最近、お姉ちゃんと私は仲がいい。
仲がいいというのは、今まで悪かったという意味ではない。
今までだって私がお姉ちゃんの妹になってから、毎日のようにベッドをともにしてきたし、
どんなに男とセックスしても、お姉ちゃんとの関係は特別なのだ。あの家出の一件でそれを思い知った。

でも、自分が女として生きていく以外にないことを観念したあの日以来、お姉ちゃんの態度もまた変わった。
昼間の生活でも、私とすごく仲良くしてくれるようになった。
それまで約一ヶ月の間は、私の洋服を買いに行ったりしたとき以外は、
お互いの日常生活に振り回されて、ベッドの上でしか会えないような状態が続いていた。
ところがあの日以来、お姉ちゃんは私といろんなところに遊びに行こうとする。
セックスなんかしなくても、私と仲良くしていたいというお姉ちゃんなりの愛情を見せてくれているようだった。

「ゆっこはホントにわがままね。エッチばっかりしててもすねる。
じゃあ、って外に連れ出せばエッチしたいっていう」
「・・・そんなこと・・・ないもん・・・」
お姉ちゃんはふたりで遊園地に行った日、帰ってきてからすぐに一人だけ寝ようとした。
私は、そんなお姉ちゃんを不満げな目で見つめた。

「あたしは、あなたと違ってセックスに命かけてないからねぇ」
お姉ちゃんはそういいながらも、私の手を握って、指を自分の口に含む。
「あぁん・・・おねえちゃぁ・・・ん・・・」
昼間の関係は、エッチするときにとっても大切だ、と思う。こうしてエッチしたいと思うのは、今日一日が楽しかったことと無関係ではない。

外での関係は、二人っきりのときは変わっていない。
お姉ちゃんは昔から頭の配線がどこかつながってないところがある。
意味不明な行動に出ると、私はそれを止める。
「お姉ちゃん、しっかりしてよ」そんな台詞を今日だけで何度言っただろう。
同じなのだ。私が男だったときから、お姉ちゃんはなにも変わっていない。

私とお姉ちゃんが仲のいいことも変わっていない。変わったのは、私が女になったことだけ。
つまり、私のほうがリードする関係。
妹として、お姉ちゃん歩くのは、楽しくもあるが、残念なことでもあるのだ。
可能なら、男として、この人と特別な関係になりたかった。姉妹ではなく、恋人として、歩きたかった。
男としての未練。

セックスしたいというわけではない。男として、好きな女と幸せになってみたかった、当然の欲求。
今の状況は私の欲求を半分だけかなえてくれている。
この半分の状態から抜け出すことが出来たとしても、それによりすべてを失ってしまうかもしれない。
男にもどってお姉ちゃんと恋人になりたいという気持ちはあっても、そのリスクを犯せばすべてを失うかも。
リスクを犯すか、この半分の状態に甘んじるか、私はどちらかを選ばなければいけない。
私がリスクを犯して男に戻ろうとするということは・・・もうない・・・ような気がする。

でも、外から帰ってくると、私とお姉ちゃんの立場は全然ちがうものになる。
「いやぁ・・・」
お姉ちゃんに指をなめられていると、なにか切ない気持ちになる。
私の人差し指を、中指を丁寧になめてくれるお姉ちゃんの艶やかな表情。
その場にひざ立ちになって、指の表側を付け根から上に向かってなめ上げる。
まるでフェラチオをするように・・・

「あぁん・・・」
私の中の男が刺激される。
こうして、他の男にはフェラチオするの? お姉ちゃん・・・
ずっと、こうして妹になる前からお姉ちゃんのことが好きだった、男だった私。嫉妬。私の小さな胸の中に嫉妬。
男としての嫉妬なのか、妹としての嫉妬なのか分からない。それが苦しい。
そう感じている間も私の細い指を、お姉ちゃんは、まるでチンポのようにしゃぶる。じゅるじゅると音を立てて、いやらしい・・・

