「裕美、人間どもに捕まったらしいけど、まさか人間どもに洗脳されたの?」
「洗脳? 俺は奴らの洗脳の呪縛から開放されたんだ! まってろ・・・おまえもすぐに助け出してやる!」
「そう、そうだったの・・・なら、あの快感をもう一度思い出させてあげるわ、貴女の体にね!」
佑奈は裕紀に向かって突進した。
ぶつかりそうになるすんでのところで何とか身をかわす。
その瞬間、佑奈の唇が自分に向かって突き出ていたのがわずかに見えた。
佑奈はいきなり裕紀に襲い掛かり、押し倒すつもりだったのだ。
何とかかわしたものの、履き慣れないミュールで、裕紀はバランスを崩し転びかけた。
「ふふっ、そんな歩きにくい靴で私から逃げられると思うの?」
佑奈はじりじりと裕紀に歩み寄っていく。その度に裕紀は一歩ずつ後退する。
たっぷり5分ほど、そうした膠着状態が続いた。
「まあいいわ。おまえたち! あの女を気持ち良くさせてやりなさい! 真紀様にとって大切な方だから、丁重にね!」
しびれを切らしたのか佑奈が号令をかけると、それまで絡み合っていた部屋の中の女達がいっせいに立ち上がり、
裕紀に向かって歩き始めた。その目は例外なく欲情に満ちた獣の目をしていた。
裕紀は彼女達から部屋の中を逃げ惑う羽目になった。
だが、唯一の入り口は佑奈が固めていて、広さも限られている部屋。
2階から窓を割って脱出するのは無謀すぎる。
裕紀が壁際に追い詰められるのは、時間の問題だった。
(このままでは、やられる・・・)
「くっ! やめろ! 離せ!」
全裸の女たちにがっちりと両腕をつかまれ、教壇前のスペースに裕紀は連れてこられた。
「いい眺めね・・・拘束されて必死で抵抗する女って。ぞくぞくしちゃうわ」
「佑一!目を覚ますんだ!」
「あら、私をこんなにした張本人がそんなこと言うなんてね」
「・・・」
裕紀はそれ以上言い返すことができなかった。
その時の記憶は定かではないが、木村の話が事実であるなら、
洗脳されていたとはいえ佑一を真希の僕、佑奈という女に堕としたのは他ならぬ裕紀ということになる。
「そんな反抗的な目をしなくったっていいじゃない?」
「・・・」
裕紀にできるのは、ただ佑奈を睨みつけることだけだった。
「安心しなさい。本当なら真紀様に逆らう者は誰であろうと消えてもらうことになってるの。
でも、裕美は真希様にとって大のお気に入り。もう一度戻ってきてくれるんなら助けてあげてもよくってよ」
「ふ、ふざけるな!誰が・・・」
「もっとも・・・」
佑奈が裕紀ににじり寄っていく。
「いやだって言っても帰ってきてもらうわよ!」
佑奈は裕紀に強引に口付けた。
そのまま裕紀の中に舌をねじ込んでいく。
両腕をつかまれていた裕紀は、唇を離そうと必死に頭を動かした。
だが、周りの女に頭を押さえつけられ、佑奈のほうへ無理やり押し付けられる。
そのせいで、二人の顔が、唇がより密着することになった。
裕紀は、精神力が吸いつくされるような感触を覚えた。
佑奈のやわらかく暖かい感触が、抵抗する気力を裕紀から急速に奪っていく。
いつしか裕紀は、自分が積極的に舌を絡めていることに気づいた。
佑奈の中をなめまわし、佑奈と舌を絡め、その感覚を味わう。
「むふっ・・・!」
佑奈が裕紀の胸をつかんだ。
キスをしたまま、快楽の声が佑奈にふさがれた裕紀の唇から漏れる。
裕紀の胸に添えた手をゆっくりとなでまわす。
裕紀の全身がびくっと震えた。
佑奈の唇が、そっと裕紀から離れた。
裕紀の顔はほんのりと上気し、息せき切って走ってきた後のようにはあはあと荒い息をしていた。
「さあ、思い出させてあげる・・・あの快感・・・真希様に従う快感をね・・・」
佑奈は裕紀の後ろに回ると、体を密着させ、背後からするすると細い腕を裕紀の胸元にしのばせた。
背中から伝わる佑奈の胸の感触が、裕紀の興奮を誘う。
「ふふっ、ちゃんとブラつけてるんだ・・・真希様を裏切ったっていうのに・・・
