一度萎えた直樹のものが、再び彼女の中で大きくなり始めるのがわかった。
晴実は、直樹の手を取り、それを自分の胸に当てる。
直樹の手が胸に触れた瞬間、その手が乳房を激しくもみ始めた。
「晴実ちゃん…晴実ちゃん…」
もはや目の前の偽りの晴実の姿しか見えなくなったのか、直樹は目の前の女の名だけをうわごとのようにつぶやく。
「は、晴実ちゃん…もう…」
「ふふっ…」
直樹が精を放つ瞬間、晴実は直樹に口づけた。
2つの場所から、同時に直樹を吸いつづけた。
「すげえ…」
「本当にやっちまったぜ…」
あまりの激しさにさすがの男達も静まり返ってしまった。
その時、一人の男が無謀にも晴実にのこのこ近づいていった。
サークル内きってのプレイボーイといわれる、いかにも軽薄そうな見た目の男、柿崎智明(かきざきともあき)だった。
「へへっ、俺も相手してくれよ、晴実ちゃん。いや、徹くんだったかな? ひゃはははは」
半ば晴実の中にいるはずのの徹を嘲るような口調だった。しかし…
智明が繋がったままの二人のそばまで行くと、晴実は股間の直樹のものを抜いて立ち上がり、
直樹に対してしたように、そのまま一気に押し倒してキスをした。
激しい交わりをした直後の女の子とは思えない俊敏な動きだった。
静まり返っていた外野が再び盛り上がる。
「へへへ、そうこなくっちゃなあ? 見せてやるぜ、500人の女をいかせてやった俺のテクニックをよ」
智明は、上に乗った晴実の体を押しのけると、彼女を仰向けになる体勢に組み敷いた。
そして、股間がパンパンに張ったズボンから一物を取り出す。
晴実は、上気した表情ではあったが、先ほどとは打って変わって少しおびえるような目つきで智明の目を見ていた。
その目が、智明の劣情にさらに火をつけた。
「おうおう、そんな目されると余計に燃えてくるじゃねえか。じゃあ、お望みどおり一気にいかせてやるぜ!」
スカートを捲り上げ、一気に晴実の中に挿入する。
「ううっ!」
「はあああん!」
挿入された晴実だけでなく、智明までうめき声を上げた。
「こ、こりゃすげえ…なんて締め付けだ、こんな奴は初めてだ…へへっ、こりゃあ楽しみだぜ」
智明が腰を振り始め、その動きをぐんぐん加速させる。
そのたびに晴実の艶かしい声が部室に響き渡る。
「どうだ、俺様のテクニックは…さあ、行くぞ…うっ、な、なんだこれは…ううっ!」
勝ち誇った表情で晴実を犯していた智明が、突如その顔を大きくゆがめ始めた。
「あ、ああっ…そんな…なんて…こ、この俺が…」
激しかった智明の腰の動きがみるみる弱まってくる。
その隙に晴実の上体が智明に絡みつき、智明に口づけながら引きずり込む。
智明はなされるがまま、晴実の上に倒される。
人間のレベルを超えた快楽により思考能力を奪われた智明は、晴実の中に限界を超えて放出し続けた。
徹は、後悔していた。
この着ぐるみを着てしまったら、体の自由がきかなくなり、ついには男と…
自分に伝わってくる未知の快感に流され、体が勝手に動くままに…
男とやってしまうなんて冗談じゃない。それなのに…直樹だけでなく、あの柿崎とまで…
何とかしたい。この呪われた着ぐるみを何とかして…
そう考えている間に、自分を組み敷いていた柿崎が自分の中に放ってきた。
絶望が徹を襲った瞬間、どういうわけか徹自身もどこかに吸いこまれる、そんな感触を覚えた。
吸いこまれる…どこに? 俺は着ぐるみの中にいるはず…
着ぐるみに吸いこまれる? ばかな、そんなばかな…
その場にいた男達は、言葉が出なかった。
あの柿崎智明が、着ぐるみの女(しかも中の人は男)に手も足も出ずやられるなんて。
晴実──と、着ぐるみの中の徹──も智明も、繋がったままぴくりとも動かなかった。
たっぷり2、3分、そのままの状態が続いた。
「おい、大丈夫か、あれ…」
「腹上死ってやつじゃねえか?」
一瞬失笑が起こった。
「ちょっと見てこいよ」
一人の男が恐る恐る動かない三人(晴実、直樹、智明)のそばまで近寄った。
その瞬間、彼は絶句した。
智明の下にいた晴実は…ぺちゃんこに潰れ、元の着ぐるみに戻っていた。
背中にはチャックのような割れ目が見える。
中にいるはずの徹は…どこにもいなかった。
そんな、確かにこの中に徹がいたはず…それじゃあ、あいつはどこに?
そして、晴実の上の智明、そして、その隣に横たわる直樹は…二人とも、息がなかった。
それだけではない。全身がげっそりと痩せこけ、体中が皺だらけでまるでミイラのようだった。
髪の毛は、二人とも病気に冒され死を迎える寸前の老人のように真っ白になっていた。
直樹のほうを向いていて、智明たちに背を向ける格好になっていたが、後ろでずるっと何かが動くような音がした。
「お、おい、後ろ!!」
気がつくと、彼の後ろには、晴実…あの着ぐるみが大きく口をあけて覆い被さってきていた。
「うわあああっ!」
なすすべもなく着ぐるみの中に飲み込まれる。
着ぐるみがひとりでに動き出し、人間を吸いこむ。
あまりに信じがたい光景に、見ていた男達はその場を動けなかった。
気がつくと、男達の前には、二人を犯した時と同じような格好で晴実が立っていた。
「ど、どうなってるんだ…」
「あの…あの着ぐるみのせいだ…」
晴実は、出入り口付近に立つ男達に、一歩一歩近づいていく。
「に…逃げろ…」
晴実の声が言う。
「こいつら…徹も…こいつに吸い尽くされたんだ…跡形もなく…
おまえらのことも…狙ってる…殺される…だから…早くここから逃げろ!」
それを聞いて、誰かがドアを開けようと一所懸命ドアノブをひねる。
しかし、いくらひねろうとしても、ドアノブはぴくりとも動かない。
「無駄よ。もう誰もここから逃げられない…」
晴実が言った。男達はその場に凍りついた。
一番手近にいた男に近づき、その顔に手をかける。
「さあ、あなた達も一緒に楽しみましょうよ…」
「うわああっっ!」
さすがの男達も恐怖を感じ、部屋の中を逃げ惑った。
だが、晴実に手をかけられた男は、足がすくんで動けなかった。
「さあ、いいことしましょ」
キスをし、体を密着させる。
「だめだ、早く逃げろ! 頼むから逃げてくれえっ!」
その男の体を突き飛ばし、両腕を必死に押さえつけて苦悶の表情を浮かべる。
「ねえ、あなたがほしいの。あなたの力が…」
再び妖艶な笑みを浮かべて男に迫る。
晴実の中の男の抵抗も空しく、晴実の技になすすべもなく翻弄され、男達はつかまったが最後、抵抗することはできなかった。
やがて、部室の中には晴実一人が取り残された。
「ふふっ…」
鏡の前に立ち妖しい笑みを浮かべると、その手が胸と股間に伸びた。
「ふふ…あんっ…いいでしょう…女って…こんなに気持ちいいんだもん…
ひやぁっ…ちく…しょう…あいつらを…はんっ…元に…
ふうんっ…あなたも、あたしの力に…ひいっ…ふ、ふざけるな…あんっ…
きゃうっ…さあ、いくわよ…ああんっ…や、やめろ…あっ…
ら、らめえっ…あ、あああああああああっっっっっ………」