「おねえちゃ・・・ん・・・」
私のココロのなかの男が叫びをあげる。細い女のカラダの中で、胸の中に生まれる切なさ。
それは、嫉妬といってもいい。他の男への嫉妬。そして、男としてチンポをしゃぶってもらえはしない悔しさ。
しゃぶられている指には、性的な快感が走ることはない。
お姉ちゃんが私の前にひざまずいて、丁寧に何かをなめてくれている。
その光景に精神的な高揚が起こるだけだ。
そんなお姉ちゃんの姿に、私は性的快楽を求めて、もう一方の手をスカート越しに股間に伸ばそうとする。

ぎゅっ、とその手をつかまれた。
「なにやってるの?」
いたずらっぽい笑みをうかべて、お姉ちゃんが私に聞く。
私は、お姉ちゃんの目の前で、自分の性器に勝手に触れることを禁じられていた。

「ごめんなさい・・・」
「なにやってるの、って聞いてるの。謝ったってしょうがないでしょ」
「おねえちゃん・・・いじわる・・・」
完全に遊ばれている私。いつものように、おしおきが始まる。
「なあに?人聞きの悪い。ゆっこ、この手はなにをしようとしていたの?」
泣き出しそうな私をお姉ちゃんは決して許してくれない。ココロの中に男が沸きあがってきたところで、その男に一撃の屈辱を与える。
「さわらせて・・・」
「どこを? まさか、アソコじゃないよね。だって、約束だもんね」
「おねえちゃん・・・ゆっこの・・・おまんこに・・・さわりたい・・・」
あっけなく白旗をあげる私。こうして、いつも私の敗北は続く。

「ダメなのが分かってるのに、どうしてそういうこというかなあ。ゆっこ、男なんでしょ。
男なのに自分のおまんこ触りたいなんて、恥ずかしくないの?」
お姉ちゃんは最近、こうやって私をいじめる。家出の一件以来、私の中に残る男を逆手に取って。

「あぁ・・・ん・・・そんなことない・・・あたしは・・・エッチな女の子だから・・・」
口とは裏腹に、私のココロは、自分が男でありたいと望む。
「男なのに」などといわれると、私の男としてのプライドが刺激されてしまう。
男でありたいと思う気持ちと、お姉ちゃんの妹で、女でありたいという気持ち、そして快感を求める欲望が、ココロの中で戦いだす。
最終的な勝敗はともかく、口から一番近いところにいるのは、「快感を求める欲望」なのだ。

だからいつも、女が勝利する。
きっと、お姉ちゃんの気持ちとタッグを組んで「女でありたい」と求めているのだろう。
「本当に? 口からでまかせなんじゃないの?」

「そんなこと・・・ないもん・・・あたしは淫乱女子大生・・・エッチなゆっこだもん・・・」
お姉ちゃんの言葉は、私の中の男を刺激して立ち上がらせると同時に、それと戦う、女でありたい気持ちに反抗心を与えてしまう。
その気持ちは、目の前の快楽と、その快楽に溺れる日常を、未来を求める。
突然、お姉ちゃんが立ち上がって、私の頭を抱きかかえて、キスしてきた。

「あぁん」
口の中で舌を絡ませてくるおねえちゃん。私はようやく快楽の種を与えられて、すこしだけ安心する。
ようやく、官能のときが始まってくれる。
そして、再び無意識に股間に手を伸ばそうとする。

ぱしっ、と手をはじかれる。また、やられた、と思った。
「いやぁん・・・」
「悪い手ね。ゆっこ。この手がいけないのね」
怒ったように言って、お姉ちゃんは私の手を引いて寝室へと向かった。

「そこに座りなさい」
お姉ちゃんに命令されたとおり私はベッドに座る。お姉ちゃんに逆らうことが、私はどうしてもできない。
「ゆっこ、お姉ちゃんの言うことが聞けないの?
自分で自分のアソコを触ろうとするなんて、女としての自覚がなってない。その手が悪いのよね」

お姉ちゃんは、そうめちゃくちゃな理屈をいうと、私の腰にある皮のベルトを外して、そのベルトで私の手を縛る。
「これで動かせない。今日はそのまま」
動かせなくなんかない。
もともと私の腰ですら締め付けていなかった、見せるためだけのベルトは軽く、私の細い両手首に巻きつけられているだけだった。
力なんか入れなくても解ける。

