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なぜこのような･･･
肩から着物を羽織った状態で五右エ門は羞恥に身を震わせていた。
「裸で来いっていったのに何、着物で隠してるんだ。･･･脱げよ」
ベッドの端に腰をかけている次元を五右エ門は睨みつける。
「俺の言うことはなんでも聞くって約束だろ？」
確かにそう約束をした。
自分を庇って怪我をした次元にそう告げたのは五右エ門自身だ。
だが、その約束をしたのは随分前のこと。
まさか今頃になって、こんなことを要求してくるとは考えもみなかった。
それもこんなものを用意してまで。
「脱げよ、早く俺に見せてくれ」
低い声でゆっくりと噛み締めるように要求されて、五右エ門は覚悟を決めた。
一旦口にした約束はどんなことでも守るものだ。
それを無効にすることは、根が正直で真っ直ぐな五右エ門には出来ないことだった。
パサリ。
肩にかけただけの着物が床に滑り落ちる。
下着だけを身に着けた躯が次元の目に晒される。
五右エ門には裸に対する羞恥心はない。
相手が女性のときは気をつけてはいるが、男同士なら別に褌一丁だろうと全裸だろうと気にしない。
裸は人間の本来の姿で特に恥かしく思うものではないと考えているからだ。
そんな五右エ門だが、今日、このときだけはいつもと違った。
次元から目を反らし、頬を赤らめ、無意識に隠したがる手を約束の一言に縛られた理性で押し留めている。
ただの下着なら、いつもの褌なら、こんな羞恥心は感じない。
次元の舐めるような視線を感じる。
まるで視線で犯されているような気分だ。
その感覚は五右エ門に性的興奮を与え、そのシンボルである男性器はますます勃起していく。
そんな五右エ門の躯の変化を次元はじっとみつめていた。
「も、もうよかろう！」
こんな下着を履いて、次元にみられて、性的興奮を覚え勃起させている自分自身があまりにも淫らに思えて、五右エ門は我慢できずに逃げ出そうとした。
だが、その手首は次の瞬間には次元に力強く握り締められていた。
「履いただけで興奮しちまったのか？」
次元が笑いを含み声でそういいながら、五右エ門を引き寄せる。
「こ、こんなハレンチなものを･･･おぬしは変態か」
次元の言葉を否定できない五右エ門は、せめてもの抵抗にと、そう言った。
「・・・それを履いて興奮しているおまえだって充分変態だろ？」
次元は立ち上がると、五右エ門との位置を入れ替え、ゆっくりと五右エ門をベッドに押し倒す。
ベッドの端に膝を載せ、ベットに横たわった五右エ門の足を大きく広がせると肩足を片手で持ち上げた。
プレイショーツという下着を身につけた、五右エ門の股間が露になる。
ショーツとは名ばかりで隠すことが目的となっていない下着だ。
申し訳程度の布だけを使った、Ｔバックのビキニ。
前には性器を出す穴があけられ、根元のみを布が包み込み、亀頭を含む先端部分はモロだしになっている。
布地の代わりに１０数個数珠繋ぎとなったパールが、股間から尻まで通されている。
性器を根元を布で締め付けられ、袋から股間、尻丘の間を、そして菊門さえも硬いパールでゴロゴロと刺激された五右エ門の男性器は腹につきそうなほど勃起していた。
いやらしいとしかいえない眺めだ。
次元は満足気にソレを眺めながら、五右エ門の肩に顔を埋めた。
こんな下着を履くだけで興奮し、視姦されて更に興奮し、次元に触れられる度にビリリと快感を感じている自分自身を五右エ門はひどくいやらしく感じる。
反対に次元はスーツどころが帽子さえ被ったままだ。
欲しがっているのは、興奮しているのは、欲情しているのは自分だけなのか、と五右エ門は少し心配になった。
そっと右手を下ろし、横にいる次元の股間に手を這わせる。
だが、そこにあったのは、五右エ門が望んだものだった。
スラックスの下の男性器は硬い布ごしでもわかるほど、大きく硬く勃起していた。
五右エ門は今度は羞恥ではなく、悦びで頬を微かに染めた。
こんな淫らな姿だが、それに次元は欲情しているのだ。
自分だけではない。次元も五右エ門を欲しがっている。
即物的ではあるが、その証拠を手の中で感じて五右エ門は益々興奮する。
もっとその証が欲しい。次元の欲望をもっともっと煽りたい。
五右エ門はジッパーをさげると、スラックスの中に手を忍びこませてその欲望を引き摺りだした。
「･･･っ」
性器を直接握られた次元は小さく呻いたあと、唇を激しく貪りながらスーツを毟りとるように脱ぎ捨てて、五右エ門の躯に圧し掛かった。
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