「世界標準ってのはわかんねぇが、フランスの標準はランキング1位の16.7だぜ」
ルパンが勝ち誇ったように言い放つ。
「日本の標準はランキング8位で13だ。ってことは俺の勝ちだな」
はぁ?と次元が眉間に皺を寄せた。
「お前さんはハーフか?クウォーターか?なんかのレースじゃ日本代表で出場してただろうが」
「ノンノン、俺はフランス人だぜ」
「なにがノンノンだ」
ケッと次元が吐き捨てる。
「しかし標準は標準でござろう?ピンからキリまである平均値だ」
「なーに言ってやがる。俺様はそのピンよ、ピン!」
「口ではなんとでもいえるがな」
五右エ門に鼻で笑われ、ルパンはキーと歯を剥いた。
「そこまで言うなら証明してやる!」
「やめろ、そんな汚ねぇモン見せるんじゃねぇ」
スボンに手をかけたルパンを見て、次元は心底嫌そうに言った。
「だいたい重要なのは長さだけではなかろう」
「そうそう」
五右エ門の援護を受けて次元がウンウンと頷く。
「ようはバランスだ」
「長さ!」
「太さ!」
「硬さ!」
「そして」
「「「持久力!」」」
ギャハハハと三人の笑い声がアジトに響き渡ったそのとき。
「ちょっとなんの話してんのよ!五右エ門まで!」
ドアノブを握ったまま、不二子が顔を顰めて酔っ払いを叱り付ける。
暇な男が三人寄ればシモネタに走るもの。
世界的大泥棒ルパンファミリーとて例外ではなかったようだ。
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