翌朝1時間目の体育の授業中。 「くそっ」 ドカッ 「何でっ」 バコッ 飛んでくるボールを奪っては投げ奪っては投げ、 アスランはイライラをクラスメイトにぶつけていた。 「お、おい、ヤベーぞ」 本気で投げてくるアスランに身の危険を感じたクラスメイトが下がろうとすると、 「勿体ない!」 意味不明な言葉とともに投げられた超豪速球に敢えなくノックダウン。 鼻血を出しながら保健室へ運ばれるクラスメイトを遠い目で見つめながらアスランは苦々しげに呟いた。 「・・・キラ」 (やっぱそれかーー!!!) その場にいた者が全員心の中でつっこんだ。 アスランが加減を無くす時といったら必ず幼なじみのキラ・ヤマトが関わっている。 この間も調理実習の時にキラの手作りクッキーを食べた男子生徒が・・・。 当時教室に逃げ帰ってきた男子生徒のあまりに怯えた様子を思い出してクラスメイト達は揃って青ざめた。 クラスメイト達が戦々恐々と見つめる中、ふとアスランの視線がある姿を捕らえた。 校舎の2階、窓際の席 (キラ・・・vV) 一瞬にして広がるパラレルワールド。 『・・・怖く、ないよ?』 ほんのりと頬を染め、上目遣いに自分を見つめるキラ。 アスランの顔がにへっと笑った。 そしてちょうどその時飛んできたボールを片手でわし掴みにすると、 「俺は怖くな〜いvV」 「怖えーよ!!」 ドカッ 「・・・」 恐怖のドッヂボールは続く。
アスラン好きな方ごめんなさい