  ◇◆◇

「きゃああああっっっ!」
「ち、ちょっと、どういうことこれ!」
「ひ、ひどいよ…」
その惨状を女子部員たちが見つけたのは、それからほんの20分後だった。
男達は全員精気を抜き取られた亡骸と化し、部屋のあちこちに倒れていた。
そして、鏡の前には、晴実の形をした着ぐるみが一つ無造作に落ちていた。
「ねえ、これ何…」
「晴実じゃないよね…」
「そういえば、晴実は…?」
「わかんない…」
「きゃあっ!」
皆が振り向くと、着ぐるみに触れた女子部員が、着ぐるみに覆い被されていた。
「やめて…助けて…あああっ…」
「有希!」
ほんの一瞬の出来事だった。
次の瞬間、そこにいたのは有希ではなく、晴実だった。
「晴実? こ、これってどういうこと?」
「うふふ、女の子ってやっぱりいいわね」
「な…何を言ってるの? 有希?」
「さあ、あなたたちもあたしの力にしてあげる」
晴実は目の前の少女にいきなり飛びかかった。
唇を、そして首筋を吸い、少女の全身に手を這わせる。
「いやぁ…どうしたのよ、有希…」
「有希? 有希なんでしょ? しっかりなさい!」
必死に呼びかけるまわりの声も、晴実に乗っ取られた有希にはもう届かなかった。
「うるさいわね。それなら、あなたにも手伝ってもらうわ」
晴実は、入口に立っていた女子部員の一人に向かって強く念じた。
「うっ…あああ…」
「だ、だいじょうぶ?」
「うん、だいじょうぶ」
彼女は、隣で心配そうに声をかけた部員ににっこりと微笑むと、いきなり唇を奪った。
「ちょ、どうしたのよ理恵?」
「だいじょうぶよ、だいじょうぶだから…」
そういいながら押し倒し、体をまさぐる。
「みんな正気に戻ってぇ…」
その場にいた女子部員全員が吸い尽くされるまで、男子のとき同様時間はかからなかった。

  ◇◆◇

「さすが、真希様の道具ね…」
部員達の抜け殻が散乱する部室に佑奈が現れた。
ペーパーナイフのようなものを取り出し、しげしげと眺める。
「これほどまでの効果があるとは思わなかったわ。
男も女も取り込んで、精気を根こそぎ奪えるなんてね」
晴実の着ぐるみのもとへ歩を進める。
「満足じゃない?晴実。みんなとあんなに激しくやれたんだから。さあ、真希様のところへ行きましょ」
うつろな目をした晴実の着ぐるみに軽くキスをすると、それを背中に背負い、佑奈は部室を後にした。

  ◇◆◇

「よくやったわ、佑奈」
「ありがとうございます、真希様」
佑奈は、真希の部屋に戻ってきていた。
「これが精気の詰まった…」
晴実の形をした着ぐるみ、いや「元」晴実を、真希は大事そうに抱えた。
「ああ、力を感じる…」
真希は、晴実の着ぐるみを抱きかかえると、その可愛らしい唇に口づけた。
とたんに、精気の奔流が流れ込んでくるのを感じ、真希の表情が緩んだ。
「ああっ、いいわあ…この感じ…」
人形相手にもかかわらず、真希は我を忘れて吸いつづけた。
「力だ…力で満たされるわ…私の、新たな力…」
精気を吸い尽くし、真希は抜け殻となった晴実を放り投げた。
その表情は以前にも増して自信に満ち、なおかつ妖艶な魅力も増していた。
「さあ、次はどうしようかしら、佑奈?」
「はい、真希様…」


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