こんな時男ってどうすりゃぁいいんだ・・・

小屋ん中に入りたいが、珊瑚に止められてるし・・・・・

大丈夫だろうか・・・










苦しみ愛しさ     












「かごめちゃん!!!!もうちょっと頑張って!!!!!!!!」

「んんんんんんんんんんんんんん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!」


女2人――楓と珊瑚はかごめに付っきり。
今まさにかごめのお腹から新たな生命が息を上げようと頑張っていた。

「かごめ!!!!もう頭は出てきているんじゃ!!!!!!!
 ほれっ!!後もう少し頑張るんじゃ!!!!!!!!」

「んんんんん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!」

もはや『ん』としか言えない。


















「これっ犬夜叉。少し落ち着きなさい。」


かごめの陣痛が始まって何分経っただろうか・・・・

犬夜叉は座ろうとせず、小屋の前を行ったり来たり。

「落ち着けって言ってもよぉ〜・・・」
「こんな時は、男は不要ですよ。おとなしく待つに限ります。」
「そうじゃぞ、犬夜叉。珊瑚に大人しく待つよう言われたじゃろ。」

「こんな時、犬夜叉より七宝の方が頼りになりますね。」


1分後には、2人の頭にたんこぶが出来ていたそうな。














≪・・・・ふんぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!≫

「!!!!!!!!!!」

この声を聞いた犬夜叉は一目散に小屋の中に入る。


「犬夜叉!!!!!!!生まれたよ!!!!!!!!!!!男の子!!!!!!!!!!!」


珊瑚は犬夜叉に向かって叫ぶ。

「珊瑚・・・・かごめは・・・・・・?」

「犬夜叉ぁ・・・・」

かすれるような声で犬夜叉を呼ぶ。
その声を聞いた犬夜叉はすぐさまかごめの元へ。

犬夜叉が隣にきたので、かごめは残り少ない力を振り絞り体を起こす。

その姿を見て、犬夜叉はかごめの背中に手を当てて手伝う。




「楓おばあちゃん、その子を・・・」


そう言って手を伸ばす。
その手にもあまり力は入っていない。
体でさえ、犬夜叉に寄りかかり支えて貰っている。


「元気な子じゃよ。」


楓はかごめの傍まで行き、そっと手渡す。
さっきまで元気な産声を上げていた子は、綺麗に洗われ白い布に包まれていた。


「少し散歩をしてくるね。行こっ楓おばあちゃん。」

気を効かしてか、珊瑚は楓を連れて散歩に行ってしまった。













一気にガランとなる小屋。








かごめは腕の中にいる子に改めて目をやる。

黒い髪・・・でも耳はあるみたい・・・・・

「ねぇ?犬夜叉。この子は半妖なのかな・・・?」
「分かんねぇ〜・・・。でも・・・・」

「でも??」

「かごめの黒髪と俺の耳・・・俺達の子だ。」


犬夜叉はかごめに優しくキスをした。
かごめはふふっと笑い、犬夜叉に子を差し出す。
犬夜叉はオロオロしながら抱き止めた。





かわぇ/////////////////





1人増えた愛しき者。



















「この子の名前、考えてくれた?」

かごめが自分の子を抱きしめながら問う。
この質問に恥ずかしながら答える。

「・・・・笑うなよ・・・・」
「笑わない笑わない。」


「・・・・・・龍馬・・・・・・・」


龍馬・・・・・

「どうして?」
「まっすぐに自分の意思を貫けるようにって思って・・・・」

徐々に声が小さくなる。
かごめは我が子に向かって出来たての名を呼ぶ。


「龍馬だって。今日から貴方の名前は龍馬。パパがつけてくれたのよvvv」
「ぱぱってなんだ?」


「お父さんって言う意味vvv」


更に顔が赤くなる。

「犬夜叉・・・顔が赤いよ。」
「うるせぇ〜。」
「こんなパパで今からやっていけるんでちゅかねぇ〜、龍馬?」
「・・・おめぇ・・・・・からかってるだろう・・・・・」


「からかってな〜い♪」



2人っきりの小屋の中。
いや、3人きりと言うべきなのだろうか・・・


子供って意外とかわいいんだな。


そんな事を考えている親ばか1人。


















しぴの戯れ言
子供生まれちゃったよ〜☆
『龍馬』って名前は、どうでしょう?
「龍のようにまっすぐ意思を貫けるように」
と、お分かりでしょうか?
なかなか説明できません。




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