私は、つい最近まで一人の男だった。

高校で同級生だった代議士の一人娘、愛に恋していた私は、彼女に対して最大限やさしく接してきた。
それでも、その恋はかなうことはなかった。
かわりに私に与えられたのは、「友達」というポジションだった。
それも、彼女に言わせればかなり「別格」の親友、という、ポジションだった。

いつしか恋と呼べる感情は冷めて、私は別の女の子に恋をした。
この恋はうまくいって、その娘と付き合ってきた。しかし、半年ほどでふられた。
つらい時間を、愛にたよった。そばで話を聞いてもらった。
そのときにはもう愛にも彼氏がいたにもかかわらず、愛はよく話を聞いてくれた。

そんなときに、私の恋愛感情はよみがえってきたのだった。
そして、気づけば愛を襲おうとしていた。結局何も出来なかったが、愛は泣いていた。

「やっぱり、男と女じゃだめなんだよ・・・」
私は彼女とほぼ同時に親友まで失うことになった。

と思っていた私に、次の日、愛から電話がかかってきて「会いたい」、と言われた。
奇跡の逆転を期待して、股間まで昂ぶらせて彼女の大きな家に向かった。
「今日はだれもいないから・・・」という言葉には期待せずにいられなかった。

「昨日はごめん」
通された部屋はまさに応接室という趣だった。
謝る私だったが、はっきり言って気持ちはそれどころではなく、長年の恋がかなう期待に胸を昂ぶらせていた。
考えてみればあのときの私は、「最後の勃起」を愛に悟られまいとすることに必死だった。

「はい、どうぞ」
テーブルに出されたコーヒーとお菓に私は無用心に手をつけた。
その、直後から記憶がなくなって、次に目が覚めたときには私は・・・女性になっていた。

そのときのショックは計り知れなかったが、DNAを操作して、わずか数日で男を女にすることは簡単なことだという。
公にはなっていない技術を、彼女は使える立場にいたのだ。

「あなたをこれ以上男のままにしておきたくなかったの」
愛は言った。
「だって、親友から襲われる危険をいつも感じてるなんていや。それより、女同士でこれから楽しもうよ。あなたは、私の妹にしてあげる」

私は、政治家である愛の父親の妾の子として、認知され、引き取られたものとして、新しい戸籍を与えられた。
愛には母親はすでになく、父親には娘として幾つかの「貸し」があるのだという。
その「貸し」を今回、返してもらったのだという。

私の怒りとも絶望とも知れない感情は計り知れないものだった。
「どうして、そんなことをしたんだ! おれは、男だ。元に戻してくれ!
お前に襲い掛かったことは謝る。もう二度としない。だから、たのむ」
本気で哀願した。もちろん、男の言葉を使っても声はかわいらしいもので、私ははっとした。
本当に自分が女になったことをおぼろげながらはじめて実感した瞬間だった。

「もうムリよ」
愛が冷たく言った。

「あなたのことはもう全部処理済みなの。男から女に体を変えるときに、急速に細胞を入れ替えるんだけど、その不要になった部分で、死体まで出来ちゃうの よ。
あなたは自分の部屋で急な病気で亡くなったのをもう発見されて、お葬式まで終わっちゃったの。
もう戻るところはないのよ。そして、女としての戸籍ももうあるのよ」
「な、なんてことを・・・」

「だから、もうあきらめなさい。あなたは男にしておくのがもったいない。
どうせ家族ともなかよくなんかなかったんでしょ。今日からは私の妹として生きるの」
「妹? 愛の?」
「そう。あなたを女に変えるとき、体は少し若くしてあげたの。あたしは今大学2年生だけど、あなたは4月から女子大生ね。
そこだけはまだどこに行くか決まってないけど、ちゃんと決まったら教えてあげる。
それまでに女としていろんなことを教えてあげるから」

「ふざけるな、そんな、許されねえよ!」
私はまた、女の声で叫んだ。だが、今にして思えばこの声で叫ぶのは、そのたびに抵抗が無駄なことを思い知らされているようだった。