女の子の体がそんなに気に入ったのかしら?」
「う、うるさ・・・きゃうっ!」
「いいのよ、無理しなくて・・・裕美も自分で触ってごらんなさい」
佑奈は裕紀の手をとり、裕紀自身の胸に当てた。その上から自分の手をそっと添える。
「裕美の胸、やわらかくてあたたかい・・・こんなに形がよくて触りごこちのいい胸、うらやましいな・・・」
佑奈は陶酔した表情で、添えた手を動かし始める。
「あっ・・・んっ・・・」
「ほら、もっと素直になって・・・」
二重に重ねられた二つの小さい手が、裕紀の胸を撫で回す。
胸から沸き起こる快感に、裕紀は声を上げまいと必死に耐えていた。
一度声を上げてしまえば、もう快感に逆らえなくなりそうだった。
その時、佑奈が裕紀の首筋に舌を這わせた。
「ひいっ・・・ああん!」
突然の感覚に、思わず声を上げてしまう。
首筋に舌を這わせたまま、裕紀の胸をもみしだく。
「あっ・・・あああんっ・・・」
だめだ・・・もう、これ以上は・・・
裕紀が観念しかけたその時、佑奈の手の動きが不意に止まった。
密着していた佑奈の体が、すっと離れる。
「えっ・・・」
裕紀が振り返ると、佑奈は床にぺたんと女座りをしていた。
上目遣いで裕紀の目をじっと見つめてくる。
「裕美・・・ぜんぜん素直になってくれないんだもん・・・だったらあたしが先に女の子の快感を見せてあげる・・・」
添う言うと、佑奈は右手をスカートの中に這わせ、左手で自分の胸をもみ始めた。
「はっ・・・んうっ・・・ふうんっ・・・」
佑奈の顔がたちまち快楽に染まり、艶かしい女の声をあげる。
「お、おい・・・」
「はあっ・・・裕美のこと考えてたら、あたしの体こんなに興奮してきちゃった・・・
胸もこんなに大きくなっちゃったし、ここももうこんなに・・・」
「頼むよ、そんなことしないで・・・」
「ねえ、あたしのこんないやらしい姿見て興奮してこないの・・・?」
「えっ?」
「あなたも元男なんでしょう? だったらあたしのこと・・・あなただったら、あたしのこと好きにしていいわ・・・」
欲情に満ちた目で誘惑してくる。
だめだ、抑えるんだ!
わずかに残った裕紀としての理性が警告を発する。
「さあ、来て・・・」
佑奈が両手を広げ、裕紀を求めてくる。
裕紀は思わず、ふらふらと佑奈のほうへ近づいていった。
伸ばした手が触れようかという瞬間、佑奈の手が裕紀をぐっと引き寄せた。
そのまま交わされる濃厚なキス。
密着したことでわかる、佑奈の体から発せられる甘い女の香り。
今度はもう、裕紀も逆らうことはできなかった。いや、逆らう気がなくなっていた。
キスをし、舌を絡めながら、互いの胸に手を這わせる。
佑奈が強く裕紀の胸をつかむと、二人の唇が離れた。
裕紀は、佑奈のブラウスを捲り上げると、佑奈がつけていた黒いブラジャーのホックもはずしてしまった。
うっすらと赤く染まった佑奈の乳房があらわになる。
裕紀は迷わずそれにむしゃぶりついた。
乳首を吸われる感触に、佑奈の顔が快楽にゆがむ。
そんな中でも、自分の胸に吸いつく裕紀の頭を強く抱きしめ、やさしく髪を撫でる。
佑奈のあたたかさにつつまれ、裕紀は母親のぬくもりにも似た安心感を感じていた。
しかし、胸と共に裕紀を揺さぶる股間からの欲求。
じんじんと熱く脳にもたらされる快楽への欲求。触りたい、満たされたいという欲求。
その衝動的な欲求に突き動かされるまま、裕紀は自分をやさしく抱いていた佑奈の体を乱暴に突き飛ばし、
強引に床の上に組み敷いた。
突然の行動だったが、組み敷かれた佑奈はいやがるどころか、物欲しそうな視線を裕紀に送ってくる。
佑奈のチェックのスカートをまくってパンティを脱がし、自分のスカートも捲り上げてつけていた下着も脱いでしまい、
自分の股間を佑奈にあてがった。
「・・・?!」
裕紀ははたと困惑した。
いつもの挿入感がない・・・。なぜ?
