素敵なお話しv


〔38度9分〕











風が吹いた。木の葉が舞う。
足元でカサカサと音を立てながら・・・・・・
気が付けば季節は秋で、あんなに暑かった日々も
今は少し肌寒く感じる。
練習は相変わらずハードだけど
それでもやっぱり幾分過ごしやすくなった。
水分も前の半分ほどの補給ですむようになった。



・・・・・・そう、過ごしやすくなったハズなのに
何処か体がダルイ。頭もフラフラする。
涼しくなって油断したから日ごろの疲れが出たのかな?

日曜日。

今日は丸一日練習か・・・・・・。
たまには休みも欲しいな。


「水野君っ!」

ぼーっとしていると風祭が話し掛けてきた。


「何?」

「何って冷たいなぁ。カザはお前のことを心配して言っとーねんぞ??」

「うわっ!?し、しげさん!?」

どこからともなくシゲが出てきた。
そして風祭に抱きつく。


あぁ、五月蝿いな。


「とりあえず、静かに話してくれ。」

「えっ!?あっ。ごめん・・・・・・。」

「で、どうしたんや?お前。」

「どうもしてないけど?」

あぁ。くそう。頭がガンガンする。

思わず言葉がキツくなる。

「水野君・・・・?なんか変だよ?」

「そうやで、タツボン。お前今日・・・・昨日ぐらいからずっと変や。」

「そんなコトないと思うけど?・・・・」

「しいて言うなら少し体調が悪いだけだ。大した問題じゃない。」

そうキッパリ言い放った。

「そーいえば顔色悪いで?」

そして俺に手を伸ばす。

「熱っ!?タツボンお前かなり熱あるんとちゃうか?!」

「はぁ!?・・・・んなモンねぇよ。」

思わず乱暴な口調になった。



あ・・・・・なんか、ちょっとフラフラする。


「大丈夫・・・・・?水野君。」

「大丈夫だって・・・・・っわ!」

急に、一瞬だが目眩がしてよろけてしまった。

「おわっ!?・・・・だ、大丈夫かいな?」

不覚にもシゲに支えられてしまった。

「悪い。助かった。」

そういって、どこうと思い、離れようとして――――――

2度目の目眩。

「・・・・・っ!」

またもやシゲの中に倒れ込んでしまった。

離れなきゃと、頭では思っていても体が動かず、
そのままずるずると倒れ込む。

「おい!大丈夫かいな!タツボン!?」

「水野君!?」

あぁ・・・・。シゲと風祭の声が聞こえる・・・・けど

だんだん頭が真っ白になってく・・・・――――。







「んっ・・・・?」

天井が見える。

・・・・・ここは一体?

「おー目ぇ覚めたかいな?」

「シゲ・・・・。」

あぁそうか。倒れたのか。ここは・・・・保健室か?

「風祭は・・・・?」

「カザなら練習もどってるけど?」

「そうか。・・・で、お前は?」

「オレ?俺は愛するタツボンの看病を・・・・vv」

「・・・・・さぶっ。」

しゅーーーーーん。と落ち込むシゲはほっといて

練習にもどろうとベットを下りる。

「何処行くんや?」

「練習に戻る。」

「やめとき。」

「何でだよっ!?」

「お前自分、熱どんだけあったか知らへんやろ?」

「知らねーよ。ソレが何だっていうんだよ?」

「・・・・38度9分。」

「はぁ!?」

急に言われなんのことか分からず変な声を出してしまった。

「はぁ?じゃなくて、熱が39度もあるんに何をしたいんか?っていっとんねん!!」

「・・・・・体温計壊れてるんじゃないのか?」

「じゃぁもう1回計ってみるか?」

「・・・・・つーか、シゲ!お前いつ計ったんだよ!?」

「えーーー・・・・。タツボンが寝てる時に・・・vv」

「何もしてないだろうな・・・・?」

「してへん!してへん!」

なんだか、めっちゃくちゃニコニコしているシゲを凄い不審に思いながらも

"ほれ"と差し出された体温計を受け取り、脇にさした。


涼しい風が吹いた。

日はまだ高い。

外からはみんなの声が聞こえる。

静かな部屋に響くカーテンのはためく音・・・・。

なんだかとても心地良くて目を細めた。

また風が吹いた。


木の葉を揺らして・・・・・・・・










END
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+DEAR 海+
タツボーンvv(何)
いやーもうっvラブラブですわっ(アホ
いいなぁ、こういうの書けてー羨ましぃ。 私が熱の話を書いてる時にこれをアップですか、海チャン。
まさに以心伝心だねv(違










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