「男なんかより、女の方が楽しいよ。絶対。あたしは女としての生活の方が絶対男よりも楽しいと思う。
それに、ほら、見てごらんよ。あなたの顔とカラダ、きっと手放せなくなるよ」

愛はスタンドミラーを私の前に持ってくると、パジャマを脱がせて丸裸にした。
鏡の中には、真っ白できめ細かい肌を持つ美少女が立っていた。
胸はほどよく膨らみ、ウェストにははっきりとしたくびれがあり、
その中に男だった私と同じだけの内臓が入っているとは思えないほど細い体を、
すらっと細く長い足が支えていた。

私ははっとした。この綺麗な美少女が自分とは信じられないほどだった。
そう。信じられなかった。しかし私が動くのと全く同じ動きを鏡の中の少女はしていた。
鏡に映った少女に触れようとすると、少女も私に触れようとする。指と指がガラス越しに触れる。

私と、鏡の中の少女は鏡の前にへたりこんだ。
「どう、気に入った?」
愛の問いかけに、私は何も答えなかった。
「ふふっ。まぁ、いいか。すぐに気に入るようになるよ」
黙り込んだままの私の目に涙があふれてきた。
私の中にいろんな感情があふれる。どうしていいか分からず、なぜだか涙があふれてきた。
「ねぇ、泣かないでよ。幸せにしてあげるから・・・」

「ふざけるな、俺の・・・俺を返せ!」
鏡の中の少女、自分の可愛さ、美しさは涙を流すことでさらに引き立った。
そのかわいらしさに一瞬心が揺らいだ私だったが、その反動からか突如叫ぶと、愛につかみかかった。
泣き叫びながら愛を押し倒した。

「また、こんなことするの?」
私は、再びはっとした。
愛に対する罪の意識を私は思い出した。そうだ。私は、この人に、ひどいことをした。

「すぐに分かるよ。あなたはこの方が幸せになれる。あなたの幸せのためなの。これが」
泣き止んでおとなしくなった私の顔では、涙の跡が真っ赤にはれあがっていた。
「私を信じて」
その視線の奥に吸い込まれるような力を私は感じた。信じられる。そう感じた。

「ね。幸せにしてあげるから」
幸せにしてあげる、ただその一言が私の心に突き刺さった。
私は小さくうなずいた。
「いい子ね。今日からは私の妹だからね。そうそう、あなたの名前は、優美子にしたから。
優しい、美しい、子。もうそれで処理しちゃったから、その名前で生きてね」

「ゆみこ・・・それが、俺の、名前・・・?」
それを聞くと再び私の心の中になんともいえない情けなさが湧き上がってきて、涙が溢れ出した。
「俺は男だ・・・男なのに・・・」

しくしくと泣く私の声も、そのしぐさも、少女のものに他ならなかったが、それがいっそうなんともいえない悲しさをつのらせた。
「諦めが悪いなぁ・・・」

愛は、涙でくしゃくしゃの私の右の頬を左手でそっと撫でた。
そして、伝う涙をすするように、その頬に口づけした。
「女になってよかったって、思わせてあげる」
愛は私の耳元でそうささやくと、その場に私を押し倒した。

裸の私の背中に、床の冷たさが伝わった。愛は私の右腕を、手首をつかんで抑えて、四つんばいの姿勢で上から私の顔を覗き込む。
照明のまぶしさに負けないほど明るい満面の笑みをたたえた愛の顔が再び私の顔に近づいてくる。

「立場逆転だね」
私の罪悪感をちくりと刺す愛の言葉には逆らうことが出来ない。
愛は再び私の右頬にキスをして、そのままその唇を首筋に這わせた。

「あっ・・・」
私の口から初めての喘ぎ声が漏れた。それを聞いた愛は顔を上げて、
「ふふ。気持ちいい?」
その言葉で、また私は涙を流す。自分の口から女の喘ぎ声らしきものが出たことが許せなかった。
愛は涙を流し続ける私の手をとって体を起こした。そのまま私の手を引いてベッドまで導いた。