それでも、お姉ちゃんの一言が、私のココロを縛った。両手は使ってはいけないのだ、そう、きつく言い聞かせたのだ。
お姉ちゃんは、私の主人であり、私が女として生きていくことが出来るのは、お姉ちゃんのおかげ。
その言葉に逆らっては、男に戻ることも、妹であることも、快楽に溺れ続けることも出来ない。
ようするに、私はお姉ちゃんが大好きで・・・エッチなことをしてほしい・・・から。
だから、私のココロの中で戦う葛藤の全てが一致して支持するのだ。「お姉ちゃんの言うことを聞け」と。

私は切なく目で訴える。早く、続きをして・・・
「そのおびえたような目がかわいいのよね」
お姉ちゃんはそういうと、私を抱きしめて押し倒し、服の上から胸をもみはじめた。

「あはぁ・・・」
喘ぎ声が漏れる。未だにお姉ちゃんに「かわいい」などと言われると、自分が女になってしまったことを実感する。
そうすると、逆らえない私は、自分の中の男を抑えてしまう。
お姉ちゃんは服の上から私の胸に顔をうずめた。
私は、縛られた両手でおねえちゃんの頭をかかえる。おねえちゃんはその両手を払う。
私は仕方なく両手を頭の上に持っていく。

ゆるく縛られたベルトが解けそう。でも、私は意識してそれがほどけていないように振舞う。
両手首を、縛られているのだ、と信じてくっつける。
私のココロが完全にお姉ちゃんによって縛られている・・・
「あぁん、あぁん、あん」
お姉ちゃんの手が私のフトモモに伸びる。
喘ぎ声のもとになる官能は服の上からもまれている胸、そして乳首への刺激だったが、フトモモを優しくなでられると、その声がすこし弾む。
もう、私の、ピンク色をした花びら・・・その奥に甘い蜜が詰まった場所がある。
そこからは愛液が流れ出し、パンティは濡れはじめる。

「あぁ・・・いやぁん・・・」
お姉ちゃんの手がおまんこに伸びることを私のカラダは期待する。
快楽を教え込まれた女のカラダは、ココロとは関係なく反応し、そして男のココロを押しつぶす。
もうすぐ、いつものリズムで私のおまんこにおねえちゃんの指がたどり着く・・・

「あぁん・・・あぁん・・・」
スカートの下、私のパンティをお姉ちゃんが脱がす。
もうぐちょぐちょのおまんこがお姉ちゃんの目の前にあらわになる。

「すごぉい。もうこんなに濡れて」
おねえちゃんはわざと大げさに口に手を当てて驚いた振りをする。
「いやぁん・・・そんなこと・・・いわないで・・・」
私は恥ずかしさに顔を赤らめる。
「くすくす。かわいいのね」
かわいい、という言葉は私を女としてほめている。同時に快楽に溺れていくココロの中の男を微妙に呼び覚ます。
私が女だという事実と、男だったという記憶を、呼び覚ましてしまう。

それでも、もうすぐ快楽のときが始まればその間は、「男」から逃れることが出来る。
今まで、そうしているうちに少しずつ「エッチなゆっこ」をココロに刻み込んで、少しずつ、私は淫乱女子大生に染まってきた。
でも、この日は違った。

「おねえちゃぁん・・・」
目で訴える。はやくクリトリスをなめて・・・おまんこをかき回して・・・
でも、そうはいかなかった。
お姉ちゃんはパンティを脱がす前と同じように私の胸とももばかりなでまわす。おっぱいは服の上からのまま。

「あぁん、あぁん」
それでも気持ちいい。それは間違いないのだ。でも、桃色の割れ目からはとろとろと切ない愛液が流れ出続けている。
しかし、この程度の気持ちよさでは、「男」を押しつぶすことが出来ない。
私は、乳首から、足の付け根から、走る快楽にもだえつつ、
女であるお姉ちゃんにいいように扱われるという男としての屈辱に涙を流す。

