ハオ×マリ

 

「なに…?ハオ様」

金髪碧眼の少女、マリオン・ファウナは、古びて左目の取れた人形を両手で抱えたまま尋ねた。
巫力を込めていないため、チャックの体はだらりとしている。
マリの口の動きに合わせて、右手に提げた銃がぶらぶらと揺れる。
ハオはベッドに腰掛けていた。
部屋の壁はところどころ欠け、筆で塗ったような煤の跡がつき、埃が溜まった電球の周りには見たこともない羽虫が集っている。
ベッドが軋む音を立てて埃を舞い上がらせる。埃が全て床に落ちると同時に、ハオが口を開く。

「なにって、本当は解ってるんだろ?呼ばれた理由」

口を歪ませていたずらっぽく笑う。
呼ばれた理由―――
それをマリは知っている。部屋に一人で呼ばれるのは、自分の肉欲を処理させるためだと。
「マリ、わからない…」
それでも一応体裁を繕い、俯いて呟く。打ち放しのコンクリートを足で叩き、ハオが近づいてくる。
その音の度マリは肩を震わせる。抱えたままのチャックも微かに揺れる。
「じゃ、どうして下着を穿いてないんだい?」
ハオは行き成り、ばっとマリのスカートをめくる。恥毛の生えていない秘所が晒される。
マリは驚いてチャックを腕から放してしまう。
一瞬だけスカートに引っかかったが、すぐに鈍い音を立てて床に落ちた。
「や………!」
空いた手でスカートを戻そうとするがハオがそれを制する。
心を見透かすかのように目を細めて再度聞く。
「……どうしてだ?」
マリは目をきつく閉じて答えようとしない。
何故自分が下着を着けていないのかが判ったのかと思ったが、羞恥でそれどころではなかった。
顔がみるみる紅潮していき、耳まで到達するのに幾許も掛からなかった。
「したいんだろ?」
ハオが代わりに答える。
ハオの諭すような言い草に折れ、しばらく間を置いてからマリは目を閉じたまま小さく頷いた。
…ただ部屋に来いって言われただけなのに、みんなに気付かれないように、
しかも下着を脱いで来たなんて、私、なんていやらしいんだろう…
マリは思った。自嘲と悲観が入り交じり、頭の中に渦を巻いて流れる。
それはハオの声にかき消された。

