8.密室第1ラウンド




その後付き合うことになりました。



メールにて、


「よかったらウチと付き合ってください」


「俺みたいなのでよかったら・・・」






うわぁ、なんて謙虚!低姿勢日本人の鏡!!


そんな俺に大和撫子どもの下半身が疼きっぱなし。


学園のマドンナがパンツにしみ作りながら俺に告りにきちゃう。


「あのぉ、正直ウザイです」


そんな大告白をもらった帰りにゃ、俺のせいでJRも止まっちゃう。







まぁ、要するに

誰でもよかったんだけど。












そして2回目のデート。





「今日どこ行く?」


「え、どこでもいいよ」






なんだこの会話。非モテ王国出身地の俺に話しの業は皆無。


俺が彼女だったら、ムスっとしてる。


でも、彼女元の顔がムスっとしてたから気付かなかったの。






「とりあえずカラオケ行こっか?」


女の子との会話という超難関状況で、ない頭を振り絞りまともなことをやっといえました。


その時点で1時間過ぎていたことは触れないことにして。


っつーことで、2つのクリーチャーが町へと繰り出していきました。


通り過ぎる人たちの目線が哀れみで溢れてたことは無視しましょう。


「あの彼氏、どういう感性の持ち主?」って言葉も聴かなかったことにしましょう。


最初から感性なんてもってねーよ(涙目で)








「あっ、マンガ喫茶だってさぁ」


「ホントだ。前1回だけ行ったことあるなぁ」




現時点で時計はPM2:00を指してました。


解放されるまで少なくともあと3時間はあります。





「時間まだいっぱいあるしさ、カラオケ行く前にいってみる?」


「うん☆」




まるで計画性ありません。もうノリ。デートなんてノリ。


だから彼女出来ても1ヶ月も続かないんだよ俺。童貞。








「いらっしゃいませ、2名様ですか?」


「(どうみても2人だろ。むしろ人間は1人といいたいの?)はい」


「あのぉ、ペアルームってのがあるんですがどうしますか?」



ペアルーム?




なんだかエッチな響き・・・!!


って思うのは来場者の中でも俺だけで、彼女は淡々と会員カード書いてました。


あれ、お前そういう名前だったんだ?初めて知った。






ガチャッ・・・


ドアを開けるとそこは見知らぬ国でした。




暗い部屋に2人がけソファーが1つ。


そしてテレビデオ、パソコン、小さな棚とハンガー。


壁の仕切りに囲まれてるだけで周りの奴の声も聞こえてくる。


ムードが出るには微妙なライン。


とりあえず座ろう。うん、とりあえず。





で、座る。


肩にもたれかかってくる彼女。


漂うシャンプーの香り。


次第に膨らむ期待と息子。





「とりあえず・・・イチャつく?(笑)」



(笑)というよりは(いやらしい笑)のが近かった。


てか下心丸出し。でもまだ下半身は丸出しじゃないです。





そして甘えてるくる彼女。


うん、かわいくない。


でも、この際気にしない。息子は人を選ばない。


抱きつかれたらもう気にしない。かわいくないけど。


気分も最高潮(に無理矢理させて)こういう時だけ手が早い俺。


前回の失敗を踏まえて積極的にせめるでござるよ。





「胸さわってもいい?」




そんな自分に惚れた。



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