次の日アルタンが目を覚ますと男はもうそこにはいなかった。そしてベッドサイドのテーブルは金で覆われていた。
前夜の記憶が洪水のように押し寄せ、羞恥心でいっぱいになった。男は払った金の元を存分にとろうとして情熱的なセックスで一夜を過ごす

ことをアルタンに求めた。
アルタンは女性として振舞うこと、そして男の命令にはどんなことでも従うよう強制されていた。繰り返し繰り返しアルタンは考えた。
 男は満足したからもう一回やらされたのだろうか?
 テーブルの金はアルタンの恥ずかしい記憶が実際に起きたことだったということを物語っていて、アルタンの心は自分の身体を売ってしま

ったという後悔でいっぱいになった。

 それからの数日間はアルタンの人生で最もひどい時期だった。売春婦としての生活を強制され、金を払う全ての男の相手をさせられた。
何回かやると、アルタンの精神はこのひどい状況をほとんど受け入れてしまう程にまで崩壊させらてしまった。
マデリーン婦人とヘレンはアルタンが男たちを喜ばせれば喜ばせるだけ、男たちは多くの金を払い、アルタンはより早く自由になることにな
ると言って聞かせた。
 アルタン自身は嫌がっていたが、男を興奮させ刺激するために自ら口での奉仕をするようになっていた。
アルタンがセクシーなランジェリーを着て一生懸命に奉仕して男たちを喜ばせると、男たちはしばしば通常の相場の倍のチップをくれた。

 他の女たちはアルタンを哀れんでいた。しかし同時に、女性であり売春婦であることをあざけり笑っていた。
 女たちはまた、アルタンが今の状況に順応し、受け入れることを手助けしていた。アルタンがマデリーンから救った女、セラナ、はとりわ

け彼の世話をした。
アルタンがドレスを着て、化粧をして、宝石で身を飾るのを手助けした。男という生き物は女とのセックスの良さに比例して払う額が増える

と女たちは考えているようだった。
女たちはアルタンが屈辱と羞恥を感じていることがわかっていたので女物の衣装を着せるのを喜んでいた。
女たちはアルタンが本来男であるにもかかわらず、なすすべもなく彼女たちと同じように肉感的なランジェリーを装って、他の男たちに奉仕

して毎日を過ごすことを強いられているのを楽しんでいた。

 2日目、女たちは赤い髪のほうが似合うと言ってアルタンの髪を染めた。それはいかにアルタンが自分の人生のコントロールを失っている

かを示すものだった。
アルタンが女性として過ごす日々が続けば続くほど、どんどん女性化してしまっているようだった。
アルタンは自身の身体を女性的なポーズで抱いているのに気がついた。女性的な恐れと不安な感覚を感じていた。

 アルタンがマデリーンの力に落ちてから3日目、マデリーンは彼のところに来て特別なクライアントのために身支度するよう命令した。
アルタンはヘレンの指示に従って、客の注文どおりに特別な準備をさせられた。ヘレンはまず最初にアルタンを特別なオイルの浴槽に入れた


彼の肌はシルクのようになめらかになった。アルタンは高価なピンクのシルクとレースのキャミソールとパンティのセット、そしてそれにマ

ッチするガーターベルトとストッキングを着せられた。
彼の美しい高い頬骨と目を強調するよう化粧が念入りに施された。口唇は柔らかいかわいいピンクに塗られた。それは存分にキスしたくなる

外観になっていた。
最後にアルタンは部屋に連れて行かれ、シルクのベッドに寝るよう命令された。

 ベッドに乗るとすぐに、ヘレンはピンクのスカーフを何枚か手に取り、アルタンの制止にもかかわらず、手首をきつくベッドのポストにく

くりつけた。
 無力。ヘレンがピンクのシルクの目隠しを、かわいい目の上にていねいにスライドさせて完全に目が見えない状態にしようとするのに、ア

ルタンはなすすべもなかった。

 ヘレンはアルタンの必死の呼びかけを無視して出て行った。静かにドアを閉めて部屋から離れていく音が聞こえただけだった。
アルタンは激しく息をしながら横たわっていた。豊満な胸がキャミソールのシルクの下で波打っているのが感じられた。
アルタンは口唇を神経質に舐め、そして口紅の女性的な味を味わった。アルタンは縛られ、目隠しされてとても心細く感じながら、新しい顧
客を待っていた。
顧客が誰なのかはわからなかったが、重要な人物だということは明らかだった。アルタンへの注文が完璧だったことがそのことを物語ってい

