僕の名前は梶山弘樹。
弱冠20歳ながら、とある会社を立ち上げてそれなりに成功した。
そしてこれからさらに会社が大きくなる・・・はずだった。
今年の2月に起こった失敗から、そのまま階段を転げ落ちるように会社は倒産。
僕にはどうあがいても返せない借金だけが残った。

僕のどこが悪かったんだ。
学生時代は体が極端に小さかったから、僕はいつもいじめられていた。
でもそいつらを見返せる程、僕はビッグになる・・・はずだったのに。
「梶山さん、どうしても返せないんですね?」
借金取り・・・という程野蛮ではないが、あるローン会社の社員が僕に尋ねる。
僕はただ、コクリと頷くだけだった。
「そうですか。・・・では代わり、と言っちゃなんですが」
社員はそう言いながら、何やら誓約書のような紙を胸ポケットから取り出した。
「あなたの体、人権。その他全てを私達に譲ってもらえませんか?」
「・・・内臓でも売れって事ですか」
「まあ・・・そんな所です」
僕はサラサラと誓約書にサインをした。
どうせ自殺も考えたんだ。
内臓を半分取られる事で借金がチャラになるのなら・・・。
そして後日。僕はある人達に車に乗せられ、どこかへと連れて行かれた。
僕の乗っていた車が止まる。
車から出されると、目の前には山の中にある研究所のような建物があった。
「私について来て下さい」
僕はスーツの男に連れられて、この建物の中へと入って行く。

エレベーターで地下3階まで下がる。そしてとある一室へと案内された。
そこには、50代そこそこの中年男性が白衣を着て、イスに座っていた。
「君か、実験体は。まあそこに掛けたまえ」
僕はポツンと置いてあるパイプ椅子に腰を掛けた。
「あの・・・実験体というのは?僕は内臓を売られるんじゃ・・・」
「いいえ、そんな事はせんよ。君にはある研究の実験体になってもらう」
「ある・・・研究?」
「まあ、これを見たまえ」
その男性は僕に一つのファイルを渡した。
僕はそのファイルを開け、驚愕する。
そこには性転換に関する記述が事細かく書かれていたのだ。
「僕が実験体になる研究は・・・性転換!?」
「うむ。完全なる性転換のためのな」
まさかこのような事態になると考えていなかった僕は、混乱しながらも男性に問いかけた。
「こ・・・こういうのって、性転換を希望している人が・・・」
「この研究は成功できる確証があまり無い。だからこそ、性転換希望者より君のような人ではないと駄目なんだよ」
男性はニヤリと気持ちの悪い笑みを浮かべる。
そして僕は気が動転したまま、研究室へと連れて行かれるのだった。
「やあ、ようこそ。君が梶山君だね」
メガネをかけた40代の男性が手を広げて僕を迎えた。
「私の名前は加藤。一応ここの副研究長をしている。
君がさきほど会っていた人は下田先生。ここの研究長だ」
「は、はい・・・梶山です。よろしく・・お願いします」
僕は気力の無い返事を返す。
すると、周りの研究者達が淡白な拍手を始めた。
「では、こちらにどうぞ」
僕は奥の部屋へと連れて行かれた。
そこはベッド、テレビ、そしていくつかの雑誌が置いてある。
ほとんど病院の個室と変わらなかった。
「では服を全て脱いでもらいましょうか」
「え・・・どうして・・・」
「・・・君は考えなくていい。君は我々の言う事を素直に聞けばいいんだ」
加藤は厳しい目つきで僕を睨んだ。
僕はしぶしぶ服を脱ぎ、全裸になった。
両手で股間を隠している状態は、どうにも格好悪い。
「ではこのベッドにあお向けに寝たまえ」
僕は無言でベッドに寝た。
すると横にいた研究者が鉄製の何かで、僕の両手両足を拘束し始める。
「ちょ、ちょっと・・・これは・・・」
「煩い。貴様はじっとしていればいいんだよ。喋るな」
加藤はそう言うと、僕の口をもの凄い力で掴んだ。
「ひゅ、ひゅいまへん・・・」
僕は加藤に謝る。
ここまで来てなんだが、とてつもない恐ろしさが僕を襲ってきた。
こんな事になるなんて・・・僕が女になるなんて・・・。
もし女になってしまったら、その後僕はどうすればいいんだ?
いや、そもそも僕は生きて帰れるのか。
会社が・・・潰れなければ今頃は・・・。
僕は後悔と不安で頭がいっぱいになった。
だが、既に体はベッドの上で大の字に拘束されている。
まるで仮面ライダーの世界だ。
「まず始めにこの薬品を君の中に注射する。
打った後はかなりの痛み、吐き気、めまいが起こるだろうが、おそらく死にはしないだろう・・・さあ、いくよ」
「ちょっ・・待って下さい! おそらくって・・・もし死んだら・・・」
僕は余りの恐ろしさに命乞いをする。
だが加藤は笑みを浮かべながら、僕の口を大きな手で塞いだ。
「ふふ・・・大丈夫大丈夫・・・」
「んんんうーっ!!」
アルコール臭の脱脂綿で僕の二の腕を擦り、太い針が僕の肌へと突き刺さった。
そして得体の知れない液体が僕の体内へと侵入する。
数分後、今まで味わった事無い痛みが、僕の体中を襲った。
それに伴い、強烈な吐き気とめまいが襲ってきた。
「う・・・あああああ・・・ぐう・・・ぎ・・・あああーっ!」
ふと天井を見上げると、カメラが僕の苦痛に喘ぐ姿を撮っている事に気付いた。
そしてそのまま・・・僕は意識を失った。

