〔♪〕あ、いらっしゃい殿下 「………何をしているんだい?」 「放っとくと何処いくか分からないんですよー」 「何もそう羽交い絞めにしなくても…」 「正面きって向き合うと殴られるんで」 〔♪〕あ、の… 「なーに?」 「ほ、ほんとに、いれちゃうんですか…?」 「……だめ?」 〔♪〕愛しくてたまらないものが手の中にある (このまま。このまま。ずっと。このまま。) 〔♪〕だって…! 2007.10.27(sat)04:27 「…だって…何?」 「…………」 「…………」 (さっきまであんなに強気だったのに、ちょっと追い詰めただけでこれだもんなぁ…) 「ロイドさんにはっ、関係ないじゃないですか…!」 「それは君が決めることじゃないでしょ〜」 「………」 「………」 〔♪〕た、べないんですか…? 「ん〜?何処から食べようか考えてたとこ〜。あ、それとも何?早く食べて欲しい?」 「いえ、できることならこのまま逃がしてくれるとありがたいです」 「あぁはぁ〜♪正直だねぇ〜。でもダメ〜」 「うぅ…」 〔♪〕あれ、僕のプリンが無い…! 「食べたでしょ」 「たべてまへん」 「食べたって言いなよ」 「いいまへん」 「あれ殿下に献上するはずのものだったんだよねー」 「えっ!?」 「……………」 「……………」 「スザクくん、ちょっとこっちへおいで」 「ロイドさんのプリンセンサーってすごいですね」 「いいからおいで」 〔♪〕摂氏2度の買い出し 「ロイドさんは帰ってゆっくりしててください」 「……………………喧嘩売ってるの?」 「え?いえ、本当に…」 「尚更わるーい!」 「でも寒いんですよね?僕が一人で」 「それができたら僕は今ここにいーなーいーのー」 「…?どうしても買いたいものがあるんですか?じゃあ急ぎましょう。走ると身体もあったまりますよ」 「ジーザス!」 (君はいろいろと自覚すべきだと、毎度毎度思うのだけど、 そんなのは君じゃないとも思うから、とりあえず寒いのは我慢して、 限界がきたら、年中無駄に体温の高い君にあっためてもらおう。そうしよう。) 〔♪〕こがあああらしいいい 「はい、君はこれ巻いて」 「受け取れません。これではロイドさ」 「僕のもちゃんとあるから」 「……………」 「なーに?気に入らない?でもそれしかないからね〜」 「いえ、赤は好きです」 「あ、そーなの」 「…あの、ひとつお伺いしてもいいですか?」 「な〜んだ〜い?」 「どうしてこれを選んだんですか?」 「どうしてって、そりゃあ君、これなら少々の吹雪でも見失わずに済むでしょ〜」 「…………」 「この寒空の下、延々と君を探して歩くなんて僕はまっぴら御免だからねー」 「……ああ、」 「納得した?」 「はい」 「じゃあ行こっかー」 「はい」 さく、さく、さく、さく 「あ、ロイドさん、そこ凍って…」 「、!!」