た。

 ドアが再び開くが聞こえた。アルタンはかすかな音も聞き逃さないように耳をすませた。しかしそうすると自分自身の高鳴る心臓と、波打

つ胸の音が痛いほど耳に響いてきた。
 部屋を横切る足音が聞こえた。アルタンは動こうとしたができなかった。キャミソールのシルクが擦れるのを感じた。

「誰なの? そこに居るのは?」
 アルタンはつぶやいた。かわいい声は恐怖で震えていた。

 訪問者は答えず、ただ一本の指をやさしくアルタンの口唇にあてた。
 怯えている女を黙らせるために。その指はアルタンの口唇からゆっくりと離れ、あごを無造作に撫でた後、首に移り、そして胸に降りてい

った。
その手は更にキャミソールの上を動き続け、アルタンのレースのパンティに滑らせた。そしてシルクのストッキングのトップを愛撫するため

止まった。
アルタンはその手の官能的なタッチに身震いし異様に興奮させられてしまった。

 バロンはベッドの端に座り無力な獲物を撫で始めた。自らのタッチが無力な女性に与える効果を見て喜んだ。
 バロンは目の前で無力に横たわっているのが本当に古くからの友人アルタン王子だとは信じられなかった。

 バロンはアルタンと共に育った。そしていつも王子によって背後に押しやられていた。全ての人はバロンよりもアルタンの方を好んだ。
アルタンがアロリアの王位の継承者であるという理由だけで第二の地位に甘んじなければならないという不公平にバロンは心の中で憤慨して

いた。
 何年もの間、バロンはアルタンに服従し、命令に従うことを強いられてきた。

 そして今、リベンジのときが来た。バロンは将軍と取引し、将軍がアロリアを征服できるようにアルタンの戦略を密かに漏らしていた。
将軍には国民全員の抵抗にあったらアロリアを治めることができないことはわかっていた。
この国は大きすぎる、そして将軍は更なる征服のために兵を必要としていた。反抗する地方を治めるためここに束縛されないようにしなけれ

ばならない。

 アロリアのばく大な人口や資源と戦うのではなく、それらに将軍の戦争をサポートさせるのが理想だった。将軍はアルタンと結婚し、そう

してこの国の支配権を得ようと考えていた。
 しかし、バロンは最終的には将軍を納得させた。
 もし将軍がアルタンと結婚しても、アロリアの国民は決して将軍には従わないだろう。バロンは提案した。将軍に代わってアロリアを治め

る傀儡の王が必要になる。
その王は国民が納得してついて行く王でなければならない。理想としては、その人物は王室の血統が望ましかった。しかしそれは不可能だっ

た。
王室の唯一の生き残りはアルタンであり、彼が将軍のために国を治めることはありえない。バロンはそこで妥協策を提案した。
 バロンはアロリアの国民に良く知られている。彼が王室と姻戚関係になれば国民は従うだろう。

 将軍は女になったアルタンを思い通りにした後、最後には同意した。バロンは将軍の戦争を支援するためにアロリアの資源を動員すること

を約束した。

 その計画には2つの大きな問題があった。一つはアルタンを女性に変身させる魔法の呪文はアルタン自身の同意を必要としていることだっ

た。
しかし、これは簡単な方だった。英雄的な性格と勇者の誓いがアルタンに自身の身体を国民のために犠牲にすることを強いるに違いないとバ

ロンは考えていた。
 バロンは王子を内心ばかにして笑っていた。アルタンいつも英雄的なナイトとしての名声に守られて闊歩していた。
 そして今、アルタンは仰向けに寝ている。女性の身体にピンクのシルクを装い、ベッドに縛りつけられ、そして女として扱われることを待