この程度の屈辱で涙を流す感情が、すでに女そのものだ。
それでも縛られたココロは、両手首が縛られているのだ、と信じようとする。
「あぁん・・・あぁ・・・」
なんとか、快楽で男を押しつぶそうとする、エッチなゆっこ。そう、私は、エッチなゆっこ。
いつものように快楽に身をゆだねようとして・・・必死で喘ぎ声をあげる。
「あぁん、きもちいぃ、おねえちゃぁん」

なんとか、お姉ちゃんが私の「男」を押しつぶしてくれるように、必死で哀願する。
でも、お姉ちゃんは胸までしかもんでくれない。それでは、男を押しつぶすことが出来ないのに・・・
「いやぁん・・・」
お姉ちゃんは私をうつぶせにさせて、おしりを上げさせた。
いよいよ、後ろからおまんこをいじられるのだ、と期待した。
でも、そうはいかなかった。私は、お姉ちゃんが「おしおき」と言っていたことを思い出した。

「おねがぁ・・・い」
お姉ちゃんは私のおしりを撫で回すだけ。とろとろの蜜壷からはエッチな汁があふれだし、ベッドの上にたれはじめる。
「ゆっこ、おまんこすごいよ」
「あぁん・・・おねえちゃん・・・おねがい・・・」
「なにが?」
「おまんこ・・・ゆっこの・・・エッチなゆっこのおまんこ・・・かき回して・・・」

もう、両手をしばったベルトは外れかかっている。
それでも、必死でお姉ちゃんが縛ったベルトに縛られていると信じて、両手首をくっつけて、お姉ちゃんに従順な妹をアピールする。
気持ちよくしてほしい。私を快楽に沈めてほしい。
「ダメ」
予想通りの言葉だったが私は落ち込んだ。

「あぁん・・・いやぁん・・・」
おねえちゃんは私の上から覆いかぶさってうなじをなめまわした。新しい快楽が私のカラダを走る。
切なさを増幅させる快楽が・・・
私の中の男が、消えない。いつの間にか、私の中の女の子が、男を消そうと戦いだす。
ココロが、女であろうとする。従順な、妹であろうとする。
「おねえちゃん・・・おねがぁい・・・おまんこ・・・あぁん」

「バカねぇ。こうすればいいのよ」
お姉ちゃんは、そう言うと、必死でくっつけていた私の両手をわずかに縛っていたベルトをあっさりと取り去ると、私を再び仰向けに転がした。
「あはぁ・・・」
私の右手を持ったお姉ちゃんは、その手をゆっくりと、私のおまんこへと近づける。
ようやく、ようやくおまんこにさわれる。私のココロは快楽に備える準備をする。
おまんこに近づいたところで、私は秘裂をなぞろうと中指と人差し指を曲げる・・・

「くすくす」
お姉ちゃんは笑ってその手をそこで止めさせる。
「あぁ・・・」
快楽の予想だけで喘ぎ声が先走る。実際には、快楽は与えられないまま・・・
「おまんこ・・・」
私は意味のない言葉を口にして涙を流す。快楽を与えられない女としての切なさ。
これほどに強く、おまんこを触りたいと望んだことはない。
いつも、快楽を強制的に与えられてきたエッチなゆっこは、その与えられた快楽で、自分が女であることをココロに刻み込んできた。
強制的に、エッチなゆっこであることを望まされてきた。
今、ココロが、男を追い出そうとしている。エッチなゆっこであろう、と。女であろう、と。

「おまんこ・・・さわりたい・・・」
お姉ちゃんは、その言葉を聞くと、わざとらしくあきれたようなため息をついて、私を抱き起こして、髪をなでながら言った。
「ゆっこは、男なんだから、おまんこ触ったって気持ちよくなんないでしょ」
お姉ちゃんは、時々わけのわからないことを言う。

