■朝のチョメチョメ■



「・・・ウーン」

モゾリ。
朝の柔らかな陽射しを頬に受けて半覚醒のフロドは寝返りを打った。
いや、打とうとしたが体が重くて動かない。
寝ぼけた思考の中にいて、その理由が思い浮かばないフロドは目を薄く見開いた。
いつもは白い天井がみえるはずなのに、今朝は違う。
朝日を浴びてキラキラ光る金色に縁取られた綺麗な白い顔が間近にあった。

「おはよう、フロド」
「ん?レゴ・・・ラス?」

楽しげな声。
聞き慣れた声と目の前の顔がようやく一致する。
なんでレゴラスが・・・とぼんやり考えていると、頬にチュッとキスが贈られた。

「ふふふ、寝起きの貴方も可愛いね」

フロドは一瞬何が起こったかわからなかったが、理解した途端恥かしさで一気に意識が覚醒した。
と、同時になんでこんな状況になっているのかわからなくって驚く。

「・・・・・・何をしてるんです?」

昨夜は自室でひとりで眠ったはずなのに。
なぜ、レゴラスが一緒に寝台に横たわっているのだろう。

「いやあ、随分ご無沙汰だから」

ニッコリと笑うレゴラス。
表情は朝らしく晴れやかなのに、その手はフロドの肌を弄っていたのだ。

「え?」
「私じゃないよ、私は何もしてないよ」

脇から腰、腰から太腿に流れるように滑る大きな手が、そう言いながらもフドロの股間に触れた。
触れられてようやくフロドは自分の状態を悟った。

「な、何を!?!?!?」

真赤に顔を染め、身を捩ってレゴラスの魔の手から逃れようとするが、何回りも大きい体に押さえつけられてピクリとも動かない。
雪の上にも足跡を残さない羽のように軽いエルフなのに、なんでこんなときはズッシリとした重みを持つことが出来るのか。
そんなことを考えながらもバタバタと暴れ出したフロドを、易々と押さえつけたレゴラスは愛撫することをやめない。

「起しに来たら貴方が気持ち良さそうに眠っていて、
ちょっと同衾しちゃおうかな〜と潜り込んだら、既にこうなってて。
だからつい勿体無いかな〜と思って♪」

とんでもないことを楽しげに言うレゴラスにフロドの羞恥は既にマックス状態。

「ちょっ!ヤメテくださいーーー!!!」

こんな風になっていることをレゴラスに知られただけでも恥かしいのに。
状況を悪化させるように撫でたり柔らかく揉んだりしてくる悪戯な手を両手で押さえてフロドは叫んだ。
それなのに。
パニック寸前のフロドの耳にとんでもない言葉が囁かれた。

「大丈夫、恥かしがらないでいいよv私も男だし、朝の男の生理現象のコトは・・・」

ブチッ!

と、フロドの何かが切れた。
体格の差からいくと到底押し返すことも出来ないはずなのに、火事場の馬鹿力が働いたのか。

「レ、レゴラスのバカーーーーー!!!」

フロドの叫びと共に、レゴラスの体が寝台から転がり落ちた。

「アイタッ!フロド、蹴らなくてもいいじゃない!」

抗議しながらレゴラスが体を起したときは、既にフロドの姿は部屋にはなく。
バタン、と扉を閉じた音の後にバタバタと走り去る足音が廊下に響いていた。




結局、その日は一日中。
レゴラスはフロドの半径2m以内に近づけなかったとか。
 
 
 
 
 
 
 

   
  
■あとがき■
Mおさんからの拍手コメントの「王子の目覚めの一発」
からレゴフロ会話を妄想。
それをMおさん宅に進呈するときに枝葉をつけて文章にしました。

「朝の一発」とはちょっと違うけど、
朝っぱらからフロドにチョメチョメ(<死語)しようとする王子様でしたv
なんでうちの王子はいつもこんなに馬鹿なんだ?
と思ったけど、
スヤスヤふろたんが朝モッコしてたら悪戯せずにいられないよね?!
と思う管理人が馬鹿なんだから仕方ない・・・と思い直しました(爆)

   

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