っている。

 しかしもう一つの結婚に関する問題のほうはちょっとやっかいだった。
 伝統的に、国民に受け入れられる結婚のためには、アルタンが議会の長老たちの前で、自発的に結婚の誓いに同意しなければならない。
 強要された結婚はアロリアの国民にも教会にも受け入れられない。

 自発的な同意を得るために、バロンは策略をたてた。アルタンを将軍から逃亡させ、いったん自由にさせてから、バロンが救い出す。
バロンはアルタンに提案する。国民は女には従わない。しかしアルタンが象徴的な結婚に同意すれば、アルタンはバロンを通じて国を治める

ことができる。
バロンは確信していた。アルタンは古い友人を信じて、罠にかかるだろう。ひとたび婚姻が成立してしまえば、権力はバロンの手中にあり、

アルタンは無力な妻になる。

 バロンの手はシルクを着た身体を撫で、滑らかなキャミソール越しに豊満な女性的な胸を擦った。アルタンの精神を崩壊させるための一助

として売春宿での時を計画に加えた。
 バロンは明日アルタンをここから救い出すつもりだった。
 しかしその前にかつてのライバルと一夜を過ごすという誘惑を拒むことができなかった。バロンはアルタンに身支度させるよう命令してい

た。
かつてのライバルをできる限り、おとしめてやりたいと思っていた。ピンクの柔らかなランジェリーを着せて、目隠ししてベッドに縛り付け

させた。

 バロンは改めて目の前の甘美な女性的な姿を見た。豪華なピンクのランジェリーは女性的な容姿を際立たせていた。
 バロンの手は無防備な身体を撫で回した後、最後に下に動いて股間に達した。バロンはシルクで包まれた女の脚をやさしく開かせた。
女が抵抗できないことはわかっていた。女性的な脚を拡げさせて、バロンの手は女の太腿の内側を慎重にすべらせた。
バロンの耳には女が大きく息をしているのが聞こえた。そしてシルクのパンティに触れ、その上からやさしく女性自身を撫でた。
 アルタンが喜びの呻き声をあげ、バロンの手の動きに無意識に反応して動きだすと、バロンはあからさまに微笑んだ。

 ゆっくりと無防備な女のガーターとパンティの輪郭を指でたどらせた、そして上に移しキャミソールの細いストラップを指でたどらせた。
バロンはアルタンに身体を覆っているシルクのランジェリーの輪郭をイメージさせようとしていた。

 バロンはかがみこんで女の官能的な口唇にキスした。最初はやさしく、そして次第に激しく、最後にはまだかすかに抵抗を示している口唇

の間に舌を押し込んだ。
バロンはかつての友人がみせたかすかな抵抗を楽しんだ。今だに、アルタンは自身の新しい役割を完全には受け入れていなかった。
しかしそのことが征服の喜びを更に大きくしていた。

 バロンは女のシルクのキャミソールの下に手を滑り込ませ、優しく胸をもみ始めた。それは柔らかく豊満で、バロンの奉仕にすぐに反応し

た。

 アルタンはベッドに縛り付けられてなすすべもなく横たわっていた。目隠しされ、自らの柔らかい女性的な身体を愛撫する人物を見ること

ができなかった。
その男が誰かはわからなかったが、女性を刺激するのが巧く、アルタンには彼のタッチに反応しないでいるのはとうてい困難だとわかった。
男の手がアルタンのランジェリーを着た身体を動き回るとアルタンは完全にリラックスした。
男の手が再びアルタンの開かれた股間で動き、女性自身をパンティのシルク越しに揉むと、アルタンは呻き声をあげ、身もだえた。
男の手がパンティの内側で動き、じらすように撫で始めるとアルタンはかすかな叫び声をあげた。
アルタンはもう我慢できなくなって、増していく欲求を満たすために男の手に絶望的に身もだえ始めた。