「床の上じゃ痛いでしょ」
私をベッドの上に仰向けにするとさっきと同じように私の上に来て、馬乗りになった。
邪魔になりそうな長い髪を髪をゴムで束ねると、右手で私の頭を抱きかかえ、さっきと同じように私の首筋に口づけをした。
「あ・・・ん・・・」
今度は私の喘ぎ声にも特に反応せずに、愛の唇を舌が割って出て、何度か上下に私の首筋を撫でる。

「ん・・・」
何とか意識して喘ぎ声を殺す私。しかし、愛の左手が私の胸を優しくなでたときには、もう嗚咽を抑えることが出来なかった。

「ぁん・・・」
私は唇を噛む。恥ずかしさで顔から火が出そうだった。また涙が流れる。
「うっ・・・」
今度は泣き声に近い嗚咽が私の口から漏れる。
「気持ちいい?」
首筋から顔を上げて、愛は私に尋ねた。
「やめろ・・・やめろ、愛。やめてくれ」
私は抵抗を試みずにはいられない。そんな私に、愛は答える。

「愛?」
「やめるんだ、俺を、俺を・・・返してくれ! 戻してくれ!!」
「愛、じゃないでしょ、優美子ちゃん。お姉ちゃん、って呼びなさい」
今日一番冷たい声で愛は言い放った。
「愛、もうやめてくれ!」
私は、愛を振り払うように起き上がった。

「ねえ、どうしてそんなに諦めが悪いの?」
愛はあきれたように聞き返してきた。
「少しおとなしくしてなさいよ。もう、どうせもとには戻れないんだから。私を信じて。気持ちよくしてあげるから。幸せにしてあげるから」

ベッドから振り落とされた形になった愛が、泣き叫ぶ私を抱きしめた。
抱きしめられると、その温かさに一時的に私の感情がおさまる。その一瞬を愛は見逃さなかった。

愛は、今度は唇から舌先を出して、私ののどの辺りから下に向かってその舌を這わせ、私の左胸の突起にまでたどり着いた。

「くぅっ・・・」
我慢できずに声が漏れる。力が抜ける。次の瞬間、私を抱きとめていた両手のうち、愛の左手が右のももを撫でた。

「あぁ・・・」
もう、声を抑えることも面倒になった。それくらい、愛のタッチは優しく、私の体は感じやすかったのだ。
愛は静かに私を押し倒した。今度はおとなしく従った。

愛は何も言わず、私の左胸のトップをちろちろとなめていたが、いつしかその乳首を愛の口が覆った。
愛の口の中で私の左の乳首は転がされる。愛の右手は私の首から頭を抱きかかえ、
左手は私の右ももとお尻を優しく行ったり来たり、撫でていた。

「うん・・・はぁん・・・」
私は何とか抵抗しようとする気持ちを取り戻す。抵抗といっても、声を出さないよう努力するのが精一杯だった。
今まで左胸を弄んでいた愛の口が右胸に移った。
開いた左胸には私の頭を抱えていた右手が収まって、ぴん、と立った乳首を再び弄ぶ。
「あっん・・・いやっ」

私の抵抗しようとする気持ちには波があった。
いつしか気持ちの良さに屈してしまおうか、という時、私なりに最大の抵抗を試みようとする「波」がやってきた。
「愛! やめ、やめて・・・」

その言葉を聞くと、愛は顔を上げて、
「お姉ちゃんでしょ。おねえちゃん」
それだけ言うと、今度は胸の谷間に顔をうずめた。愛の両腕は私の腰に回った。
唇と舌先が私の胸の谷間からゆっくりとおなかのほうへと下っていく。
たまに少し上に上がったりしながら、少しずつ下へと下っていく。

「あぁん・・・」
私はおなかの辺りに舌を這わされると、体を震わせながら耐える。
抵抗の気持ちは失っていないが、だんだん薄まっていったことは否定できない。

「あら・・・」
不意に、何事かを愛は発見した。
「すっかり濡れちゃってるね」
顔を上げて私に言った。分かっていた。
愛に胸を舐められて、ももをなでられて、
声だけではなく、まだ誰も、そう、私自身も触れたことのない私の秘所、
女性器からは、熱い愛液が流れ出していたのだ。
腰からおしりをなでていたシーツが濡れているのに愛は気づいたのだった。

