彼とはもう2度と会えないものと思っていたのに・・・

どうしてこんなところに・・・・・・?

せっかく離れたのに・・・














彼女思い 〜第6章〜















「い・・・・犬夜叉・・・・・」



驚きを隠せないかごめは、ただ立っていることしか出来なかった。

「かごめ・・・・おまえ・・・どうして・・・・・」


犬夜叉は、自分の手を伸ばす。
その手に驚き、かごめは逃げ出す。


「くそっっっ!!!!!!!!!」



そんなかごめを逃がす訳がない。
すぐに腕を掴み、こちらを向かせる。









「どうして俺から離れたんだ!!!」










犬夜叉の大声に少し驚いたが、それでもかごめは逃げようとする。
その姿を見て犬夜叉は、かごめの腕を掴んだままペタンと地に座り込んだ。

顔が下を向いているせいか、髪で顔が見えない。
その姿にかごめは止まる。







「そんなに・・・俺が・・・・・嫌か・・・・・?」










かすれた声で問う。
しばらくするとかごめも犬夜叉の前に座った。

「・・・・・嫌なわけないじゃない・・・・離れた間、ずっと犬夜叉のこと考えていたのに・・・」

その声に犬夜叉は顔を上げた。
見えたのは、微笑んでいるかごめ。
が、すぐに顔は曇った。


「でもね・・・やっぱり気になっていたの・・・・・私と桔梗の違いがあるのかなって・・・・
 そりゃあ、桔梗のほうが弓だって上手だし、いつでも冷静だし・・・・・同じ顔しているんだったら、
 
やっぱり桔梗の方がいいじゃない・・・・・・・」



かごめは泣き出す。
犬夜叉はかごめの腕から手を離し、そのまま抱き寄せた。


「・・・桔梗に似てようが似てなかろうが、俺はかごめのことが・・・好きだ。
 かごめが離れた時から、世の中が真っ暗になった・・・・。」



















これは・・・・・嘘じゃない・・・・・・・

他人が聞いたら・・・・・大袈裟だって・・・笑われるかもしれねぇが・・・・・

それほどかごめのことが・・・・・大好きで・・・・

俺は・・・・・かごめを・・・一生離す気はない



















「分かったか///。今度から変な事で悩むんじゃねぇぞ」
「うんvvv」

そう言うと、犬夜叉の背中にかごめの手がまわった。



「大好きvvvvv」




その言葉に犬夜叉はニヤッと笑う。

「じゃぁ、なにかお礼をしてもらおうかな。」

かごめはなにを?と言いかけたが、犬夜叉の顔を見て分かったのか、顔が真っ赤になった。

「なに言ってんの!!!それとこれとは話は別!!!!」

かごめは顔を真っ赤にして反論。
が、そんなかごめに拒否権はなく、すぐに唇をとられてしまった。
















甘い甘い口付け。

何度も角度を変えての口付け。

















「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

かごめは苦しくなり、犬夜叉の胸を何度も叩いた。
犬夜叉は渋々口を離す。
目にうつるのは、頬を真っ赤にしたかごめ。


「・・・嫌だっていったのに・・・・・/////」
「しゃーねぇだろ。何日してねぇと思ってるんだ」


そう言い、犬夜叉が口を近づけようとした時





「ああああああああーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」






叫びながら、かごめが立つ。
その勢いに犬夜叉が少しよろける。

「ど・・・どうしたんだよ・・・・」
「今からひかるさんが来るから、隠れて」


ひかるの単語に犬夜叉の耳がピクッとなり、むすっとした顔になった。


「ヤダ。しかも、ひかるって誰だよ」
「さっきまで一緒にいた人。今から種まきに行くの」

ガバっと犬夜叉が立つと、プイっと後ろを向いた。


「い・・・犬夜叉・・・・・???」
「・・・・おめぇもう帰ってこないのか?」

思ってもいなかった犬夜叉の言葉。
かごめの頭の中には?が浮いている。


「なんでそうなるの?」

「今言ったじゃねぇか」

「なにを???」

「・・・・・」



犬夜叉は黙ってしまった。
かごめは急に黙ってしまったことに不安になり、犬夜叉の前に立った。

「ねぇ。なんでそうなるのよ」

急にきたかごめに、とうとう犬夜叉は観念してしまったのか、重く口を開けた。


「種まきに行くって言ったじゃねぇか」


犬夜叉は小さな声で、斜め下を向いている。
犬夜叉の言葉に少しかごめは考えこむ。
が、すぐに分かったのかケラケラと笑い出した



「なに笑ってんだよ。」
「ごめんごめん。なんか勘違いしてるでしょ」



犬夜叉ははぁ?っとの顔をしている。
その顔を見てかごめは、犬夜叉の手を握りだした。


「種まきは行くよ。もう約束しちゃったもん。でもね、もう帰らないって訳じゃないの。
 急に私がいなくなったらひかるさんだって、心配しちゃうでしょ?ちゃんと話して分かって
 もらったら、帰ってくるから・・・。それまで待ってて・・・」



