あの時、封印されていなかったら・・・

あの時、50年も経っていなかったら・・・

あの時、彼女に会わなかったら・・・

そんなの考えたくもない。
もう既に会ってしまった・・・・・愛してしまった・・・・・・・・
彼女がいれば、俺はどうなってもいい。















彼女思い 〜第4章〜

















「そのままかごめ様は戻らずと言う訳ですね・・・」


唯一かごめに会った七宝は、今まであったことをすべて話した。
珊瑚と弥勒は下を向き、七宝は泣いている。
それを見た珊瑚は、七宝を抱きかかえ、

「大丈夫。七宝は悪くないんだからさ。」

「・・・・・ひっ・・でも・・・・・おらがあそこで止めていれば・・・・
 ・・・・ひっく・・・すまんじゃったぁ・・・・。」

珊瑚は七宝の頭を撫でた。
しばらく、沈黙が続く。
最初に沈黙を破ったのは、犬夜叉だった。







「・・・・・・・・・今からかごめを探しに行く・・・。」



「「!!!!!」」



珊瑚と弥勒は驚き、犬夜叉を見る。
その間にも犬夜叉は、入り口のほうへ歩く。
弥勒は必死になって、犬夜叉を止める。


「何言っているんです!!!!!!!!」


いきなり弥勒が止めたので、犬夜叉は少しよろめく。
が、すぐにこう言った。




「おまえらこそなに言ってんだ!!!!かごめに会いたくねえのかよ!!」





その言葉に珊瑚が、反応する。



「会いたいよ!!!!!!!!でも、今回は奈落に連れて行かれたんじゃないんだよ!!!!
 かごめちゃんが自分の意思で行ったんだ!!!!かごめちゃんと犬夜叉の間でなにがあったかは
 知らないけど、少しはかごめちゃんの事を考えたらどうだい!!!」


その言葉が余程痛かったのか、犬夜叉は弥勒の手を払いのけ、クソっと又座る。
弥勒はそれを確認して後、犬夜叉の隣に座った。
そして、口を開けた。


「我々とて、かごめ様に会いたくないわけではない。ただ、今会ったとしてもどうやって
 声をかけるのです?もう少し話し合いましょう。」


















どうして・・・どうして俺の元から去った・・・・・・・

やっと自分の気持ちに気付いたんだぞ・・

おめぇがいねぇと何も言えねぇ・・・・・

お願いだ・・・・

早く帰ってきてくれ・・・

















外は晴れ、雨が降っていてせいであちこちに水溜りがある。
犬夜叉は、立ち上がり外へ出て行く。


「どこに行くのさ・・・」
「ちょっと外の空気吸ってくるだけだ・・・」


そこへ旅人らしき人2人が前を通る。


「しっかし、今の子可愛かったなぁ〜」
「髪なんかサラサラで、なんと言ってもあの愛想のよさがいいな。」




髪・・・・
かごめの事だあろうか・・・・




「・・・おい・・・・・・・・・・」

2人の旅人に話しかける。
旅人はこっちを振り向き、驚いた顔をする。

「おめぇ・・・・半妖か・・・・・・?」
「だったらなんて言うんだ。」

「どうしたんです?犬夜叉・・・・・?」

話し声が聞こえ、弥勒が出てきた。



「おめぇ名前なんて言うんだ?」




旅人の1人が、犬夜叉に尋ねた。

「犬夜叉・・・」

旅人2人が又、驚いた顔をして、ヒソヒソと話し始めた。




「・・・・おい!!!!!!!!それがどうしたってんだ!!!!!!!」



犬夜叉は大きな声を上げた。
あまりにも声が大きいので、旅人2人はビクンとする。
それを見た弥勒は


「止めなさい犬夜叉。怖がっているではありませんか。」

弥勒は旅人2人の元へ行く。



「なにがあったか教えては頂けませんか?」



旅人はお互いに顔を見合わせ、口を開いた。

「さっきの村で、かごめって言う女の子に会ったんだ。」

それを聞いたとたん、犬夜叉は旅人に食って掛かろうとした。
が、弥勒に止められた。
犬夜叉は拳を作り、ただ黙って聞いていた。



「そのかごめって言う女の子から、託けを頼まれてきた。」
「一体どんな・・・・・?」



「私は住む家も決まり、元気にやっていると・・・・それだけを伝えてくれ・・・と・・・・」




今まで我慢していた犬夜叉が、旅人の胸ぐらを掴んだ。



「かごめは何処にいる!!!!!!!!!!」
「これっ!!!!犬夜叉!!!!!!!やめなさい!!!!!!!!!」
「何処にいるんだよ!!!!!!!!」

「止めないか!!!!!!!!!!」



弥勒が大声を上げた。
その声を聞き、犬夜叉は手の力を抜いた。
旅人はへなへなと地に座る。



「犬夜叉お前はかごめ様にあって何を言うのだ。もしかしたら今の生活のほうが
かごめ様に合っているのかも知れぬ・・・・。それでも会いに行くのか!!!!!」

犬夜叉は下を向いた。




















もしかしたら、かごめはこのままの方がいいのかも知れねぇな・・・
こんないつ死ぬかもしれない・・・・旅は止めたほうがいい・・・・・


そこで、こんな疑問が浮かんだ。











俺の気持ちはどうなる・・・・?











犬夜叉は顔をばっと上げた。





「俺はまだあいつに言っていないことがあるんだ!!!!!!!!!!」






それを聞いた弥勒は旅人の元に寄り、かごめが居た村の場所を聞き出す。

「ここから南にある、小さな村だそうですよ。そんなにかごめ様に会いたいのなら
行って来なさい。我々はここで待っています。」
「弥勒・・・・。すまねぇ!!!!!!!」


犬夜叉は地面を力強く蹴った。
まるで今までの悩みを打ち消すかのごとく・・・。

「やれやれ、あいつも世話の焼ける・・・」

弥勒は旅人に礼を言うと、小屋の中に入っていった。















あの時、封印されていなかったら・・・

あの時、50年も経っていなかったら・・・

あの時、彼女に会わなかったら・・・

そんなの考えたくもない。
もう既に会ってしまった・・・・・愛してしまった・・・・・・・・
彼女がいれば、俺はどうなってもいい。


今から会いに行くからな・・・・



























しぴの戯れ言
管理人の大好きな展開〜♪
この回の話、書いてて楽しかった・・・
後2話ぐらいで終わるかな。
ってか、終わらせなっっっ



      

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