■続・オリーブオイルレスリング■

 
 
 
 
 

バックを取られ尻の間に硬いものが押しつけられた途端、五右エ門は完全に我に返った。
今まで自分たちの荒い息遣いしか聞こえなかったのが嘘のように、観客の大歓声に包まれている。
ぬるぬるとした感触と煽るような動きに理性を持っていかれそうになっていたが、これは仕事の一環で公衆の面前だったのだ。
チラリと視線を送るとルパンの姿はすでにない。
周りの人々の熱狂具合をみて、五右エ門たちを囮にひとりでさっさと盗みに入ったらしい。
計画は一部変更になったが、問題はお宝へと続く扉を越えられるか否か、だった。
侵入を果たしたのなら手に入れたも同然である。盗みならルパンひとりで事足りるはずだ。
そろそろ切り上げどきか。
そう思うものの、後ろから覆いかぶさる男の状態はかなり際どいところまで来ている。
立ち上がれば股間の膨らみに観客が気づいてしまうだろう。
出来ればそれは避けたい。強いインパクトを持って人々の記憶に残っても困るのだ。
というより、結局恥ずかしいの一言に尽きるだけなのだが。
では次元の状態を隠して退散するにはどうしたら良いのか。
「・・・次元、ルパンが!」
首を後ろへよじって囁くと、熱に浮かされているような目が途端に常時に戻った。
ハッとした表情で次元はルパンのいた場所へ視線を送った。
その、戦いから気を逸らした一瞬を五右エ門は見逃さなかった。


いったい何が起こったのか、観客にはわからなかったのだろう。
会場は一瞬シーンと静まり返った。
だか、次の瞬間大歓声が湧きあがった。
地面に沈んで動かない男としっかりと両足で立っている男を見て、勝負が決したことを理解した観客は、長い勝負の末に勝利した五右エ門に惜しみない拍手と歓声を送った。
笑みを称え礼儀正しく歓声に応えたあと五右エ門は、うつ伏せに転がってピクリとも動かない次元を肩に担いだ。
オイル塗れの体ではぬるりと滑って落としそうになる。
それを見て駆け寄ってきたトルコ人たちが親切に手を貸そうとするが、五右エ門はそれを柔らかに制した。
「この男は知り合いだ」
覚えたてのトルコ語で五右エ門はゆっくりと言った。
「この男は負けたのはあまり嬉しくない。皆に合わず部屋に戻る」
片言とはいえ東洋人が自分達の言葉を話すのは嬉しいのだろう。
なんとか伝わった内容もそれなりに納得したのか、彼らは満面の笑みを浮かべて五右エ門に道を譲った。


飛び入り参加の外国人の前座試合が終わり、本場のオイルレスリングが始まった会場からは一際大きな声援があがる。
それを背中で聞きながら、五右エ門はゲスト参加者として宛がわれていた部屋に向かう。
オイル塗れの体でオイル塗れの体を担ぐのだ。ぬるぬると肌が合わさってすぐにずり落としそうになる。
それでも、かなりの腕力と気を使って次元を落とすことなくどうにか目的地まで辿り着いた。
「ふう」
扉を閉めて安堵の溜息を吐くが、張り詰めていた気が緩むと全身を包むオイルの感触が気になり始めた。
休むことなく、そのまま部屋を横切りシャワールームに直行する。
一歩足を踏み入れた途端、意識を失っていたはずの男が大きく身じろいだ。
どうにか保っていたバランスが崩れ、次元の体はオイルに滑ってずり落ちた。
もともと意識を失っているふりをしていたのだ。五右エ門は簡単に次元から手を離した。
「先に湯を浴びろ」
床に落ちた次元にそう言い放って背を向ける。
シャワールームから出ようとした五右エ門の後ろから、さっきの再現とばかりに次元が抱きついて来た。
またもや硬いものが尻の間に押し付けられる。
先程と違うのは、それが革のパンツごしではなく、直接的だということだ。
「逃がすかよ」
くすくす笑いながら次元が耳元で囁く。
いつの間に下着をおろされたのかと五右エ門が考える暇もなく。
完全にいきり立ったものがオイルの滑りを借りて、一気に根元まで埋め込まれた。
突然の挿入に、五右エ門の悲鳴がシャワールームに響き渡る。
その声は痛みではなく、驚きと快楽の色を含んでいた。
頭から掛けられたオイルは全身を万遍なく包み込み、レスリング中の激しい動きで至る所まで染み込んでいる。
早急な結合にも痛みも抵抗も伴わない。
まるでそれが当然だというように、次元のソレは奥まで侵入し五右エ門のソコも根元まで咥えこんだ。
立ったまま壁に押し付けられ、後ろから激しく体内を穿たれ、今までどうにか抑え込んでいた五右エ門の欲望も一気に放たれた。
レスリング中に散々体中を刺激されていた。
そのうえ部屋に戻る途中ずっと次元の硬いものが胸元に押し当てられていたのだ。
ぬるぬると擦れ滑り合う肌の感触以上に、それは五右エ門の欲を煽り続けていた。
敏感になっていた分自制が効かず、いつもより理性を手放すのも早い。
抵抗せず尻を預ける姿に益々煽られたのか、次元の腰の動きがどんどん早くなっていく。
最奥まで突き込まれる度に脳天まで快感が貫き、五右エ門の性器も大きく硬く育っていく。
複雑にかき混ぜられながらぬるぬると体を撫でまわされ乳首を弄られた途端、完全に勃起した。
一切触れられていない性器からくぷりと先走りが溢れる。
オイルに塗れた先端がシャワールームの滑らかな壁を擦って、五右エ門は声をあげた。
前に逃げれば敏感な先端が擦られ、後ろに逃げれば次元の突きが奥底まで響く。
どっちにしても耐え難い快楽が五右エ門に与えられるのだ。
ぬるぬるとした肌の感触、遠慮は一切必要がない程の体内の滑りのよさに次元の動きが激しくなる。
狭いシャワールームに響くぬちょぬちょというイヤらしい音が聴覚を刺激し、更に興奮を高めていった。

オイル塗れの交わりは今まで知らなかった快感をふたりに与えてくる。
それを簡単に終わらせることは出来そうになかった。




 

■OLIVE OIL WRESTLING■


 
 
 
■あとがき■

むぎさんとのトルコ旅行中に書いたSSを加筆修正しました。
SSは携帯で打ったためか色々イマイチな気がしたもので(^^;)

弾丸ツアー(添乗員がそう言った)だというのに
旅行中、観光以外にもこんなこと妄想したりかいたりしてました。

アホですね、アホ(笑)
でもアホでもいいの。楽しかったから♪





 
 

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