犬夜叉は分かったのか、かごめの手を握り返した。

「・・・ちゃんと帰ってくるんだな?」



「うんvvvvv」




その言葉に安心し、かごめに軽い口付けをすると、耳元で待ってるからなと囁き、
犬夜叉は木々の中に隠れてしまった。



「かごめさああああああああん!!!!!」

犬夜叉が去った方とは逆のほうからひかるの声がする。
かごめはすうっと深呼吸をし、振り向きひかるのほうに走っていった。




































「もう夕方か・・・・」


犬夜叉待っててくれるかな・・・?


かごめが歩いている所は、森の中。
ひかるにすべての事をはなし、分かってもらうのに夕方までかかってしまった。



ひかるさんには申し訳ないことしたなぁ


かごめが下を向きながら歩いていると、上から聞きなれた声が聞こえた。

「おい」

この声に驚き、ぱっと上を向いたかごめ。
犬夜叉は木の枝に座ってる。

「もしかして、待っていてくれたの・・・・??」

その言葉に犬夜叉の顔がかぁっと赤くなったのが分かった。
それを見たかごめは仁王立ちなり、叫ぶ。





「おすわりーーーーーー!!!!!!!!!!」









ドゴーーーン    グエッッッ




地面にのめり込む犬夜叉。
体はヒクヒクと動き、死んではいない様だ。←おい

ガバっと起き上げると、目の前にかごめ立っていた。



「大丈夫??」
「なにが『大丈夫??』だ!!いきなり何しあがんだ!!!」

「だって犬夜叉ズーッと枝の上にいるんだもん。」




そう言うなり、かごめは犬夜叉の頭を抱きしめた。
久しぶりのかごめの匂いに、犬夜叉はオロオロしているばかり。

「・・・色々心配かけてごめんね・・・・・」

上から聞こえる会いたかった人の声。



















・・・・ああ・・・俺はこいつが好きだ

こいつの声を聞くだけで・・・・・こんなにも安心するんだと・・・・

心地よいと・・・思ってしまう・・・・

・・かごめ・・・・・愛している・・・・

















「本当にすまねぇと思ってるのか・・・?」

犬夜叉は腕の中から顔を出して問う。
かごめは出てきた犬夜叉の顔のおでこに自分のおでこを重ねた。

「思ってるって・・・」

その言葉を聞き、犬夜叉はかごめの背中に手を回し、少し背伸びをしかごめに口付けをした。




「・・・なんか少し会わない間に、積極的になってない?」
「いいだろ。何日してねぇと思ってるんだ」
「なんかさっきもその言葉言ってたね」
「ああ・・・。だから・・・・・」

















もう少しこのままで・・・。
















回した手をぎゅっと握り、かごめを抱きしめる。






















おれはもう・・・かごめがいねぇと・・・・・生きていけねぇ・・・・・

この愛しさを・・・・手放す気はない・・・・・

いつかは・・離れなきゃいけないと分かっていながら・・・快楽に身を任せている・・・・・

このまま・・・時が止まれば・・・いい・・・・・

2人なら・・・何も・・・・怖くない・・・


















「犬夜叉・・・???もう帰ろう。みんな心配してるよ」

犬夜叉は下を向く。

「ああ・・・・そうだな・・・・」

かごめは犬夜叉を離し立とうとしたが、背中に回っている手に気付き立てない。


「あの〜〜〜〜手、離してくんない?」


犬夜叉が顔を上げ、かごめを見たとき、かごめの視界が先ほどと変わった。
先ほどまで見ていたのは、犬夜叉の頭。



今見ているのは、犬夜叉の顔。




「え”っっっ・・・」

かごめは、何が起こっているのか分からず、目がパックリと開いてしまっている。

「何日してねぇと思ってるんだ」

その言葉にハッとしたかごめはやっと自分が置かれている状況に気付く。














これ・・・もしかして・・・押し倒されたの!!??

何日してねぇって・・・・あれの事なのっっっ??











「ちょっっっ!!!だめだって!!!早く帰らないと、みんなが心配してるって!!!」
「何日してねぇと思ってるんだ」
「何回言ってるのよ〜〜〜〜!!!」





















かごめの声が空しく森の中に響く。
結局、かごめが帰ってこれたのは、翌日の昼だった。
が、腰の痛みは3日後に引くのだった。

























しぴの戯れ言
終わりました!!!!!
やっとやっとですよ!!!!!!
全6話書くのに何日かかったんやろ・・・
もしかしたら何年かも。
とにかく終わってよかった。


   

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