■×葉
- 「なぁ、アンナ!頼むよー!」
「はぁ、分かったわよ・・・」
アンナが渋々了解する。
この5分前。時刻は午後10時を過ぎたところ。
葉は食い入るようにテレビを見ている。
今日は葉の大好きなボブ特集のテレビスペシャルがある。
葉は何週間も前からこの日を楽しみにしていた。
そしてそのテレビ番組が午後10時より始まった。
ところが葉は
「アンナー!ボブの写真集持ってきてくれよー!」
とテレビから目を離せない状態でアンナに言う。
「なんであたしが?」
と、二階に行こうとしていた風呂あがりのアンナが答える。
「今から二階行くんだろ?今オイラテレビから目が離せねぇんだ!」
「・・・なんでテレビを見るのにボブの写真集が必要なわけ?」
アンナが不機嫌そうに言う。
「テレビの中で動いて踊るボブを見ながらボブの写真を見たいんよ!」
アンナは、意味が分からない、という呆れた表情をして居間のテレビの目の前に居る葉を見た。
「なぁ、アンナ!頼むよー!」
「はぁ、分かったわよ・・・」
アンナが渋々了解する、という事になったのだった。
- アンナはキシキシときしむ階段を上った。
「寒いわ」
家の中だというのに息を吐くと白くなる。
アンナは自分の部屋で本でも読もうと思っていたのだったが葉に頼まれた事をしなければならない。
「(まぁ、今日は修行も頑張ってたしね。今日くらいは許してあげるわ。)」
アンナはそんな事を思いながら葉の部屋へと入っていった。
部屋の真ん中あたりには布団が敷かれてあった。
アンナはある事に気がついた。
「写真集のあるとこ聞かなかったわ・・・」
今更下に行くのも面倒くさい。アンナはとりあえずボブの写真集を探してみる事にした。
「葉の事だから・・・大切なものは案外取り出しやすいところに入れておきそうよね。」
部屋の片隅にある、机に近寄ってみる。
机の上にはエンピツやケシゴムやノート。
勉強嫌いな葉の事だからノートもほとんど使っていないだろう。
とりあえず机の一番上の引き出しをあけてみる。
「ない、わね」
二段目、三段目、とあけていくが写真集は見つからない。
ふと、四段目の引き出しに目を向けると四段目の引き出しにだけ鍵がかかっていた。
「葉の事だから・・・鍵はあそこね。」
アンナは部屋にかけてある絵のところまで歩み寄った。
そしてその絵をカタンと動かしてみる。
「あったわ。」
案の定、絵の後ろの壁には鍵がぶらさがっていた。
「葉のやつ、いつの間に壁に穴あけて鍵を提げられるようにしたのかしら。」
そんな事をぼやきながらもアンナはその鍵で、机の四段目の鍵をあけてみることにした。
アンナは机のところまで戻ると、机の前に座り、鍵を差し込んでみた。
カチャ
鍵が開いた。
一番下の四段目の引き出しを開けてみる。
「!?///」
アンナが四段目の引き出しの中にある、ソレを見て真っ赤に赤面した。
そこには確かに写真集・・・いや、写真が何十枚もあった。
「な、なによコレ・・・!」
アンナが見たもの、それは自分の写真であった。
ただの写真ならよかったものの、それは自分の裸の写真ばかりであった。
「葉の奴、いつの間にこんな写真・・・!」
うっすら涙を浮かべている写真や、体に精液がかかっている写真や、
自分のソコからいやらしい液が出ている写真ばかりだ。
しかも写真の中のアンナは全部目を閉じて寝ている。
「した後、あたしが寝たらこんなの撮ってたのね・・・」
怒りと恥ずかしさでワナワナを震えるアンナ。
目の前に葉がいたら数十発はビンタをくらわしているところであろう。
「でも・・・」
恥ずかしさをこらえ、自分のその写真を見てみる。
「あたしったらこんなにいやらしい顔して寝てたのね・・・」
その写真はアンナ自身が見てもいらやしい、と思う表情ばかりであった。
ピクンっと、アンナがその写真を見て感じてしまった。
- 「や、やだ・・・」
アンナが気付くと、自分のソコが触ってもいないのに濡れてきているのが分かった。
アンナはさらに顔を赤くした。
「どうしよう・・・」
このまま一階にに下りたら葉を自分から誘う事になると思ったアンナ。
恥ずかしいからアンナから誘う事は今までほとんどなかったのだ。
「(葉は今テレビに夢中になってると思うし・・・ココ、静めなきゃならないわよね・・・)」
アンナはそっと自分のソコに下着の上から指をあててみた。
「ぁんっ」
感じてしまった、自分の指に。
しかも、止まらなくなってしまい、下着の上から自分のソコを擦るようになでてしまう。
「んっああっ・・・ふ・・・」
いつもは葉に与えてもらう快楽を、自分の指が与えていると思うと恥ずかしくなった。
こんな姿誰にも見せられない。
アンナは葉が気付く前に自分の熱く火照ったソコを沈めようとし、下着の中に指をいれた。