「どうしてほしい?」
「えっ・・・?」
私は答えることが出来なかった。
「ふふふ」
答えを待つことなく、愛は私のへその少し下に舌を這わせた。
そして、両手は私の両足を開こうとした。私は抵抗することなくひざを立てて、足を広げた。
「あっ、いや・・・やめて・・」

この「やめて」はさっきまでとは違う「やめて」だった。何の意味も持たない。
軽い恥ずかしさから私の口をついた言葉だった。
それまで枕を必死につかんでいた私の両手は、いつしか、おなかの辺りにある愛の頭をつかんでいた。
心の中では、「やめて」などとはもう思っていない。
むしろ、熱い愛液を垂れ流し続ける、誰も見たことすらない女性器に、早く愛の唇が、舌が、たどり着いてくれることを願っていた。

私の両手は、愛の頭を離そうとはしなかった。それは、逃がしたくないという気持ちの表れだったのかもしれない。
しかし、願いは容易には叶えられなかった。
そんな私の気持ちを弄ぶかのように、愛は私の下腹を唇で、舌で愛撫し続ける。両手は足の付け根、それも内側まで来ていた。

「あぁん・・・やめてぇ・・・」
もう、気持ちは決まっていた。この「やめて」はさっきとはまた違った意味の「やめて」だった。
抵抗するのも面倒だった。愛は勝手に私のことを妹にした。私は屈しようとしている。それでいい。もう諦めた。

「なにを?」
今までの「やめて」には聞く耳を持たなかった愛が、突然すべての動きをやめて、私に聞いた。
体を起き上がらせて、笑いながらもう一度、
「なにをやめてほしいの? ゆっこちゃん?」

私の目をじっと見つめてそう聞いた。私は何も答えられなかった。涙がまた出てきた。
「泣いてちゃわからないよ。ゆっこ」
突然、愛は私のことを「ゆっこ」と呼び出した。さっきの「優美子ちゃん」とは違った。
それだけのこと、それだけのことで私の心はまた少し抵抗する気を失った。
泣いたまま何も答えない私に対して、愛はさっきまでと同じことをはじめた。
そして、私の女性器の周りを丁寧に、唇と舌で愛撫し続ける。

「やめ、やめて」
私はまたさっきと同じことを哀願した。
それでも同じことを続ける愛。もう、何を「やめて」ほしいか良くわかっているのだ。
私は完全に抵抗の気持ちをなくした。

「いや・・・もぅ・・・じらさないでぇ・・・」
「どうしてほしいの? ちゃんと言いなさい」
そのままの姿勢で口だけ離して、愛が聞いてきた。
「あぁん・・・そんなの・・・言わせないでぇ・・・」

もう、私は、落ちていた。
愛に屈しただけではなく、いつの間にか、口調も自分なりに、さっき鏡の前にいた美少女を演じていた。
「なんでよ〜。そんな難しいことじゃないよ。」
「あぁん・・・そんなこと・・・いえない・・・」
私は興奮からか、官能の渦に巻き込まれそうだからか、息もうまく出来なかった。
「あぁん・・・」

もう、喘ぎ声を上げることには抵抗は感じていなかった。
愛は、それでも何をしてほしいか言えない私を見かねて、
「しょうがないなぁ。簡単なことじゃん。アソコをなめて、とか、オマンコなめて、とか。色々あるでしょ。ほら、言ってみなさい」

「ん・・・そんな・・・」
今までの私ならば、男だったときならば、そんな言葉は簡単に言えた。
でも、今はあの美少女を演じることで精一杯だった。そんなことはどうしても言えなかった。
そんな葛藤にお構いなく、愛は顔を上げて、
「ほら、さぁ」
と言ってくる。左手を突いて体を支え、右手は執拗に私の秘所の周りを愛撫し続ける。

「しょうがないね。」
愛は少しだけ私に譲歩することにした。
「じゃあ、もういいよ。そのかわり、誰に、誰のオマンコなめて欲しいか言ってみて」
「えっ?」
一瞬、よくわからなくなって、混乱した。私は・・・と、考えている間にも愛の右手は私の女性器をじらし続ける。

