「―――ルックのこと好きだよ」
突然の君の言葉に心臓が跳ねた。
とてもうれしくて…
一生伝える気はなかったこの気持ち
すべて受け取って欲しいと思うのは…
僕のわがままかな…?
「ルッ……ク……はぁ……んぅ…」
君に告白されたその夜から毎晩繰り返される密事。
熱い吐息とともに呼ばれる自分の名前にぞくりとした感覚を覚えて、また君に”僕”を刻み込む。
「君に僕をあげるから…君を僕にちょうだい?」
頬を朱色に染めた君は恐る恐る僕に向かって手を伸ばしてくる。
「僕は…ルック…の……だよ?…好き……だか…ら……っあ!」
君の言葉が嬉しくて、君のイイところだけを突いてあげた。
何度身体を重ねたのかもう覚えてはいないが君は…
僕のものに…
僕だけのものになってくれた…
胸の飾りに舌を這わすだけで君はびくっと身体を強ばらせ、内の僕を締め付けてくる。
「僕のことよほど放したくないみたいだね。すごく締め付けてくる…」
君は恥ずかしさからか元から大きな瞳を潤ませながら見開いた。
「やぁ………言わな……でぇ……ん!」
否定はしない君が可愛くて、つい笑みをこぼした。
「ん……ル…ック…好き……好き…す…き」
これは君の癖。絶頂を迎えそうになると、何度も『好き』と繰り返す。
「知ってるよ…」
それを合図に律動の早さを上げ君の中を貪るように激しく突く、まるで君を探し求めるように…。
「もう、…ダメぇ……っあぁ!!!」
君が身体を大きく震わせたかと思った途端に君自身から熱が吐き出され、君と君に覆い被さるような体制だった僕の身体を白く汚した。
「いつも一緒にイこうねって言ってたのに…僕はまだイってないよ…?」
僕は動くのを止めて、ぐったりと身体の力が抜けてしまっている君に声をかける。
「ごめ……なさ…っやぁ!…激しくしない……で…!!」
生理的な涙を流しながらも君は「やめて」とは言わない。
イヤラシく僕を誘うこの身体…
「淫乱だね…」
「ちがっ……ひぁっ!」
君をこんな身体にしたのは…
僕。
「嘘をついてもすぐわかっちゃうよ?ほら…もうここはこんな風になってる」
クスリと笑いながら、再び熱が集まり始めた君自身を強く握った。
「ひっ!!………いたっ……やめ…」
流れ続けている君の涙を舐めとると優しく口付けた。
「今度は一緒にイこう…?」
君は顔を赤らめたままコクリと小さく頷いた。その仕草も愛しくてまた笑みがこぼれた。
僕は君の中を激しく突いた。今度は君を絶頂に導くためだけじゃなく、一緒に絶頂を迎えるために…
「ルック…!ルッ……好き………も、だめっ…イ…く…!」
「僕も……愛してるよ…」
「ルック……ふぁ…んっ!!」
またビクリと体を震わせると君は熱を吐き出した。僕も絶頂を向かえるときの君の内の強い締め付けに耐えられるずに熱を吐き出す。
もちろん君の中に…
内から自身をずるりと抜き、君の顔を覗き込んだ。
君はあどけない表情に戻り、静かな寝息をたて眠りについていた。
「少し頑張りすぎちゃった…かな?」
苦笑しながら近くにあったタオルで汗とお互いの吐き出した熱により汚れた僕と君の体を拭き、僕も横になった。
「僕のこと好きになってくれてありがとう…」
君が寝ているからこそ言えた言葉。
普段なら恥ずかしくて言えたもんじゃない。
一人そう考え、恥ずかしさがこみ上げてきたが本当に嬉しかった。
僕はすでに君に溺れてしまった。
身体も…
心も…
「…るっくぅ〜…」
突然呼ばれたことに驚いたが、君はすでに夢の中。
僕はまたクスリと小さく笑うと毛布を引き寄せ、僕と君の体にかける。
「おやすみ」
額に触れるだけのキスをし、僕も瞳を閉じた。
願うなら…
夢の中では素直に気持ちを伝えたい
―――好きになってくれてありがとう…と…
「…るっくぅ…好き……」
「僕もだよ…」