マルコ×メイデン

 

私は眠りについていた。
私は眠りの中で夢を見ていた。
夢の中で金髪の男の子と銀髪の女の子が仲良く遊んでいた。
ただっ広い草原で少年と少女は戯れるように遊んでいた。
少女はふとした弾みでつまづいてこけてしまう。少女を追いかけていた少年も勢い余って彼女に
覆い被さるように倒れてしまう。
彼女は仰向けに空を上に、彼はうつぶせに彼女の向こうに大地を
交わりあうように二人は向き合いお互いの顔を見つめた。
いつのまにか私の視点は少女の視点となっていた。
彼の顔は薄くぼやけてよく分からない。けどどこか優しい安心感を感じさせてくれた。
私は目をつぶった。彼が近づいてくるのが分かった。
そして彼と唇を重なり合わせ・・・
とその瞬間、私は目が覚めた。
夢の中の出来事なのに心臓がドキドキしていた。
夢の中の出来事なのにさっきの映像が脳裏に焼き付いて離れない。
私はキスはおろか、異性と直に触れあった経験が無い。
私の教育係なるものが愛の鞭と称しありとあらゆる苦痛を味あわせることがある。
その時に彼の手が触れることがあるくらい。しかし決して優しいものではない。
平手で思い切り顔を殴られ鼻の骨が折れたり、鳩尾に蹴りを入れられたりもする。
いずれにしても私の体に触れる彼の手に愛を感じたことはない。
だけど私に傷はない。痛みはあるが傷はない。私の力が私自身の傷を癒すのだ。
普通の人が言う重傷など私にとって蚊に刺されるのと対して変わらない。
痛みなどほんの一瞬で気付いたときには忘れている。
自らの肉体を意図的に痛めつけることで私の力はより高められる。
毎日がその繰り返し。傷つけ癒し、その繰り返し。
誰一人として私を慰めてくれる者などいない。
私は気付くと泣いていた。孤独な自分が悲しくて泣いているのだ。
泣いていても誰かが救ってくれるわけでもないのに。
私は思い出していた、先ほどの夢を。
私にもいつかあのような光景を体験するときがくるだろうか?

誰のために血を流すわけでもなく、誰のために人を殺めることもなく。
晴れた青空の下、爽やかな風が吹き抜ける草原を走り抜け
思いを寄せた異性と交わり愛を育むときが。
思い出すとまた心臓がドキドキしていた。
自分自身の妄想に興奮してしまった。まだ見ぬ異性との口づけに。
しかし妄想は止まらない、彼は私の胸に手を這わす。まだ膨らみかけで
成長途中の私の胸を優しくなで回す。
そして彼の片手が私の股間にさしかかったその時
ギィ・・・
部屋の扉がゆっくり開いた。私は驚いて自分の胸と股間においた手を音を立てぬように素早く戻した。
タン・・・タン・・・
誰かが私に近づいてくる。
嫌な感じの汗をかいた、得体の知れない誰かが近づいてくる恐怖に怯え。
先ほどまでの秘め事を今近づいてくる誰かに知られてしまうかもしれない恐怖に怯え。
何者かの歩幅に比例して私の心臓の動機が早まっていく。
トン。
彼は私の寝ているベッドの目に前に来て動きを止めた。

 

 

