2003年秋
28才になった漏れはこのまま年老いていくことに一抹の不安を感じ、
何か新しいことを始めようと決意した。
たまたま、会社の人でテニスをやっている人がいたので
頼み込んで2週に一回くらいのペースで教えてもらった。

2003年冬
雪が降ってコートが使えなくなったら、指導してくれていた人がテニスサークルを紹介してくれた。
そこは体育館でやっているから、冬でもできるらしい。
このころはテニスの楽しさが少しわかってきたから、思い切って行ってみることにした。

初めて行ってみたら、6人くらいが適当にボールを打っていた。
男女比は5:5くらい。
どうしていいか分からなかったので隅っこで小さくなっていたら、
「一緒に打ちませんか?」と声をかけられて、一緒に打たせてもらった。

2004年冬
年が明けても漏れは週一でそのサークルに通っていた。
少し馴染んできたときに、練習が終わった後
「これから晩飯でもどうですか?」と、声をかけられ、断るのも失礼だと思って同意した。
そのとき漏れを含めて4人(男2人女2人)だったのだが、その中に今の彼女がいた。
1時間くらいだったが、特にメアドとかを交換することもなく解散した。

2004年春
その後も漏れは週一で通い続けた。
彼女は月に2、3回くる程度で、あまり話しもしなかった。知人の関係程度。
このころから、服装とか身だしなみに気を遣うようになってきた。
周りに女がいるので、不潔な格好が恥ずかしかった。
少しオシャレなプライベート用の眼鏡を買い、シャツを購入し、ジーンズを新調した。
特に雑誌をみて勉強した訳ではなく、服屋に行ってマネキンがきているようなやつで、
派手じゃないやつを適当に買った。
部屋を掃除して、整理整頓して、アニメのビデオを全部押入に仕舞った。

2004年晩春
半年くらい通っているとだいぶん顔なじみの人が多くなってきた。
もう毎回晩ご飯をみんなで食べるようになっていて、彼女のメアドもこのころに聞くことができた。
週一程度でメールをやりとりをするようになった。
内容は「今日はサークルにでる?」とか、たわいもないこと。

2004年初夏
週末、サークルの連中とテニスをした後、晩ご飯を食べていたら
「これからテニス君(漏れのこと)の家にお邪魔しよう」
という話になり有耶無耶のうちに漏れの部屋へ。
男連中がほとんどだったが、唯一いた女が彼女だった。
このとき、漏れがパソコンオタクだということが露呈した。
そうはいっても、皆田舎者なので、漏れのことはパソコンに詳しい人程度で
悪いの印象はない様子だった。

そして一週間後、漏れは風邪をこじらせてしまった。
一人暮らしだったせいもあり、精神的にもしんどくなって思わず彼女にメールをしてしまった。
漏れが一方的にメールしたのに、とても心配してくれてくれた。涙が出た。
後日、「風邪は良くなった?」みたいなメールが来た。
全快した旨をメールをしたら「うちで晩ご飯のおかずが余ったんだけど、食べる?」
というメールをもらい、わざわざ漏れの部屋まで届けてくれた。
このころから、メール交換が2、3日に一回のペースになっていた。

2004年盛夏
ある日、彼女から会社で使っているパソコンが壊れたというメールが届いた。
会社で使っているといっても私物のノートパソコンらしく、漏れは快諾した。
彼女が漏れの部屋までパソコンを持ってきて、修繕作業を行った。
修繕作業は簡単なものであった。そのとき、お礼として手料理を持ってきてくれた。

その後も、「このデータバックアップしたい」「DVDを見られるように設定して」等
パソコンに関する相談を受けた。
そのたびに漏れの部屋で修繕を行い、そのたびに手料理を持ってきてくれた。

ある日、「相談にのってほしい」という深刻そうなメールが来た。
何のことだろうと思ったが、とりあえず話を聞くことにした。
用件は同じテニスサークルの男に告白されたんだけどどうしたらよいだろう、という内容だった。
彼女の気持ちは決まっていた。
告白してきた男とは付き合う気がないと。
漏れはきっぱり断った方がいいとう旨のアドバイスをし、彼女を元気づけた。
話を聞くと、今までにもサークルの男に告白されたことがあったらしい。
そのたびに彼女は断り続けているという。少し嫉妬した。

2004年盆休み
漏れの会社は製造業で盆は世間並みに休みがもらえた。
当然、何もすることがなくボーと過ごしていたら、彼女が家でとれたというスイートコーンを持ってきてくれた。
そして世間話をいろいろしていたら、盆休みはどこか遊びに行かないのか?という話になった。
漏れはもちろん予定など無いと答えたら、彼女も予定がないと言う。
じゃあ二人でどこか遊びに行こうかという話になり、
車で2時間くらいの所にあるプールに行くことになったのだが、漏れは車を持っていない。バイクしかないのだ。
結局、彼女の車を漏れが運転して行くことに。経済力と生活力の無い自分がイヤになった。

2004年8月17日
彼女から「会社からエクセルデータが配られたんだけど、
マクロとか関数がたくさん使われていて、どうやって使ったらいいか教えてほしい」とういうメールが来た。
いつものように漏れの部屋で作業を行い、簡単に説明をした後、
彼女が「最近肩がこる」と言い出した。
そして漏れが肩を揉んであげているとちょっとした弾みで、彼女の胸に触ってしまった。
漏れは「ご、ごめん、、、」と謝ったら、
彼女は「そういうことは、私の彼氏じゃないと駄目だよ」と言った。
漏れ「え?じゃ僕が彼氏ならいいの?」
彼女「彼氏ならね。私の彼氏になってくれる?」
漏れ「僕なんかでいいの?」
彼女「テニス君は私のことどう思っているの?」
漏れ「うん、、とても魅力的だと思う、、、。」
彼女「じゃあ私の彼氏になって」
漏れ「う、うん、、、僕なんかでよければ、よ、よろしくお願いします」
彼女「ふふ、よろしくおねがいします」

(*´Д`)ハウ


これを読んだ貴殿らにアドバイスみたいなことを挙げるとしたら、
1.結果を急がずに、小さくてもいいから努力を継続すること。最初は毎日じゃなくても構わない。急がば回れ。
2.待っているだけじゃ絶対出会いは無い。どんなイケメンも待っているだけじゃフラグなんて立たない。
3.お洒落にならなくていいから、清潔で小綺麗な身なりになること。
今回も部屋の掃除をしなかったら彼女と上手くいかなかったと思う。
いつも買うDVDだとかパソコンのパーツだとか、本の衝動買いを一回我慢して服を買ってみるべし。
似合う似合わないなんて買ってから考えればいい。

とりあえず、これだけを実行してみてください。
最初は確かに大変で辛かったけど、とりあえず一ヶ月でも続けてみると精神的な何かが変わってくると思うよ。
貴殿らにも幸あれ。

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