 アルタンが新しい肉体から湧き出る欲求に打ちのめされているのを見て、バロンは声をあげて笑いそうになった。この調子だと考えていた

より簡単にことが運びそうだ。
 バロンの判断では、アルタンは今女性的な興奮の頂点にいて、その時が到来している。
バロンはキワどいデザインのシルクのパンティをアルタンの曲線的な尻から長いすらっとした脚にゆっくり引きずりおろした。
 アルタンは完全に女の性欲に打ちのめされていて、男が開かれた股間に動いて上がっていくのに抵抗を示さなかった。

 アルタンは男が股間でシルクのストッキングに身体を肉感的に撫でているのを感じた。その感覚はアルタンを欲望の狂喜に導いた。
そして男がかがみこんでアルタンにキスをして口唇をふさがなければ、見えない主人に挿入を急ぐよう懇願してしまうところだった。

 自分自身の脚を男にこすりつけて、男を包みこもうとしていることにアルタンは気がついたとうとう男の器官が触れると、アルタンなそし

て戒めをピンと張った。
 バロンは突き刺さしてしまう前に、しばらくアルタンをおもちゃにして、かつての偉大な勇者と呼ばれた者がこのように堕ちている姿を見

るのを楽しんだ。

 ついに男が彼に入ってくるのを感じて、アルタンは大声で喘いだ。アルタンの肉体は満たされ叫んでいた、そしてすぐに男に合わせて動き

出した。
 アルタンは男の手を感じた。キャミソールの柔らかいシルクの下で胸を押し上げ、愛撫し、揉みしだいていた。
 繊細なシルクの目隠しはアルタンの視界をさえぎっていた。しかし、それは女性の体からわきだす感覚を強くしているだけのようだった。
永遠の存在は男の手が胸を愛撫する感覚と、器官が内部を突き刺し鼓動する感覚に集中していた。
 器官はアルタンを満たし、奥深くにある秘所を開き、最も強い女の性欲をあらわにした。アルタンは自ら望んで男とキスをし、男の優越と

支配を受け入れた。
男はゆっくりとアルタンの中で動き、無力な女を性的興奮の頂点に導いた。アルタンはこういうセックスに慣れ始めていた。
そして自動的に自らの役割を受け入れていた。男の器官を内部に受け入れることはあたりまえのことのように感じられた。

 アルタンはメスとして性的行為の頂点に導かれて、完全に満足していた。女性としての役割を受け入れ、過去の生活を忘れるのはとても簡

単なことで、喜ばしいことだった。
器官はアルタンの中で動き続け、アルタンは身もだえ絶頂に達した。かつてのライバルに男性自身を深く浸入させ、喘がせ、悶えさせている

という刺激的な感覚はバロンを夢中にさせた。
 バロンは激しく腰を突き、自らも絶頂に達した。曲線的な女性の身体の中にバロンが突然種子を放出するとアルタンはなすすべもなく叫び

声をあげた。

 アルタンは肉体的、精神的な抑圧に芯までとろけてしまい、男が身体から引き抜かれるのを感じても、動かないで横たわっていた。
男がその場を離れる前に戒めをほどいてくれるかもしれないと思ったが、男はベッドから起き上がり服を着て離れていくのが聞こえた。
アルタンの裸の身体には玉の汗が噴出していて、興奮の余韻がまだくすぶっていた。そして数分後にドアが再び開くのが聞こえた。
 男が帰ってきたのかどうかを確かめようとして、アルタンはかすかに頭を振り向かせた。
ベッドがかすかに動き、ジュエリーが小さな音をたてるのが聞こえ、新しい訪問者が隣に横たわった。
柔らかい指がのびてきてゆっくりとアルタンの口唇の上を伝った。そしてゆっくりと目隠しが取り除かれた。

 アルタンはまぶしさで瞬きし、次の瞬間セレナのかわいい顔が微笑んでいるのが見えた。

「私たちだけで楽しみましょう」
 セラナはいたずらっぽく尋ねた。

 アルタンは自分がまだ裸でベッドに縛り付けられたままだということに気づき、とまどいで顔を紅潮させた。

「ほどいてくれない?」
 アルタンは尋ねた。

「後でほどいてあげるわ」
 セラナは答えると、アルタンの肉感的な裸身をゆっくりと手で撫で始めた。


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