■真夏の夜の熱■

 
 
 
 
 

熱い。
灼熱の肉塊で貫かれて、狭い腸内を激しく擦りあげられている。
動きに合わせてぐちゅぐちゅと鳴る淫液の音が、羞恥心を湧き上がらせる。
熱い。
獣のように激しい息遣いと軋む寝台の音。
煽られる。どうしようもいほど興奮が増していく。
自分が発火するのではないかと思えるほど、頭も躯も熱くて堪らない。
それなのに。
後ろから覆いかぶさる男の腰の動きが、更に強さと激しさを増した。
「じ、次元っ」
背筋を伸ばし前方に逃げようとするが、腰をがっちりと掴まれていて逃げられない。
それどころか完全に後ろから抑え込まれ、背面に汗に塗れた熱い躯がピタリと重なった。
がしりと抱きしめられ、男の体温まで移った躯の熱は更に上昇する。
熱い。
滾り勃った肉塊を大きな掌に包まれ、強弱を持って摩擦される。
男本来としての快感が全身を駆け巡る。
熱い。
腸内を穿つ動きは弱まることなく、掻き回し突き上げ擦りあげてくる。
女のように犯される快感が脳天まで突き上げる。
「ご・・・えもん」
獣と化した男が、荒い息遣いの中で切なげに名を呼んだ。

途端に大きな波が来た。

熱い飛沫が胎内から外へ向けてほとばしる。
ビクビクと痙攣する腸内に、開放された熱と同等の熱さが注ぎ込まれた。
「ぁ・・・つ、ぃ・・・!」
ドクドクと脈打ちながら吐き出し吐き出される体液に更に熱があがったような気がした。



最後の一滴まで吐き出すと軽い疲労感に力が抜け、白いシーツにぐったりと躯を預けた。
背後からかかる重みは、次元も開放する快楽の余韻に浸っていることが伝わってくる。
それなのに。
まだ躯にたまる熱は引いてくれない。
体内に咥えこんでいる肉塊も吐精後だとは思えないほどの、熱と硬さを保っていた。
このままでは駄目だ。
また浅ましい欲に囚われて、更なる快楽をこの身は強請ってしまう。
そう思い、結合を解こうとみじろいだ途端。
肉塊が硬さを増し凶器のように反り返ったのを、肉壁で感じた。
息をのみ、声にならない快楽の呻きが、ふたり分重なった。
引きはじめていた汗がどっと吹き出した。
収まりきれない熱が再び、躯の内と外を駆け回りはじめる。
この熱はいったいいつになったら引いてくれるのだろう。
だが、今はそんなことはもうどうでもいい。


ゆっくりとふたつの腰が揺らめき始める。
真夏の夜は長く、夜明けはまだ遠い。
 
 
 
 
 
 

■MANATSU NO YO NO NETSU■

 
 
 
■あとがき■

まあ、夏は暑いね、というお話。<違う

つうか、いっぱい擦られて
『尻が熱い五右エ門』
が書きたかっただけです、すみません(^^)
 
 
 



 

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