ズリズリと内臓が引き出され、すぐさま押し込められる感覚は既に快感でしかない。
凶暴な肉塊が体内で暴れまくっている。
それを悦んでいる己の躯。
拒絶するどころか更に奥へ奥へと誘うように内壁が蠢いているのがわかる。
ゆるやかに煽られ、丁寧に扱われていたのは始めだけで。
興奮が高まり快感が増していくほど求める衝動が大きくなる。
それは互いを弄る手の動きや呼吸の乱れに繋がっていく。
頭がクラクラする。
もう良いから、と先を強請ったのはたぶん己の方。
貫かれて揺さぶられて、荒波に漕ぎ出した小船で揺られている気分だ。
違うのは、酔って気分が悪くなるどころか、酔って良い過ぎて全身が性感帯になってしまったようで。
思考も躯も溶けてしまいそうなほどに気持ち良くって仕方がない。
「・・・次、元」
息も絶え絶えにしがみつく。
背中にまわした腕と腰に絡めた足に力を込める。
覆いかぶさる躯を思いっきり引き寄せ、グググと奥の奥まで突き刺せさせた。
「・・・ッ」
声にならない呻き。
一瞬止まったあと、更に激しくなった息遣い。
それらが次元の快楽を伝えてきて、堪らなく愛しく、堪らなく欲しくなる。
「はやく、しろ」
「・・・煽るな、馬鹿」
眉間に皺を寄せ、唇の端をあげて次元は小さく笑った。
己を軽々と組み敷いて、更に笑う余裕のある姿が少し気に食わない。
ギュルと締め付け腰をくねらせてやると、汗に塗れた逞しい体がブルリと震えた。
もう少し。あともう少し。
一緒に達こうと淫らに強請る五右エ門に、次元は遠慮ない動きでラストスパートをかけてきた。
共に爆ぜるまであと数秒。
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