「ほら、誰になめてほしいの?」
私は、愛の妹としての自分を受け入れた。
「お姉ちゃんに・・・」
愛は、にやりと笑って、続けた。
「誰のアソコをなめてほしいの?」
これも、もう、簡単だった。
「私・・・優美子・・・ゆっこの・・・」
「どこをなめてほしいの?」

矢継ぎ早にさっきはなかった質問を浴びせてくる。
私は、恥ずかしい気持ちはまだ残っていたが、これ以上じらされるのはもっといやだった。
それでも恥ずかしい私はとっさに右手を女性器に持っていこうとする。
その手を、愛が・・・お姉ちゃんが、掴んだ。冷たい笑いを浮かべて、私の目を見た。
私は完全敗北を認めるしかなかった。
自分の、気持ちを、正直にお姉ちゃんに伝えて、気持ちよくしてほしかった。アソコをなめてほしかった。
「おまんこ、ゆっこのおまんこなめてぇ! お姉ちゃん・・・もう、じらさないでぇ・・・」
「はい、よく出来ました」

そういうと、お姉ちゃんは私の股間に顔をうずめて、舌で優しく女性器を愛撫し始めた。
最初は熱い愛液の流れ出るところを、そして、少しずつ上に上がって、クリトリスを覆う皮を舌で優しくむいて、クリトリスをなめはじめた。
「あぁん・・・いい・・・あん・・・あん・・・」

ようやく女性器をなめてもらえたという達成感、お姉ちゃんに優しくされているという安堵感、
そして信じられないほどの快感が、私に堂々と喘ぎ声を出させていた。
私はさっきと同じ、鏡の前の美少女を演じている。

でも、あの美少女が淫乱だっていいじゃないか。そう思っていた。
いや、あの少女は紛れもなく私自身なのだ。
今、こうやって快楽に喘いでいるのは、間違いなく私自身なのだ。
そんなことを考えながら、堂々と声をあげて喘いでいた。

「気持ちいい・・・あぁん・・・あぁん・・・おねえちゃん・・・ゆっこの・・・あっ・・・」
いつしかカラダの中心を、熱いものが走って、快感がそのカラダの中心が突き抜けた。
「あぁぁん・・・」

ガクッと力が抜けた。私のそんな様子にお姉ちゃんも気づいたらしい。
「イっちゃったの?」
そうか、これが、女の「イく」って言う感覚なんだ、と私は納得して、小さくうなずいた。
「かわいい!!」

そういうとお姉ちゃんは私を抱きしめた。お姉ちゃんは、服も脱がずに、女として生まれ変わったばかりの私を手と口でイかせたのだ。
「気持ちよかった?」
「またイきたい?」
「どこが一番よかった?」

お姉ちゃんは、お姉ちゃんなりに私をイかせたことに満足していた。
いちいち戸惑いながらも、私はもう一度とは言わず、何度でもイカせてほしかった。
一番よかったのはクリトリスをなめられているときだった。そう伝えた。

「今日は飽きるまでイカせてあげるよ」
そういうと、お姉ちゃんは服を脱ぎだした。
長いこと、夢にまで見た愛の裸が、驚くほど簡単に目の前に現れた。
でも、そんなことはどうでもよかった。
今、私は、愛の、お姉ちゃんの妹として、生まれ変わった。もう、男として愛を苦しめることもない。
これからは、姉妹としてお姉ちゃんと幸せに暮らしていけるのだ。そう、お姉ちゃんは約束してくれた。

やわらかいカラダで私を抱きしめて、お姉ちゃんは私を再び押し倒した。
「おねえちゃん・・・」
「なぁに? ゆっこ」
「気持ちよくして・・・」
「うん。心配しないで。リラックスして」

再び快楽の波が押し寄せてくるまでに時間はかからなかった。
それから、私は何度もイカされた。
私は、その日はずっと受身のままで、せいぜいお姉ちゃんの胸をなめるくらいしか出来なかった。


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