【 Ten centimeters 】
 
 
 
 

 
朝、目が覚めると目の前にちいさい人形が転がっていた。
なんだこれは?ピノコのか?
指先で軽くつついて転がすと・・・キリコ人形?
趣味悪いな。なんでこんなもの持ってるんだ。
とそこまで考えて、ふと思い出す。
ここは俺の家じゃない。キリコの自宅だ。
ということは、これはキリコの持ち物か?
自分を模した人形を持っているとは、あいつナルシストなのか?
そう思った瞬間。
目の前の人形が「うーん」と唸ってコロリと転がった。
なんだ?今の??
電池とかで動くタイプなのか?
びっくりしながら触ると・・・暖かい。
「ん?なんだ?」
俺の指を払ってゴロリと転がりながら聞こえた声は間違いなくキリコのもの。
まさか?
「キ、キリコ!?」
ガバリと起き上がって叫ぶと「朝っぱらから大声出すな」と不機嫌そうに言いながら、人形が、いやキリコが目を開けた。


視線が合う。
キリコもびっくりした表情で俺をみつめている。
「おまえ・・・」
どれだけ時間が経ったのか、先に言葉を発したのはキリコだった。
「なに巨大化してるんだ?」
「違う!おまえがちいさくなってるんだ!!」
昨夜、久々に会って抱きあったが、キリコは帰ってきたばかりで疲れきっていて1回にとどまった。
精根尽き果てたって感じだったが、本当に精根尽きて縮んだのか。
いや、そんな馬鹿な。
とアホなことを考えたあとにあることを思い出した。
以前、アフリカで縮む病気の治療に当たったことがある。
それか?キリコは昨日までアフリカに行ってたのか?
そう思った俺は大いに焦った。
「なに、騒いでるんだ」
パニックに陥りそうになった俺の横からキリコの声が。
目の前にいるキリコも驚いて、その方向に顔を向けた。
そこにはもうひとりのちいさいキリコが。
嫌な予感がして、恐る恐る掛け布を捲ってみる。
・・・・・
・・・・・
・・・・・
例の病気でないことは確かだ。
だが、なんだ、これは!?!?
バッと掛け布を剥ぎ取ると、その下からちいさいキリコが大量にコロコロと転がり出た。
1匹や2匹じゃない!<すでに人間扱いじゃない
20?30?いや、ベットの下にもいるぞ!?
10センチくらいのキリコが何十匹もーーーーーー!!!







(間)






俺は目をあけたまま気を失っていたらしい。
気がつくといつのまにか寝台に仰向けに寝転んでいた。
もしかして夢だったとか?
と一瞬考えたが、ちっさいキリコが俺の顔をヒョイと覗きこんできた。
「気がついたか」
「・・・ああ」
夢じゃなかったのか。
落胆しながら起き上がろうとするが、体が動かない。
首を捻って体をみると、四肢を多数のキリコが押さえつけている。
「おまえさんが気を失っている間に話し合ったんだが」
意外に冷静な男だな。ちっさい自分達と何を話し合ったというんだ。
「こうなった原因はおまえさんにあるんじゃないかってね」
「なに?」
「昨日言ったこと忘れたか?」
俺が何か言ったか?こいつが分裂するようなことを?
「1ラウンドで俺がダウンしたときに、なんて言った?」
久々でヤル気満々だったのに、あっさり1回で放り出されて嫌味ひとつでも言ってやらなきゃ気がすまなかった。
だから。
『情けないな、年なのか?細胞を培養でもしてニ、三人、クローンでも作ったらどうだ?』
と、言った。
・・・ような気がする。 
「だからおまえさんの希望通りになったんじゃないのかね?」
ニヤリと笑うキリコの顔はちいさくなってもいつもと同じ。
なにか企んでいるようなその表情に、ぞくぞくと寒気を背筋を走る。
寒気?
いや、違う、これは・・・快感だ。
昨夜は抱き合ったあと軽く後始末をしてそのまま全裸で寝た。
その俺の体に群がる大量のキリコたち。
胸の突起を、脇を、下肢を、息子を。
キリコ達の小さい手、小さい舌が這い回り、そしてちいさい全身を使って擦りあげてくる。
「あっ、やめっ」
広げさせられた足の間がもぞもぞとしたかと思うと、後ろも嬲られはじめた。
昨夜満足してなかった体は、はじめて受ける愛撫に瞬く間に昂っていく。
わらわらと体中、這い回って弱いところを突いてくる沢山のキリコ達。
俺の意志を無視して、無理やり与えられる愛撫。
つい感じてしまいって慌てたが、よく考えるとどうせこの大きさだ。
最後までいくことは出来ないだろう。
それか。こいつら昨夜の暴言の仕返しに焦らしプレイでもする気なのか。
そう思ったとき、ギューンという機械音が聞こえてきた。
顔をあげて下肢をみると、数人のキリコが振動する張型を持って近づいてきていた。
「なっ!?キ、キリコッ!」
「大丈夫、心配するな。俺自身のは小さくって使えないが、コレでたっぷり満足させてやる」
ジリジリと広がる感覚に大きく仰け反るが侵入は止まらない。
結局。
ちいさいキリコたちに散々嬲られ続けて、幾度目かわからない射精でやつらを精液まみれにしながら、俺の意識は闇に沈んだ。



目が覚めると昼近いのか、太陽がカーテンごしにも眩しい。
はっと隣をみると、ちゃんとした大きさのキリコが眠っていた。
夢だったのか・・・俺はなんていう夢を。
少し自分を恥ずかしく思いながら体を起こすが、全身に残る深い倦怠感と快楽の余韻。
昨夜は一回しかしてないのになぜこんなになっているんだ?
と訝しがりながらキリコをみると・・・こいつ液まみれだ。
なんでだ?いつの間に!?
そんな俺の視界に。

寝台の下、見覚えのある張型が転がっているのが見えた。


    
 
 
   
 ■あとがき■
キリジャで10センチにするとしたら・・・キリコかな?
とか思って書いたものデス。
日記でちょろちょろ書いていたのをオチ+絵込みで再録しました。

なぜキリコが張型を持っているのかは・・・
ご想像にお任せします(ニヤリ)

 
 
 

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