「えぇと・・・ちょっと、待ってて」
お姉ちゃんはベッドの下から何か箱をとりだした。
「ふふふ・・・」
「なぁに・・・」
「じゃじゃーん!」
おねえちゃんはすごく楽しそうに、箱の中から何かを取り出した。
見覚えがある・・・私が男だったときのペニスをかたどった、「ゆっこ専用バイブ」に、にている。
「ふふふ、いつもとちがうでしょ」

ちがう。確かにちがう。なに? ペニスの部分の下に・・・パンツ?
「これはね、秋月先生が作ったゆっこ専用エログッズのひとつ。ゆっこ専用ぺニスパンツ」
そういうと、お姉ちゃんはパンツの部分を広げて、それがパンツだと分かるように見せた。

これで犯されるの?と私は思った。自分のペニスでお姉ちゃんの女にされるの?
それは、それで、エッチなゆっこにはたまらない快楽が襲ってくるはず。
その期待に胸が高鳴る。
何も言えずに黙っている私に、無言でそのパンツをはかせるおねえちゃん。
「あれ、私がはくと思ってたの? おバカなゆっこ」
ちょっとビックリしたような目をする私をお姉ちゃんがあざ笑う。
「ゆっこを男に戻してあげる」

そういいながら、スカート姿のままの私に、完全にそのパンツをはかせた。
「男に?・・・」
ココロが男を追い出そうとしている私を、突然男に戻すなどという。
でも、その言葉に私の中の男は刺激されて、息を吹き返す。
「男に戻りたかったでしょ?」
私は、首を振って否定するのだが、お姉ちゃんは聞いてくれない。
私のココロは、きゅん、となる。男には戻りたい、でも、気持ちよくしてほしい。
女でいいのに・・・必死でエッチなゆっこであろうとする私のココロを平気で踏みにじるお姉ちゃん。
でも、何も逆らうことが出来ない。私のココロを、お姉ちゃんの「男に戻す」という言葉が縛った。

「ここを押すとね・・・」
どこかスイッチをさわったら、ペニスが、勃起した状態になった。
自分の股間にペニスがあって、それが勃起している。
私は男だったときに見慣れた光景を久しぶりに見せられた。
でも、目とペニスの間にはふくらんだ胸と、スカートが・・・倒錯したこの光景。
私は、男なの? 女なの?

「オナニーしなさい」
「えっ?」
「聞こえなかったの?オナニーして。男の子でしょ、ゆっこ」
お姉ちゃんが、朦朧とした私の迷いに決定を下した。
逆らうことは・・・できないのだ。ここで逆らうと、本当に男に戻されてしまうかもしれない。
でも、ここで言われたとおりにオナニーすれば、男に戻れるかもしれない。そんな酷く矛盾した私のココロ。
自分がどうしたいのかも分からない・・・だから、私はその場を逃れるために、
かつて自分についていたものと同じ形をしたものを、その頃よりもずっとちいさく、白く、綺麗な手で、やさしくつかむ・・・

私は右手で勃起したペニスを軽く握り、上下になではじめる。
「あぁ・・・ん」
気持ちだけで喘ごうと思った。ココロは女であろうとしていた。
ただのペニスの形をしたものをなでるだけで、気持ちいいはずがない。
でも・・・おまんこに、クリトリスに・・・快感が走った。

「あぁん、あぁん」
パンティの裏側が振動して、私の女性器を刺激する。
「ね、よく出来てるでしょ。オナニーすると気持ちよくなるように出来てるんだよ」
「あぁん、あぁん」
手が止まらない。こんな・・・今さら・・・でも・・・

「そんなただ動かすだけじゃなくて、工夫しなさい」
自分のペニスで気持ちよかったところを刺激すると、クリトリスにもそれまでより強い快感が伝わる。
私は、自分が男だった頃に気持ちよかったポイントを刺激してしまう。
久しぶりの感覚。完全に女のものであるカラダでも、なぜか忘れていない。
ペニスを刺激すると、快感がおまんこに走る。きもちいい。でも、これ以上ない、屈辱。
「ふぅん、こうやってオナニーするんだぁ」
物珍しそうに私が、ペニスをしごいてオナニーしているのを、うつぶせになりひじをついて見つめるお姉ちゃん。
その姿が私の目に入った。