「ふぁ・・・!あっ」
ソコは濡れていた。クチュクチュといやらしい音を立てながら指を中に入れてみた。
「ああっ!んっあ・・・」
アンナの細く白い指はアンナのソコへと沈んでいった。
「はぁっああっ」
アンナは指を二本にし、動かしてみた。
するとさらに強い快楽がアンナを襲った。
「もっもう・・・駄目ぇ・・・っ葉っ葉っ」
アンナは葉の事を考えながら絶頂を迎える寸前にまで来た。
- 「呼んだか?アンナ。」
いきなり聞こえてきた声。
アンナは自分のソコからあわてて指を引き抜き、バッと部屋の戸の方を見る。
「よ、葉・・・!!」
戸の所には葉がいて、笑いながらコッチを見ていた。
アンナはこの姿を見られた事を恥ずかしく思い顔を真っ赤にして、葉から目線をそらした。
「あ、あんたいつから・・・!」
「最初から。アンナがオイラの部屋に入るとこから全部。」
葉はウェッヘッヘと笑いながらアンナの近くにまで歩み寄った。
「あんた最初からあたしがこ、この写真見つけるの分かってて・・・!」
「おお。アンナだったら見つけてくれると思ったんよー。
アンナの驚く表情見たかっただけだったんだがな。
まさが自分でし始めるからよぉ。ビックリしちまった。」
葉はアンナのところまで来て、アンナの横に座った。
「オイラの事自分から誘うの、嫌だったん?」
と、ひょいっとアンナを覗き込むようにしてアンナに問いかける葉。
アンナはうっすら涙を浮かべていた。
「は、恥ずかしいに決まってんでしょ!出てってよぉ!」
アンナは自分でしてた事を葉に見られて恥ずかしくて泣き出してしまった。
「な、泣くなよアンナ!」
葉はあわててアンナを抱きしめた。
「・・・オイラはアンナが大好きだ。だから・・・その・・・そういう顔されると本当、我慢できなくなるんよ。」
さらに強く抱きしめる。
「した後、勝手に写真撮ってて悪かった。あと、さっき覗き見してたのも謝る。」
葉は腕の中のアンナの頭を優しくなでた。
アンナはもう泣き止んでいた。
「な、アンナ。してもいいか?」
「・・・・いちいち聞かないで頂戴。」
- 葉は抱きしめているアンナの唇に自分の唇を押し当てた。
「んぅ・・・ふ、ふぅ・・・」
絡み合う舌、漏れる吐息。
葉は優しくアンナを敷いてあった布団の上に押し倒した。
そしてアンナの様子を伺うようにして、胸を揉み解す。
「ああっあっ・・・!」
「アンナの胸のココ、もう硬くなってる」
葉はアンナの胸の突起を口に含んだ。
ピンク色の突起を口の中でかんだりしてみる。
「んっ!あっああっ」
さっき自分でしていたせいもあって、敏感に感じてしまうアンナ。
「はぁっ・・・あ・・・。そういえば、アンタ、ボブ・・・のテレビは・・・?んっぁ」
「ああ。標準録画しておいた。」
「ボブの写真集なんて・・・ぁあっ。ど、どこにあったのよ」
「ああ。枕の下にあったんよ。」
葉に笑いながらアンナの質問に答えた。
アンナも感じてしまって上手く言葉を発する事ができない。
くちゅっ
葉がアンナの下着を剥ぎ取り、ゆっくり指を入れた。
「ああっ!ああんっ」
自分の指とは違い、少し骨ばった男の指・・・
「アンナ、自分とするのとどっちが気持ちいい?」
葉が意地悪く笑って、アンナの顔を見る。
アンナは顔を赤くしながらも、するりと葉の首に腕を回し葉の耳元で
「葉の方がいい。」
と、囁くようにつぶやいた。
- 葉はそそり立った自分のモノを取り出し、アンナのソコにあてがった。
「入れるぞ、アンナ。」
ずぷっと音を立て、ゆっくりと入ってくる葉のソレ。
「ふぁあ!ああっ」
押し込まれてくる快楽にアンナはおぼれていた。
「動かすぞ。」
葉はそう言うとアンナの腰を支え、自分の腰を動かし始めた。
「ああっ!ああんっああっあっ」
「アンナの中、キツクて・・・気持ちいい・・・」
奥を突かれるたびに声をあげるアンナ。
じゅぷじゅぷといやらしい潤滑油が知らず知らずのうちに出てくる。
「はぁっ!葉・・・!葉っ」
「さっきアンナ、オイラが部屋に入ったときイけなかったんだよな・・・。今イかせてやるからな。」
葉のその顔にドキッとしながらもアンナは声を上げた。
「あああんっ!ああっひぁあ!」
自分の中で大きくなっていく葉のモノ。
それを感じ取るアンナ。
「もうっあたし駄目っ!よ、よぉっ!ぁあああ!!」
「アンナっ―――!」
二人は同時に果てた。
絶え間なく流れ込む葉の精液をアンナは目を閉じて受け入れた。
- 時刻は12時をすぎていた。
「なぁ、アンナ。」
葉はアンナを布団の中で抱きしめている。
「何よ、葉。」
アンナは葉の暖かい胸の中に抱かれて安らぎを覚えていた。
「せっかくアンナ起きてる事だし・・・起きてるアンナの写真撮っても・・・」
「馬鹿ッ!!!///」
葉の頬に何枚もの時期はずれの紅葉が舞い散った。