  ◇◆◇

僕は目を覚ました。
そう、僕は死なずに済んだのだ。
天井には相変わらずカメラが僕を見つめている。
ふと、両手の拘束具のみが外れている事に気付いた。
僕は上半身だけ起こした。
股間を見ると男性器が付いている。
良かった・・・女になっていない。
そう思ったのも束の間。僕は異変に気付く。
足に生えていたスネ毛が全て抜けていたのだ。
腕も同じように毛が抜け落ちていた。
そして体全体が、女性特有の脂肪の付いた柔らかさを持っている事にも気付いた。
「まさか・・・」
その時、僕はもう一つの変化に気付く。
声は元々高い方なのだが、いつもより高くなっているのだ。
それはもうほとんど女の声と言ってもおかしくは無かった。
「ふむ・・・まず順調・・・」
カメラの向こうで加藤がパソコンに文章を打ち込む。
「・・・薬を投与し続け・・・経過を追う」
文章を打ち終えた加藤はニヤッと笑みをこぼした。

一週間後。
あの注射をされた日から僕は毎日5回の点滴、そして毎食後に薬の飲み続けさせられた。
その結果、僕の容姿はほぼ女になったと言っても間違いではなかった。
肌、筋肉はもう完全に女性だ。
胸が膨らみ、乳首の面積が明らかに大きくなっている。
男性器は小さくなり続け、ほとんど体内に埋もれてしまった。
睾丸などはもう完全に埋もれてしまい、見る事ができない。
それに男としての性欲が薄れてしまい、勃起する事はほとんど無い。
「ヒロコちゃん。晩御飯だよ」
僕は完全な女性となる為、弘樹をもじってヒロコと呼ばれている。
そして、この女性は僕の世話をしてくれている遠藤さんだ。
歳は30才後半くらいだろうか。
「ありがとう」
僕は晩御飯を受け取る。
遠藤さんはそそくさと部屋を出て行った。
僕に対してどう対応していいか分からないからだろう。
それは僕も同じ。下手に哀れみをかけられるくらいなら、この方がいい。
そう思いながらも僕の目からは大粒の涙が出てくる。
僕は涙を手で拭い、温かいスープを飲んだ。
このスープはとても温かく・・・おいしい。
だけど、この温かさが余計に僕の涙の量を増やさせる。
ポタッポタッと涙がスープに落ちていた。

