「すっ転ばして、斬りかかり」のコウは中一辺りです。ゆりを認識してるからね。 九達郎 「嘘はいけないと思うが? 」 嘘って何だよ。〜〜兎の脚のことか? 確か、昔ニュースで見たことあるんだよ、番傘だかを、作ってて……。 ゆり 「番傘『だか』って、覚えてないの。裏付けは? 」 『兎 脚』とか、『兎 薬』とかで検索しても、出てくんのはアミュレットだよ?! わっかんねーよ。いいんだよ、大体ファンタジーで平行世界の話しか作んないからッ! 九達郎 「逃げだな。」 ゆり 「逃げだね。設定が甘いからって、ファンタジーに逃げるのはどうかな。まあ、そんなのは一回読めば飽きるけどね。」 毒舌設定は、ゆりにはしてない筈だが……。 ★
ゆり 「コウ、ひなたぼっこしてる流侃先生連れて、家にかえんなさい。」 コウ 「えー? もう? るーさんは? 」 ゆり 「家の中でねてるよ。ほら、行っておいで、陽が翳ってきたから。」 コウ 「るーさんと一緒に帰ってくれば良かったのにー。」 ゆり 「コウが迎えに行った方が、流侃先生喜ぶでしょ。」 コウ 「でも、流侃先生、るーさん好きだよ。一緒にいれば喜ぶよ。」 ゆり 「それは家の中でね。るーさん年寄りだから。」 親爺様 「日が翳ってきたのー。雨が降るかも知れんな。」 九達郎 「それより、あの二人の会話の方が気になる。隣の家には聞こえてないだろうな。」 親爺様 「聞こえたって、どって言うことあるかね? ただ干していたぬいぐるみの話じゃないかね。」 九達郎 「名前からしてぬいぐるみと分からんのが問題だろう。また訳の分からん男が増えたと思われたら、どうする。」 親爺様 「いまさらじゃのー。そんな心配は、弟子とる前に言え。守土グループやおんしらや、元の弟子だった輩がいりびたっとるに、らいおんのぬいぐるみなど、かまいたち似のぬいぐるみなど、いまさらじゃのー。」 九達郎 「……。」 親爺様 「るーさんが、おまえが贈ったぬいぐるみだからと照れてるでないな? まさかのー。」 九達郎 「ーーまさか。」 親爺様 「そうじゃのー。まさか、だわな。コウがぬいぐるみにかこつけて、ゆりさんと仲良くしているのもな。」 九達郎 「コーウゥッッ!! 」 親爺様 (からかい甲斐のある子等じゃな。) おしまい |