■コラボ小説(其ノ七)■


今回の主役は【五右エ門】と【次元】です。

つまり、ジゲゴエ。
今回は嫉妬する五右エ門のお話デス。

性描写は後半のみで、前半にはありません(笑)



『大丈夫、どんと来い!!』
という方のみ
レッツ★スクロール!!


苦情は受付ませんので自己責任でお願い致します。


話は続いているので前を読まないと
わからない所もあるかもしれませんが、
その点はご了承ください。




























 
決意の男(前編)*
 


不二子によって『ルパンホモ疑惑』が勃発した。
あの大の女好きのルパンが男に走ったとは到底信じられないが、今回ばかりは疑いの余地があるのだ。
不二子のあの様子。
嘘を言っている感じではなかった。どちらかといえばその事実が信じられず動揺してた。
何度か世話になったことのある天才外科の無免許医の先生からの情報だったようだが、あの先生がそんな嘘をつくとも思えないし、その必要性も感じられない。
実際、それが嘘だったとしても、あの不二子が見抜けないはずがないのだ。
それにあの先生の自宅に訪ねたときのこと。
異様にかかった時間とルパンの上機嫌な様子と先生の怒った姿。
それらを結ぶと『ルパンホモ疑惑』は妙に現実味を増す。
まさか、と思う。
五右エ門だって信じられない。
だが、絶対違うと断言できない自分がいることは確かなのだ。
もし、ルパンが男もいけるようになったとすれば。
そこまで考えて、五右エ門のこめかみがピクリと震える。

ルパンと次元の絆は本当に深くて強いと五右エ門は常々思っている。
自分だって仲間の一人だが、あのふたりの関係は普通の『仲間』という言葉では括れない。
阿吽の呼吸というか、ツーカーというか、とにかく五右エ門には割って入れない何かがある。
『相棒』、或いは『女房役』という言葉がぴったりなのだ。
五右エ門が仲間に加わる前からの、それもかなり古い付き合いだと聞いた。
そんなふたりの関係を知っているからこそ、五右エ門は疑心暗鬼になる。
ルパンが男もいけるようになったとして。
常に横にいる、それも性格も息も合う、一番信頼出来る男によからぬ思いを抱くのではないかと思うのだ。
次元はいい男だ。
世話焼きで、義理堅く頼りになる、そして厳しく優しい男。
ノーマルだった自分を惚れさせたほどの男なのだ。
誰よりも次元を良く知るルパンが、次元に惹かれないはずがない。
次元だってルパンに積極的にガンガン迫られたら・・・つい応えてしまうかも知れないと疑ってしまう。
ふたりの間に何かがあったとしたら・・・そう考えるだけでカッと頭に血が昇る。
次元がそういった危険性を自覚してルパンを警戒してくれるのが一番いいのだが、次元は微塵にもそんなこと思わないらしい。
それどころか、五右エ門とルパンの間を心配しているようなことを言っていた。
拙者などよりおぬしの方が有り得るだろう!
と、ついムカついて怒ってしまった。
ルパンが次元を・・・ということは考えたくはないが、考えないわけにもいかない。
ウンウンと悩み続けていた五右エ門は、とうとうある結論に至った。
次元をルパンに取られるくらいならいっそのこと。
五右エ門の目がギラリと光った。