「いやぁん・・・みないでぇ・・・」
でも、手が動きを止めることはない。とまらない。きもちいいから。
男としてオナニーするところを、お姉ちゃんに見られている。
必死で、お姉ちゃんの妹であろうと、エッチなゆっこであろうとがんぱっている私に、こんな屈辱を・・・

「あぁん、あぁん、あん」
私は夢中でオナニーし続けた。パンツの裏側から伝わる快楽は、たいしたことはないものだったが、それでもやめられなかった。
自分のペニスでオナニーする私の中の「男」は同時に、その手が女であることに快感と、悔恨の両方を感じてしまう。
こっちの方が気持ちいいのに、でも、やはり自分がもはや男ではないという事実。
カラダの一部分だけを擬似的に男に戻されて、自分が女であることを思い知らされる一方で、男へのこだわりも忘れられない。
自分が、女であると同時に男でもある・・・
不安定な存在であることを思い知らされる。
「かわいいゆっこ」
「あん、あん、あん」
「やっぱり、男だね。気持ちよさそう」
「あぁん、そんなことない、あん」
「オナニーしてるじゃん。それで私を犯したら?」
「いやぁ・・・そんなこと思ってない・・・あたしは、おんなのこ・・・エッチな女の子だから・・・」
「だったら、ちんちんいじってそんなに気持ちよくなるわけないじゃない。やめなよ」
「あぁん・・・おねえちゃん、ひどい・・・」

お姉ちゃんが見つめ続ける中、私は快楽をむさぼることしかできない。
女であろうと望んでいるはずなのに、自分が男であることを証明するような行動しか。
「ほら、ゆっこ、イきなさい。男に戻りたかったんでしょ!」
「いやぁん、でも・・・イくぅ・・・」

作られたペニスがぴくぴく、と動いて、白濁液がぴゅっ、と宙に待った。
同時に、私のカラダに強い衝動が走り、力が抜けた。イった。
「はぁん・・・うぅ・・・」
私は泣いていた。

「やっぱり男ね。おちんちん気持ちよかった?」
「お姉ちゃん・・・」
涙を流しながら、お姉ちゃんに倒れこんだ。
「ゆっこは、お姉ちゃんの妹なのに・・・ひどい・・・」
「それにしてはずいぶん気持ちよさそうだったけど」
「いじわるぅ・・・あたしが・・・」
エッチな女の子になろうと頑張っているのに・・・といいかけた私の頬をつたう涙を、お姉ちゃんが舌の先で拾う。
「そんなに必死にならなくてもいいんだよ」
そういうと、お姉ちゃんの手が私の股間に入ってきた。

「あぁん・・・」
お姉ちゃんの指・・・私を優しく慰めてくれる・・・
「今日もたっぷりイカせてあげる」
「あぁん。おねえちゃあん・・・」
ちんちんでのオナニーとは比較にならない快感がクリトリスから走る。
こうやって具体的に比べさせられてしまうと、自分が後戻りできないところまで来ていることを知る。
理性では戦えないレベルまでオンナのカラダに走る快楽に溺れてしまったことを知らされる。
やっぱり、エッチなゆっこがいい。もう、男には戻れない・・・
そう心から思わされる。私は、こうやって、されているのが気持ちいい。この快楽には、勝てない。

お姉ちゃんは、ひどい。
私が男であることをココロで望んでいたときは男を押しつぶそうとして、
今になって、女であることを必死で受け入れようとすると、女のカラダのままでココロだけ男にもどそうとする。
そして、最後には快楽で私を屈服させる。
それでも、私は、現実に女なのだ。セックスするための体を与えられた、淫乱女子大生でしかないのだ。
お姉ちゃんの優しさと厳しさが与えてくれる快楽に・・・溺れていく・・・それしかない・・・それしかできない・・・
自分が女であると信じ込もうとしていた日々は終わり、
ココロの中から男を追い出そうとする戦いの日々が始まっていることに気づいていなかった。


[BACK] [トップページ] [NEXT]


Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!