私は目が覚めた。私は酔っていたらしい。
机の上で部屋の明かりをつけたまま酔いつぶれ、そのまま眠っていたらしい。
私としたことが・・・いけない、いけない。酒を飲んだのは久しぶりだったな。
あの憎き悪魔の所業を思い出しつい飲めない酒に手が伸びたのだった。
私の全てを奪ったあの男、奴に復讐を果たさぬまま終わることが出来ようか?
今までは適わぬ夢だった。しかし今では絵空事とも言い切れない。
私が手塩をかけて育てた一人の少女、この娘ならば奴ともまともに対峙することができる。
日々、拷問刑に処し苦痛という苦痛を全身隅々にまで至らしめたこの少女。
私の誇りであり宝であり・・・そして全てであるこの少女である。
今日は特別な日だった。
今日は彼女の誕生日、しかしそれを彼女自身は知らない。ただ本当の誕生日ではない。
今日は彼女を施設から引き取った日。それで暫定的に今日を誕生日にしているのだ。
親心からか・・・本日だけは彼女に普通の服を着せ、普通のベッドに寝かしている。
普段は火の中、水の中・・・言葉通り火あぶりにするなり水攻めにし寝ているときにも休息を与えない。
酷いようだがそれが結果的に未来の平穏につながるのだから。
そうすることで彼女の力はより高まる、彼女はシャーマンなのだから。
そう言えば、あれからもう数年もたつのだな・・・。
物思いにふけった私は席を立ち彼女の寝ている部屋へ向かった。
自分でも分からないまま、未だ酔いがさめない不安定な状態で私は彼女の部屋へと向かっていた。
まるで聞こえない声に誘導されるかのごとく私を呼んでいるような気がしたのだ。
彼女の部屋の前にさしかかる。私はふと疑問に思う。何をしに来たのだろう?
今は深夜真っ直中、彼女も寝ていることだろう。そう思いつつも私はドアのノブに手をかけた。
頭の中でぼんやりと疑問に思いながら彼女を起こさぬよう静かにドアを開いたのだ。
ギィ・・・
そして眠りについた彼女に近づく。彼女が気付かぬようゆっくりと・・・静かに。
タン・・・タン・・・
彼女のすぐそばに立ち目の前の少女に顔に目をやった。
寝ているようだがすごく汗をかいている。悪夢にでもうなされているのだろうか?
布団も少し乱れている。慣れない布団はつらいのだろうか?私は自然とその布団をかけ直した。
彼女が目を覚まさぬようにそっと優しく。
「ふ・・・」
私は少し笑みがこぼれた。後に世界を救う彼女もまるで子供のようだな、と。
いや正確には確かに子供なわけだが。現実とのギャップに私は少し妙な感じを覚えたのだ。
しかし・・・それにしてもすごい汗の量だ・・・本当に熱でもあるのではないか?
彼女が病気になることなどはあり得ないと理屈では分かっていたが少し心配になり
彼女の額に手をやった、その瞬間彼女がピクッっと動いた。まずい、起こしてしまっただろうか?
いや、相変わらず目を開けない、寝ているようだ。
それにしても少し熱があるようだ。慣れない布団と服が少し暑すぎたのだろうか?
私は心配になり布団を引きはがした。
シミーズ姿の少女が目前に現れる。
少し着乱れている。普段はドロワーズと下着一枚だけだからやはり慣れていないのか。
貴乱れた服を直してやろうと思い彼女の肩に手が触れた。
小さい体だ・・・子供らしい小さな身体だ・・・。少女と言うべき肉体。
汚れ無き清廉潔白な肉体・・・そして大人の女性にはない独特のエロスを彼女の体から感じる。
そういえばここ最近、女性と関係したことなどなかったな。
彼女の体を見れば見るほど性的な興奮が高まっていくことが分かる。
しかし・・・相手は・・・我が子同然にも育ててきた娘みたいなもの。
手を・・・手を出し自らの性の捌け口にしても良いのだろうか?
いや良いわけがない、ましてや将来世界を救う方を私のような下賤な者が・・・
いけない、いけないと思いつつも私の興奮はさめやまない。
それどころか意識せまいとするほど逆に意識してしまいますます興奮が高まっていった。
私はゴクリと生唾を飲み込んだ。
・・・。
「ん・・・んっ・・・。」
彼女から小さな声が漏れた。まるでそれは喘ぎ声のようにも思えた。
私はその声を聞いて理性が飛んだ。

シミーズ越しに彼女の乳頭をつまみ上げた。
欲望と背徳感、交互に交わる相反する感情に支配された私を私は止めることができなかった。
私は彼女のシミーズをゆっくりとまくし上げる。
目の前にはパンティ以外何もまとわない綺麗な体をした少女が安らかな眠りについている。
よく見ればそのパンティも少し着崩れている。
少し下げれば少女のもっとも恥ずかしい部分が露出してしまいそうに脱げかかっている。
なんともいやらしい姿なんだ。気付けば私は歳が一回り以上もしたの少女に完全に欲情してしまっている。
私は彼女の小さな胸の膨らみに手をやった。その小さすぎる胸に勃起した乳首が何とも
いえないエロスを感じさせてくれる。
私は片方の胸をもみながらもう片方の胸に顔を近づけた。
舌先で乳首を優しく舐めてそのまま胸を口に含んだ。そしてチュパチュパと吸う。
「う・・・」
少女が声を上げた。必死に押し殺していた声が思わず漏れた。そんな声に聞こえた。
私はもう彼女が目を覚ますことなど考えもせず懸命に胸を攻め続けた。
時に緩急をつけたりして時に強弱をつけながら、機械的な動きにならないように。
そして私の右手が無意識に胸から徐々に下半身に向け体をなぞりながら南下していく。
そして彼女の下着の中に手が入り彼女の秘部に指がさしかかった。
「・・・っ!」
その瞬間、彼女が体をよじって反応した。

