■日本流年末年始の過ごし方【1/1】■

 
 
 
 
 

玄関を開けてようやく家の中に入るが、屋内も外気とほとんど変わらない寒さだ。
深々とした寒さが身に染みる。
鍵をかけて振り返った五右エ門の腕を掴むと、次元は短い廊下を自室に向って歩き出した。
「どうした、次元」
突然の行動に驚いたような声をあげた五右エ門を遠慮なく、部屋に押し込む。
電気がついた途端、五右エ門は目の前に広がった光景に眉を顰めた。
布団は敷かれたままなのは仕方がないとしても、掛布団は半分捲りあがったままでいかにも今起きましたといわんばかりの状態だ。
その周りには脱ぎ散らかされたバジャマ。
だらしない。の一言に尽きる。
そう言おうとした五右エ門の唇から発せられたのは小言ではなく小さい悲鳴だった。
「っ!!」
冷え切った掌がいつの間にか胸元に差し込まれ、その胸を撫でまわし始めたのだ。
後ろから次元にすっぽりと抱きしめられている。
髭に覆われた顎が肩の上にあり、耳たぶがペロリと舐められた。
「じ、次元っ」
咄嗟に前に逃げようと体を捩った。
同じタイミングで背後から体重をかけられ、冷たさで尖った乳首をギュッと摘ままれ、五右エ門はつい膝を折ってしまった。
ドサリと敷きっぱなしの布団に倒れこむ。
両手両膝を床につけて、まさに四つん這いになった体に次元が覆いかぶさってくる。
「今年は俺流に付き合ってくれるんだろう?」
笑いを含んだ低い声が耳元に囁いてくる。
その間にも慣れた手は遠慮ない動きで五右エ門の着物を剥ぎ取っていく。
次元の意図はもう明白である。
ぐいぐいと尻に次元が腰を押し付けてくる。
衣服越しとはいえ、その動きはすでに行為そのものだ。
「ちょっと待て、次元」
今までまったく次元はそんな素振りを見せなかったというのに、この豹変ぶりに五右エ門は戸惑った。
「待てねえよ。もう充分付き合ってやっただろう?今度は俺に付き合ってくれ」
袴を引きずり落とされ、股間に無骨な男の手が伸ばされる。
五右エ門は逃げようと反射的に腰を引いた。
しかしそれは次元の股間に尻を押し付けることになってしまう。
まるで行為をねだっているかのように。
乳首を捏ね回わしながら、片方の手が股間を鷲掴みにする。
スルリと滑る感触に次元の手の動きがとまった。
「これって・・・」
サラサラスルスルとした生地はいつもの布ではなく、シルク特有の触り心地だ。
「・・・おぬしが使えと言ったのであろうが」
素直に約束に従っていた五右エ門に次元はある意味感動を覚える。
同時になぜ今まで一度も思い出さなかったのか、こんな愉しいことを見逃していたのか、という後悔が湧き上がる。
忙しさに翻弄されてすっかり忘れていた。
掃除に料理と忙しく動き回っていたあのときもそのときも、袴の下では滑りこぼれていたかもしれないというのに。
ちょっとした悔しさに次元は無言でシルクに爪を立てた。
「あっ!」
叫んだ五右エ門の体が大きく跳ねる。
シルク越しの強い刺激はサラリと表面を滑って五右エ門に今までにない快感を与えたのだ。
腕の中に抱き込んでいる恋人の体の変化を感じ次元は興奮を覚えた。
その証のように押し付けている股間が硬くなり、柔らかい尻をグリグリと布越しに犯した。
「・・・次元!」
「だから待てねぇって」
耳元に熱い吐息を吹き込んで次元が更に腰を振ると、五右エ門の体が布団に沈んだ。
ふたりの間に一瞬出来た隙間で五右エ門はくるりと体を回転させ、真下から次元を見上げる。
「待たんで良いが、おぬしもちゃんと脱げ」
乱暴にタイを緩め、ボタンを外していく五右エ門に次元は驚いて目を丸くした。
五右エ門だって男だ。恋人と抱き合いたい欲望だって衝動だって持ち合わせている。
次元をここに誘った時点でこういうこともちゃんと期待していた。次元がどう思っているか知らないが。
「なんだ、乗り気だったんじゃねぇか」
「おぬし流に付き合ってやると言ったからな」
素直じゃない恋人の唇を唇で塞ぎながら、次元は脱ぐのは五右エ門に任せ、組み敷いた体に本格的な愛撫を施し始めた。

 
 
 
 

■NENMATUNENSHI NO SUGOSHIKATA 1.1■

 
 
 
     

 

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