五右エ門は苛々していた。
なぜかというと、次元がルパンとふたりで出かけてしまったからだ。
朝の修行から戻るとアジトはもぬけのからで、書き置きが一枚あるだけだった。
少し心配になったもののきっと大丈夫だと自分に言い聞かせて、結局一日中修行に励んだ。
夕方になっても、日が暮れても、ふたりは帰って来ず。
もうすぐ日付が変わるという、このときに五右エ門の不安とそれから発する苛々は頂点に達していたのだ。
そこに。
「ただいま〜」
疲れきったようなルパンの声と共に玄関が開いた。
「だから言っただろうが」
「でもさぁ、ああ言われたら大丈夫だと思うじゃん」
「おまえはな、いつも考えなしなんだよ。少しは反省しやがれ」
「冷たいなぁ、次元ちゃんは」
少し呆れ気味の次元の声とトホホといった感じのルパンの声。
ふたり分の足音が廊下を軋ませたあと、リビングのドアが開いた。
「五右エ門ちゃん、起きてたんだ。ただいま〜」
「お、帰ったぜ」
リビングに入って来たふたりを五右エ門がジロリと睨みつける。
「ど、どうしたの、五右エ門ちゃん」
不機嫌丸出しの五右エ門の様子にルパンは目を丸くした。
前のソファーに並んで座ったふたりを見て、安堵と共に心配した分怒りがふつふつと湧いてきた五右エ門は、スクリと立ち上がり「なんでもござらん!!」と怒鳴りつけて、リビングをあとにした。
残された男達は侍の剣幕にポカンとしていたが、次元が先に我に返った。
「・・・俺も行くわ」
ソファーから立ち上がり、侍のあとを追うその背中に「原因はわかんねぇけど、ご機嫌とりよろしくな〜」というルパンの声がかかった。


このアジトはそんなに広くないが、個々の部屋はかろうじて確保されている。
次元は迷わずに、自分の部屋ではなく五右エ門の部屋へと足を運んだ。
「入るぜ?」
軽く一回ノックして、返事も待たずにドアをあける。
不機嫌そうな五右エ門が待ち構えていたかのように仁王立ちで次元を睨みつけている。
「なに怒ってんだよ?」
一日中留守にしていた自分には侍の怒りをかう理由はない。
なにがあったのかわからないが八つ当たりされては敵わない、とは思うものの、ここで自分が不機嫌になると泥沼化することを理解している次元は冷静さを保って五右エ門をみつめた。
「なぜ、ルパンとふたりで出かけたりした」
「・・・は?」
思ってもなかった返答に、次元は間抜けな声を発した。
そんな次元をジロリと睨みつけ
「ルパンが男色に走ったかもしれないってときに軽率だろう!」
と、五右エ門が怒鳴る。
ルパンと一緒に出かけた、というのが五右エ門の不機嫌な理由だと知って、次元は呆れた。
どういう思考回路でそんな心配が湧き上がるのか。
「なにいってんだよ。あいつが俺に変な気を起こすわけないだろうが」
はぁ、と小さく溜息を吐いて脱力する。心底馬鹿馬鹿しい。
どちらかというと五右エ門からルパンを引き離したくって次元はルパンとふたりで出かけたというのに。
「おぬしはわかっておらん!」
「なにがだよ、冷静によく考えてみろよ。俺とルパンでなにがあるってんだ」
「おぬし・・・」
自覚しない五右エ門にヤキモキと心配してるのは自分の方だ。
怒りこそすれ、怒られる筋合いはない。
勘違い甚だしい五右エ門の責めを打ち切ろうと、次元は意味深な色を込めた目で見つめながら
「ま、嫉妬してくれるのは嬉しいけどよ」
とニヤリと笑って、言った。
次元のちゃらけた態度に五右エ門の怒りは頂点まで達した。
だが、感情は興奮状態には陥らず反対に妙に頭が冴えてくる。
五右エ門の目がスゥっと細められる。
「・・・わかった。おぬしがそこまで言うのなら」
その言葉を聞いて、ようやく納得してくれたかと次元の体からふと力が抜けた。
が、次の瞬間にはベッドに仰向けに押し倒されていた。
隙をついて五右エ門が飛び掛り、あっという間に次元を押し倒したのだ。
「な、なんだ!?」
突然の展開に慌てるも、相手は五右エ門、命の危険など感じるはずもなく。
それでも驚いた表情を浮かべて圧し掛かる侍を見上げた。
 
 
 
 

後編
 
 

【7】 



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