私は気付くと彼女の眠るベッドの上で膝を立てて彼女を挟み込むように座っていた。
もうペニスが下着を破りいつ飛び出してもおかしくないほどに勃起していた。
私はいったん手を戻し自分の下着に手をかけその今にもはち切れそうなほどに硬化したペニスを露わにした。
自分でも信じられないほどに巨大化した性器を握り、その先を彼女の方に向けた。
このまま絶頂を迎えてしまってもいいだろうのか?最後の理性ともいうのだろうか?私は少し躊躇した。
そして私は顔を少女に近づけた。
近くで見れば見るほど美しく愛らしい・・・私は見とれてしまった。
「メイデンさま・・・」
わたしは無意識に呟いた。すると彼女は目を開けた。やはり起きていたのか。
「マルコ・・・」
彼女は私の名を言ってにっこりと微笑んだ。
その直後股間に言いしれない快感が走った。
「あ・・・あ・・・あ・・・・」
彼女が私のペニスを握りながら手淫しているのである。
その快感に思わず声が漏れた。
私は目を閉じその微笑む彼女に口づけをした。
そう口を重ねている間も彼女は休むことなく私のペニスを動かしている。
私は彼女の口の中に舌を忍ばせ舌を交わらせた。ディープキスである。
そして舌を絡めた瞬間、私のペニスから熱い精液が飛び出し彼女の体に飛び散った。
その一部は勢いのあまり彼女の口元にまで届いていた。
はぁ・・・はぁ・・・
快感のあまり未だに何があったのか自分自身でもわからない。
目の前の少女は体中に飛び散らせたわたしの精液を気にすることもないように紅潮した顔で私を見つめていた。
この世で一番美しいともいえる少女が私の汚い精液で汚れている。
目の前にある非現実的な光景が今の私にはまともに受け入れることが出来なくなっていた。
私はふと気付いた。自分自身がしてしまった過ちに。そう思うと自然に頭が下がった。
「すいません、メイデンさまっ!このマルコ・・・この・・」
突然彼女が抱きついてきて途中で言葉が遮られる。
私は再び彼女に唇を重ねた。

 

