ジュダル  「で、母さん、産まれなかった男って。」
オイジュス 「殺されるはずだったんだけどねー。なんか産まれなかったから、生きてるわ。」
ジュダル  「いや、だって母さん。殺されたかったのか?! 」
オイジュス 「だってそれが運命だもの。それに従うのが『私たち』だし。」
ジュダル  「ーーあのひとが、予言者を嫌いなのがわかるよ。」
オイジュス 「それは勘違いだわ。私はその時死ぬことを選んだのだし、惚れた相手に死ぬ運命が伴っただけだし。」
ジュダル  「伴っただけ(・・)じゃないよ。普通そんなのからは逃げるよ! 」
オイジュス 「あら、あんたの父さんにも聞いて見なさい。同じ選択するわよ。」
ジュダル  「同志同士でまとまってもこまるよ! だって、母さんは俺の母さんだし! 父さんは俺の父さんだし! 」
オイジュス 「そんなの、どうでもいいことよ。だって、此度の生ではそれは夢のまた夢。
       私の望みがかなえうる流れなら、ジュダルはここにいなかったもの。」
ジュダル  (とてつもなく理不尽だ。)
オイジュス 「簡単な話よ。私は蝶である夢を見ているわ。でも、覚めた蝶も人も、夢と同じになれはしないし、夢の中の人も蝶も、覚めた存在に介入なんて出来はしないわ。」



ジュダル  「とうさーん。」
ディーズム 「あれはのろけの代わりなんだから、それなりに聞いてやったらどうだ? 可哀想に蝶にはなれないのだから。」

 つまりいわゆる似た者夫婦(初期型)。中期型になると、営利目的なのでなんだかなーという感じです。後期型もあることにはあるのですが、話には関係ないし、現実的な第二候補の旦那なので、なんともいえません。(つまりは、オイジュスは三度結婚をし、最後は可も不可もない相手を選んだとのこと。結局、運命は来ませんでした。)
 また、この世では有得なくなった定めを享受したひとの独白でもあります。起こりえなかった事を有得た事とし、蝶の自分を望むひとです。




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