「ふふ・・・男の子の行動が残ってたのね・・・いいのよ、そのままで」
佑奈が笑みを浮かべると、自分と裕紀の股間を合わせ、腰を動かした。
「ああん!」「ひゃあっ!」
嬌声を同時に上げる。
「どう、いいんじゃない? 挿れる時の快感なんかよりも、よっぽどこっちのほうが」
もう一度佑奈が腰を動かす。とたんにまた女の快楽の声が上がる。
今度は、裕紀のほうから腰を動かし始めた。佑奈もそれに応える。
股間からもたらされるとめどない快感の嵐が二人の体を包みこむ。
ああっ、いいよ・・・こんなに気持ちいい・・・俺・・・もう・・・
裕紀の自我は、再び崩壊させられる寸前だった。
「いたぞ!」
その時、部屋の入り口から裕紀が助け出された時と同様に背広姿の男が次々と部屋になだれ込んできた。
「しまった!」
佑奈が逃げようとする間もなく、男達は手際よく女達を引き離して気絶させた後部屋から連れ出し、
裕紀から佑奈も引き剥がして警棒で気絶させ、そのまま部屋の外へ連れて行った。
おそらく彼女らは研究所で保護され、佑奈も裕紀同様マインドコントロールを解くべく研究所へ連れていかれたことだろう。
「危ないところだったな」
見覚えのある男が声をかけてきた。
「き・・・木村さん!」
「もう少し遅かったら君は彼女達にやられてまた洗脳されるところだったよ」
「そんな、俺は・・・」
「完全に奴らの術中にはまるところだったぞ。もう少し気をつけてもらわないと。
せっかく君を苦労して助けたのに、それが無に帰してしまう」
「・・・すみません」
うなだれる裕紀。
「今回はたまたま相手が一人だったから何とかなった。
だが、これからは相手もより用心深くなるはずだ。
それに、精気が集まって相手の力もパワーアップしているはず。十分注意してくれ」
「・・・はい」
「それはそうと、その格好何とかしてくれ。どうも綺麗な女性に誘われてるようで落ち着かないんだ」
「はっ!」
裕紀が自分の姿を見ると・・・乱れた衣服から胸が半分はだけ、スカートは下着が見えそうなくらいめくれあがっていた。
「な、何見てるんですか・・・!」
「うーん、そんな顔で言われるとますます可愛く見える。これで女性らしい仕草を見につけてくれたら完璧なんだがな」
「や、やめてくださいよ。冗談じゃない」
「はっはっは。君のそういうところもまた気に入っている。
そうそう、佑一君も君と同様に研究所でマインドコントロールを解いてもらうことになるだろう。
おそらく一週間以上はかかるかな。もし成功すれば、彼にも君に協力させるつもりだ」
「そうですか・・・よろしくお願いします」
「うむ。で、君はまだそんな格好で私を誘ってるようだが・・・」
「はっ・・・もう、いいかげんにしてください!」
裕紀は木村から逃げるように、そそくさと出ていってしまった。
「うーん、あの仕草も可愛い・・・ありゃ自分でもわからないうちにずいぶん女が板についてきてるんじゃないか?」


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