私の目前に迫る大きな影。それが教育係のマルコだと気付くのにそう時間はかからなかった。
なんで・・・今頃どうして・・・?私は薄目で確認しながら寝たふりをしていた。
私はついさっきまで自慰行為をしていた、いまだ興奮冷めやまない。
いったん高まった性衝動がそうそう収まるものではない。今、行為を中断していること自体が苦しいのだ。
彼が近づき発汗が増していく、そして心臓の鼓動もペースが段階的に速まっていく。
もし・・・自慰行為などしていたことがばれたらどうしよう・・・。
自分が世界の平和を担う代表的な存在であるというプレッシャーよりも
単に女性としての羞恥心の方が今の私にはつらい。
しかし何故なんだろう?恥ずかしいと危ないと感じるほど、より性欲が高まっていくのが分かる。
膣が疼いているのがわかる。濡れている・・・触ってもいないのに。
自分の体が性欲を求めれば求めるほど体中が敏感に感じていく。
シミーズと乳首がこすれただけでも乳首が勃起してしまった。
ああ・・・私・・・どうなっちゃうの?体中がヘン・・・。
少し息苦しくなってきたのが分かった。もし今誰かに触られたら・・・それだけでイッてしまいそう。
バサッ!
突然、布団を引きはがされた。え?一体なぜ?
マルコは私の体をじっと見つめている。まるで目で体を犯すかのようないやらしい目で。
視姦というのか、その私の体をなぞるような目線の動きにどうしても気がいってしまう。
彼の手が伸びた・・・やばいっ!と彼の手は私の額に手を置いた。
ああ・・・なんだか落ち着く・・・いつのような私を殴打する手じゃない。
何か安心できる・・・それにしても大きくて優しい手・・・。
彼はすぐに手を離した、少し寂しいような気がした。もっと触れていて欲しかった。
とその心の声を聞かれたかのように今度は両肩に手を置いてきた。
彼に肩を抱かれている・・・一体何をしているの?わからない・・・わからないけど。
気持ちいい・・・ただ触れてもらっているだけなのに。いやらしい場所でもないのに。
性感帯をなぞられているような快感を私は感じていた。
その時彼の手が少し動いた。私はそれに敏感に反応してしまう。
私は我慢しきれず少しだが喘ぎ声を上げてしまった。
ああ・・・ついに声が出ちゃった。
するとマルコは突然手をさしだし私の乳首をつまんできた。
「!」
わたしは彼の予想外の行動に驚いた。そしてその快感に耐えるのに必死だった。
服越しとはいえマルコの大きな指が私の乳首をつまんでいる。
自分で触るのとは比べものにならないほどの快感。
先ほどの直の肌に手が触れるのとは比べ者にならない感触。頭の中が壊れそうだった。
すると今度はシミーズの裾の部分に手をかけてきた。私を脱がすの?
予想通りだった。彼はじんわりじんわりと私の服をまくしあげ脱がしていく。
じわじわ脱がすその行為は羞恥心をさらに高め性的な興奮をさらに増していった。
シミーズの下には下着一枚。いつものドロワーズは穿いていない。
しかも先ほどまで自慰の最中に急に手を戻したから少しパンティが脱げかかっているかもしれない。
もし見られたら・・・もしオナニーしていたことがばれたら・・・・・。
自分の裸体を見られることよりもそちらの方がよほど恐怖だった。
はぁはぁ・・・
彼の息苦しいような吐息が耳に入る。
気付けば脱がされてシミーズの裾が首のあたりまで持ち上げられていた。
これから・・・なにされるの?なにかされるはず・・・そう分かっているのにどうして私は拒まないんだろう?
「・・・!」
再び胸に刺激を感じた。彼の指が私の乳首をつかみやがて手を開き乳房全体をまさぐりはじめた。
声を出さないように耐えるのが必死だった。さらなる快感の渦へとを私を誘う。もう我慢出来ない。
チュパ!
もう片方の胸を彼が吸い付いてきた。乳房全体が彼に吸われてしまうのではないかと
錯覚するほど私は快感に酔っていた。
彼は舌をナメクジのように私の胸に這わし時に吸い時に優しく吸う。
「う・・・」
私は我慢できず再び声を出してしまった。
もうばれたとかそんな恐怖も何もない。快感、それだけが今の私を支配している。
もうどうなっても良い・・・。
そう思ったときまた新たな刺激が飛び込んできた。
彼の手がいつのまにか私の性器に触れているのだ。下着の中へ直に手を伸ばし。
「・・・っ!」
私はついに体の自由すら効かなくなり体全身をよじった。
形容しがたい快感、至福の時。もう・・・もう・・・私は・・・。
そう思ったとき目の前にマルコが迫っていることに気付いた。
私は無意識に目を開ける。ぼんやりと目の前にあるのはいつものマルコ。
私の親でもある彼が・・・今は一人の男性として私の前にいる。
私は彼に体を寄せようと手を伸ばした。すると今までに触ったことのない妙な固さのものに手が触れた。
しかし、私は直後にそれがマルコのペニスであることに気付く。
とても熱いその肉棒を私は自然と動かしていた。
私はそのまま目を閉じ少し顔を斜に向けた。
そして彼は口づけをしてきた。まるで夢の再現のよう・・・。
はじめて味わうキス。それは父の匂いではなく男の味がした。
頭の中がぐるんぐるん揺れてもはや正常な意識を保てない。
彼の舌が私の口のなかに入り込んできたことに気付く。
口の中でもう一つの性交渉が行われている、そんな錯覚に見舞われた。
そのとき、体に熱い何かがかかるのを感じた。
それと同時に彼は身を引いた。
射精・・・彼のペニスが絶頂を迎え私に向かって精液を飛ばしてきたのだ。
体中が熱い・・・・彼の精子が薄い下着のように私を纏っている。

ぼんやりと意識がはっきりしないまま彼を見ると彼は何か言っていた、謝っているように思う。
けど何を言ってるのかはわからない。
そして私は迷わず彼に抱きついた。そして再びキスを交わした。私の体についた精液が接着剤のように
彼と私を結びつけ抱き合ったまま離さなかった。
はじめて人に愛された、形はどうであれそれが嬉しかった。
今だけかもしれないけど、はじめて自分が自分であるような気がした。
せめてこの一時だけでも・・・。


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