「お前がどこにも行けないように杭を打ち込んでやる」
切羽詰った表情と感情の篭らない声色。
修行は業、止められない。もう本能に近いと言ってもいい。
だから1年近く会うことなく、連絡すら取っていなかった。
そんな状況を経ての久々の再会だ。
怒られても仕方がないし、責められても文句は言えない。
と思っているのだが。
「・・・次元」
「なんだ」
威嚇するように返事をされてもやっぱり。
「この状態でその台詞では真面目にはとれないぞ」
足を大きく広げさせられて、性急にほぐされた箇所に性器を押し付けられ、まさに挿入するというこのタイミング。
ギャグにしか聞こえない。それもシモネタおやじギャクだ。
さすがに次元にも自覚があったのだろう。
浮かべていた怒りが消えて「失敗した」という表情にかわった。
「ま、とにかくふらふらするなら連絡ひとつ寄越せってことだ」
荒々しく一気に体の最奥まで杭を打ち込まれた五右エ門は、自らの悲鳴に遮られて次元の言葉を最後まで聞き取ることが出来なかった。
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