「ほら、自分で持ってなよ」

ハオは掴んでいたマリの手をスカートの裾に触れさせる。
マリは促されるままに自分でスカートをめくる。
だが、恥ずかしいのか裾は腰のあたりで停滞している。
「よく見えないな、マリ」
下唇を噛んで羞渋を捨て、スカートを目一杯まで持ち上げる。
「……………っ」
裸電球の明かりが影を剥がし、半身を鮮明に写し出す。
「良い子だね、マリは」
ハオは、いつグローブを外したのか、素手で内腿をなぞる。
「…っ……んっ…」
マリは身を捩って熱っぽい息を漏らす。
しかしなかなかハオの手がそこから動かないのがもどかしく、手を秘所に持っていくように腿を擦り合わせる。
「もう我慢出来ないのかい?素直に言えばしてやってもいいけどね」
ハオはマリの反応に意地悪い答えを返し、太腿を人差し指で膝までなぞる。
「どうなんだい?」
口籠っているマリに問いつめる。
マリは唇を震わせながら、虫の羽ばたきにさえかき消されそうな声で答えた。
「触って…下さい……」
疼く欲望そのままの言葉に自分で自分の顔を、今まで以上に紅くする。
ハオはなにも返さずに微笑んで、太腿に置いていた手を放した。
マリは羞恥のため目をつぶっているのでハオの手がいつ自分の秘所に触れるのかが判らない。
そのことでより一層集中力が高まり、感度も高まる。
ハオの指先が触れる。マリは待ち焦がれたような声を上げる。
「ぁあっ……!」
ハオはさらに人差し指と中指を秘裂に滑り込ませて掻き混ぜる。
「あぁ……! あんっ……!!」
指の動きが速まるにつれてマリの膝はがくがくと震え、立っていられなくなる。
倒れまいと、背にしていた壁にもたれ掛かる。
溢れる愛液の一方は内腿を伝って流れ、もう一方はポタポタと垂れ、コンクリートに染みを付ける。
マリは目を開けて床に臥しているチャックを見た。
チャックの取れかけている左目が髪の間から覗きこちらを見て蔑んでいるようだった。
また恥ずかしくなって目を伏せた。その時不意にハオの左手が陰核を摘み上げた。
「あ、ああっ!!」
マリは一段と高い嬌声を上げて達した。足が震え、膝の上で留まっていた愛液がブーツに流れ込む。
息を荒げながら、それでも立っていようと砕けそうな足に力を込める。
「はぁ、はぁ……」
「今度はコレでいくよ」
ハオはズボンを下ろして半身を露わにする。腰の下に付いているモノは幾分か硬くなっている。
「……はい」
マリは目をつぶっているが何を指しているかは判る。スカートの裾を握る手が汗ばむ。
「………んんっ!?」
突然マリの口に柔らかいものを感じる。目を開けると眼前にはハオの顔があった。
「んっ……! ひゃうっ……!!」
服越しに胸を揉まれ、上からでも分かるくらい勃っている乳首を擦られる。
この行為により緊張が解され、また自分がただの肉奴隷として弄ばれているという意識を忘れさせた。
無論ハオはそれを知っての些細な慰みだが、マリにとっては大きな事だ。
壁に頭を押しつけられながらも、積極的に舌を絡ませる。
「ん……ちゅ…ちゅぷっ……」
やがて唇が離れ唾液の糸がハオの手で切られる。マリは恍惚の表情を浮かべている。
「じゃ……いくよ」
マリはキスの余韻を残し、さっきよりも緩んだ顔で頷いた。
「ひぁっ……!」
ハオは隆々と反り立った肉棒をマリの秘裂に潜り込ませる。
「あっ……いぃ……」
初めての頃にあった痛みは消え、今となっては快感に変わっている。
ハオは挿入の余韻に浸る間も与えずに腰を動かし始める。
手の力が入らなくなり、スカートの裾を離しそうになる。
…スカートをこんなに重いとは感じたことはない。
激しく突かれながらマリは思った。
マリもさらなる快感を求め、自分でも腰を動かす。
肉のぶつかり合う音が大きくなり、コンクリートの壁を床を天井を跳ね回り部屋全体を淫猥な響きで包み込む。
「あ、あっ、あっ…! ああっ!!」
「はぁっ…はぁっ……」
マリの喘ぎが水音と調和する。ハオもくぐもった声を漏らす。
…ハオ様もきもちよくなってくれてる。
マリの手に力が隠る。足元の染みは大きくなり、チャックのいる辺りまで広がっている。
下腹部から何かが込み上げてくる感じがある。限界が近い。ハオもそれを感じ取り、抽送にスパートを掛ける。
「いくぞっ……!」
そう言って一突き、二突きした瞬間、ハオの肉棒が爆ぜた。
「くっ……!!」
「あ、ああああああぁぁ!!」
マリの中で無数の精が迸り、壁を打つ。残らず搾り取るように膣が蠕動する。
「あ……ああぁ………」
ハオが肉棒を引き抜く。互いに混じり合いどろりとした愛液が足を伝う。
マリの頭の中が朦朧とする。箍が緩んだのか足が摧け、膝ががくりと折れてハオの方へと倒れ込む。
「おっと」
ハオは力が抜けきったその躰を支える。
…ちょっと無理させすぎちゃったかな。
マリはハオの胸の中ですうすうと寝息を立てている。
その寝顔は十代半ばの少女らしく可愛らしく、安堵が浮かんでいた。
その後、し足りないハオに寝息を窺われる事も知らずに……。


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