独り追いかけっこ
独り追いかけっこ Z
俺は死ぬまで追いかけっこのフーガをくり返すのかな?
「 ・・・・ん 」
「英士!!気が付いたか!?」
目を覚ますと、一馬と結人の顔が見えた。
「よかった・・・・。俺もう目ぇ覚まさないかとおもった・・・・・。」
一馬の目には涙。
「俺も、正直英士死んじまうんじゃないかって・・・・・。」
あふれる結人の涙が俺の顔に落ちる。
「2人とも・・・・・。 縁起でもないこといわないでよ・・・・。」
「ごめん・・・・だけど、1週間も寝てたんだよ・・・・?」
「1週間も?」
驚いた。そんなに寝てたなんて・・・・。
「心配したんだぞっ!!何でもっとはやく俺たちに言わなかったんだよ!!」
「・・・・・?」
「精神的疲労。そうとう溜まってるって先生が」
「俺たち、英士を見捨てたことなんて一回もねーよ!」
結人のコトバをふせいだ一馬が叫んだ。
「何年一緒にいると思ってんだよ・・・・!!」
俺に腹をたててるわけじゃなく、一馬は自分に怒ってた。
「英士・・・・俺 英士と一生友達でいたい。」
「3人いないと成り立たないってこと、分かってるんだろ?」
「・・・・・・・ごめん・・・・・」
「 俺・・・・・・・ 」
暗い世界は、ただ俺が逃げてただけなのかもしれない。
そう受けとめた時。
日の当たる場所でも生きれる気がした。
いや、生きていこうと 思った ――――――
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