ここに来て何日過ぎただろう。
日にちなんてもう覚えていない。
毎日薬と点滴の毎日。ちなみに拘束具はもう外れている。
この部屋の向こうでは研究者達が大急ぎで仕事をしているのだろう。
そうそう、生理っていうのが昨日、やっと終わった。
初めて来た時は慌てて、そしてその辛さに嫌になったが、終わった今となってはもうどうでもいい事だ。
そう・・・僕は完全に女となったのだ。
一昨日の検査で、「頭のてっぺんから足の先まで女」らしい。
だからなのか・・・僕は男の前で裸でいる事が凄く嫌になった。
なんて事を考えていたその時、部屋のドアが開いた。
「ヒロコちゃん、元気かい?」
「あっ!」
僕は無意識のうちに掛け布団で裸の体を隠した。
それを見て、加藤はニヤニヤと笑みを浮かべる。
加藤の後ろには、研究者には見えない・・・それなりに端正な顔立ちで、金髪の男性が立っていた。
「あの・・・その人は」
後ろにいた男が、部屋の中に入ってくる。
「俺はAV男優してる飯田っていうモンなんだけど・・・。君がヒロコちゃんだね、よろしく」
AV男優と聞いて、僕は嫌な予感がした。
次いで、加藤が口を開いた。
「君の女性器がちゃんと使えるのかどうか試さないといけないんでね。
わざわざプロの方を呼んだんだよ。性転換を望む人達の希望は、これが一番の希望だしね」
「い・・いやです。そんな・・・男となんて・・・」
僕は久しぶりに加藤の命令を拒否した。
これをしてしまうと・・・もう本当に、完全に女になってしまうのではないかと不安だったからだ。
「・・・反抗したければすればいい。君の家族がどうなってもいいのならな。
私が言えるのはそれだけだ。・・・では飯田さん、よろしく」
「えっ・・・どういう・・」
僕が聞く前に加藤は部屋を出て行ってしまった。
追いかけようとした僕を、飯田の大きな腕が止める。
「はい、だーめ」
飯田はそう言うと、僕の体を楽々と抱きかかえてベッドに置く。
そしてそのまま僕に覆い被さり、無理矢理キスをしてきた。
「んんんーっ!?」
男とのキスなんて、どう考えても気持ち悪い・・・はずなのに、
飯田の舌が僕の口を這い回るたび、僕は言いようの無い快感を感じていた。
すっと飯田の唇が離れる。
つつっと唾液が僕の唇から垂れた。
「ヒロコちゃん・・・可愛いね。男とは思えない、もう完全に女だよ」
飯田は指を僕の乳房に這わせた。
乳首を飯田の指が、摘んだり・・・撫でたり・・・触ったりを繰り返す。
「はうぅっ・・・やぁ・・・ふぅんっ・・・」
僕の口から女の喘ぎ声が出続ける。
信じられない、僕が・・・こんな声を出してるなんて。
「や・・はぁっ・・・んんっ・・・」
止めようと思っても止められない。
さらに飯田は乳首を舐めだした。
「あぁっ・・・ひっ・・・ひゃあぁっ・・・」
ぬるぬるとした物が、僕の乳首の上を動き回る。
さらに飯田は乳首を口に含み、吸い始める。
「あっ・・あぁっ!・・・ひ・・」
「ヒロコちゃん・・・おっぱい大きいねぇ。Dくらいはあるかな?」
飯田はゆっくりと乳房を揉みながら、乳首を円を描くようにいやらしく舐め続ける。
ぺちゃっぺちゃっと、わざと大きな音を立てるように・・・。
「あ・・・はぁうっ!・・ひゃあぁ・・・ん」
飯田はさらに、僕の下半身へと手を持っていった。
飯田の太い指が僕のあそこをなぞった。
「や・・・あぁっ!!」
男の頃には絶対に感じる事のない、不思議な快感が僕を襲った。
飯田は少しだけあそこの中に指を入れ、ゆっくりと動かした。
「やあっ・・・何・・・だ・・・こ・・・れ・・・ああんっ!」
もう僕は何も感じる事ができなくなっていた。
僕が感じやすいのか、飯田の愛撫が上手いのか。
どちらか分からないが、とにかく僕はこの快感をもっと味わい続けたかった。
じゅぷ、じゅぷ、といやらしい音が僕の耳にも聞こえてきた。
「んあぁっ・・・うんん・・・ひゃうっ!」
もっと・・・もっと・・・。
声にならない叫びを、僕は心の中で叫び続けていた。
だが、飯田は僕のあそこから手を抜いてしまった。
「ふぁうっ・・・はぁ・・・はぁ」
僕はゆっくりと呼吸を整えた。
飯田が笑いながら僕に尋ねる。
「ヒロコちゃん、コレ入れて欲しい?」
飯田はそう言うと、股間の膨れ上がったモノを僕に見せつけた。
僕は欲望に我慢できず、コクリと頷いた。
「じゃあヒロコちゃん・・・もっと女っぽく喋ってよ。
もう完全に男と思わせないように・・・自分の事はあたしって呼んで、女言葉を使う事!
そうじゃないと、コレあげないよ〜?」
飯田は僕の前で大きくなったモノを振った。
僕は我慢できなくなり・・・・ついに僕はあたしになった。
「あたしの・・・ここに入れてぇっ!」
あたしは飯田に思いきり叫んだ。
飯田は嬉しそうに大きくなったモノをあたしの中へ、ゆっくりと入れていった。
「あ・・・ああうっ!!」
あたしの中で何かが破けた。
これが・・・女の人の処女ってやつか・・・。
でも、それほど痛みは続かなかった。
飯田はやっぱりAV男優だけあって、上手いのか。
「ひう・・・あっ・・・んあっ・・・」
痛みになれたあたしを見て、飯田はゆっくりと動きだした。
「ああっ・・・はぁうっ・・・やはぁっ・・・」
飯田がぐりぐりとあたしの中を押す。
かと思えば、ゆっくり引き抜いてズブッと深く入れたりした。
「やぁっ・・・・ひゃあぁんっ!!」
そして次第にその動きは激しくなっていく。
あたしは無意識のうちに飯田に抱きついていた。
「ふふ・・・ヒロコちゃんっ・・・気持ちいいかい?」
「うんっ・・・うんっ・・・気持ちいいよっ・・・んあっ」
飯田の動きがますます激しくなり、同時にあたしの声も激しくなる。
「はあっ・・・ひゃああっ!!あああぁっ!!」
「うう・・・くうっ!」
飯田があたしの中から真っ赤に膨れ上がったモノを引き抜いた。
「う・・・・あああぁぁんっ!!」
あたしは体をビクビクさせる。
その瞬間、飯田のモノから精液が凄い勢いで飛び出し、あたしの顔、胸、お腹を汚した。凄い量だ。
「ひ・・・ああああぁぁ・・・」
あたしは精液でベトベトに汚されながらも、女のセックスの快感に浸っていた。
それは紛れも無く、「女」だった・・・。


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