める手に痛みが走り、痛みの元を見ると包帯がしてあった。

「あ、勝手に治療させてもらったよ」
救急箱を片すアイツがボソリと酒らしきものを呷りながら言った。

「あぁ、コレ。お前の消毒に使ったやつ。勿体無いから残り呷ってる」
聞いてねェよ。


「お前急に倒れンだもん、先生ビックリしたよ〜」

「・・・・・・った・・・・か・・」


「ヘッ?」

「・・・・・オレ・・・何か・・言ってたか」
意識手放している時。 アイツの・・・・兄貴の夢・・・・












「いや? 何も。なンか夢でも見てたの?」

ケロッとしたいつものトボケ面でそういうアンタにオレは深く安堵のため息をついた。


「たとえばイタチの夢、とか?

――――――――――ッ!!!!!!!
その瞬間、つま先から頭の毛の先まで雷のような電流が走った。


「未だ 復讐とか考えてるのか?」
冷静に呟くこの上忍。  オレは手を握り締める。

「復讐なんて 跡に残るのは虚無感だけだぞ」
まるで解ったかのように、知ってる様に冷静に。  オレは更に手を握り締めた。

         ギリリ、ギリリッ



「やめとけ、 ・・・な?」
そう言ってアイツの手が優しくオレの頭ポンポンと叩いた時、
俺の中の何かが


                   
ハジケタ



「ふざけるなッ!!アンタに何が解る!」
頭に乗せられた手を思い切り払いのけた。

「・・・・ッ サスケ、お前 手ッ! 何やってンだ!」





ンだよ、今更。
今更、優しいフリすんじゃね―よ。
アンタ、 …アンタもオレの事嫌いなんだろ?
兄貴みたく、オレを見下してんだろ?

手を離せよ 気安く触ってんじゃね―よ





「手ェ、離せよッ!!
・・・それとも何か、今からアンタのイチバン大事なヤツ、殺してやろうか!」
そうすれば解るさ、アンタが今口にしてる奇麗事がどんなに実際は違うかって。




「・・・そんな人、いないから出来ないよ」


ヘッ 呆れるぜ  いないヤツが気安く語ってんじゃ
  「もう、とっくに皆殺された」









                         
エ・・・・・・・?












握り締めてたオレの手の力がその言葉を聞いてフッと抜けた。

逆に
オレの手首を掴んでいた上忍の力が強くなる。


「・・・復讐者の最期、オレはいくつも見てきた。皆決して良いモンじゃなかった。
そしてこのオレも。 ・・・復讐者の最後に残るモンなんて何にも無いんだよ?サスケ。」

「 ・・・・・・・・・ 」

「だけど、今お前にはナルトやサクラ、そして里の皆、守るべき 共に生きる大切なものが
沢山出来たじゃないか」


「 ・・・・ッ カ・・・カシッ・・・・・」




目頭が熱くなった。

抑え切れない熱いモノが目から溢れた。


何故・・・・?

何故にこんなに溢れる・・・・?

この涙はなんだ・・・・?


兄貴に裏切られて両親、一族を失い涙した   戦いに敗れて悔しさに涙した

でもこの涙は 違う――――― ・・・・

なんなんだろう、 この気持ちは
体の芯がポカポカするような気持ち



再び頭に乗せられたアンタの優しげな手、 今度は素直な気持ちで受けとめてる

嗚呼・・・・・・・・
人の温もりってこんなに優しく 温かいものだったんだな・・・・・



けど、オレは・・・・
「・・・・・・けとッ・・・・レ・・は・・・・・復・・・・・讐・・しゃ・・・・」

根絶やされた命 想い  いったい誰が晴らすというのか
       生き残ったオレ以外




「今更、全てを忘れてなんか・・・・・生きて いけない・・・・ッ」

頼む・・・・・今更 そんな優しい温かい目、向けないでくれ
いつも見下すように凍えるように冷えた目を 今向けてくれ

じゃなきゃ、決心が鈍りそうだ
自分のやらなきゃいけない事が ふと遠のきそうになる
アンタの戯言に ナルトの笑顔に サクラの思いやりに 里の優しさに 負けそうになる

・・・・・・なんてオレは弱い人間なんだ






「・・・・・・・・ッ!
・・・ンで、兄さんは・・・オレを生かしておいたんだッ・・・・・・殺してくれれば・・・・
父さんや母さんと一緒に・・一族と一緒に・・・殺・・・・て・・くれれば・・・ッ!」

「サスケ!」

「・・・・・ンの為に・・オレは生まれた・・んだッ!!」
「サスケ!!」




「・・・・・・ オレは弱い」
「―――ッ」
















エ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

何  コレハ ・・・・・・・ ?

温カイ 強イ、チカラ  人ノ、温モリ
あ?

何でオレ、こんな処にいんの?

ケフッ・・ チカラ、強い






「 ―――そんな風に・・・そんな風に自分を傷つける様に笑うな・・・・ッ!」
どういう事? 意味、解ンね―よ

だけど この抱きしめられた腕の強さ 温もりは心地良くて ・・・ずっと失っていた温もり


「 ――そんな風に壊れそうに笑わないでくれ・・ッ」
何、 言ってるんだ アンタ  壊れそう? 誰が?

アンタのこの温もり、力強さ 心地良い  もう少しそのままで・・・



カカシ・・・・アンタ、震えてンのか?

カカシの背中越しに宙を浮遊する自分の腕が目に入った・・・
オレも オレも アンタがそうしてるみたいに抱きしめてイイの・・・?

温もり、受け入れてイイ・・・・・のか?
この木の葉の里も “うちは” の様にならない? 再びもしアイツがこの里に現れたら・・・
もっとギュッとされたくて ギュッしようとした手、 オレは寸でグッと堪えた。
動かない手を、行動とはウラハラの言葉を吐きかけて 無理矢理突き放した

「 ・・・離せッ、ウスラトンカチッ!」

離さないで

オレは渾身の力を込めて この温もりを突き放そうとした


「・・・・・・オイッ!」
少しも弱まらない腕の力に顔を上げた

「はンッ?!・・・・ッ ―――― ッ・・・・・ンンッ・・・・!」

押し付けられた唇、
目の前に目を瞑ったカカシの顔が・・・・・・・あ、目が合った

苦しさと羞恥からオレは離れようとモガくが、力を入れようとすればする程
カカシの力も強まった


「・・・・・・ッ!・・・・・・ッ・・・ック・・・・・!!」

++ アトガキ ++

やっぱり下書き練ったりせんと駄目ですね(汗)
なんだ、この文章は。本当駄文中の駄文!
純なカカサス書こうと思ってたのに、間は裏ですよ、裏行き。
1Pで終わらす筈だったのに3Pに・・・
ん?“P”は“Person”のPじゃなく、“Page”のPですよ!(んなもん、わかっとるわ!)
2P目は裏、3Pのラストは表に。恥ずかしいので。(照)
この小説は単独なので他のと繋がってないです。これはこれで単独として
読んでくださいませ。
私ゃ、小説書く時ってBGMかけるんですが今回は浜あゆのourselvesをサスケver.でv
BGMは妄想WORLDを掻き立ててくれます。

が、その割りに長くてヘタレ内容で本当すみません。(涙)

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