「…返事来ないなあ。やっぱりメール届かなかったみたいだ」
「おい、鳳もういいだろう?点呼始まるから戻るぞ」
「ああ」
「お前のくだらない用事に何で俺らまで付き合わされなくちゃならないんだ?」
「悪かったよ」
「悪いと思ってるならそれらしい顔で言いやがれ」
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪
「あ、宍戸さんからだ」
「今のって『愛は勝つ』だよな」
※『愛は勝つ』1990年に発表された、結婚式の定番となっていたKANの名曲。
 必ず最後に愛は勝つ!と力強いメッセージが込められた、恋人達の応援歌である。
 新世紀の中学生である彼らがこの曲を知っているかは謎…
「ウス」
「勘弁して欲しいぜ」
「…ウ、ウス」
「樺地、跡部さんたち花火行ってるらしいよ。俺もこんな山の中より宍戸さんと花火がよかったな。
 樺地もそう思うだろ?」
「ウス」
「俺は先輩達と花火なんてごめんだね。こっちのが性に合ってる」
「日吉には聞いてないだろ」
「(くっ。むかつく…)」
「あ、くくくっ」
「ウス?(鳳どうしたんだ)」
「いきなり気持ち悪いな」
「この最後の一文が可笑しくて」
「何だ」
「『早く帰ってこいよ』って絶対今更後悔してるよ宍戸さん。消そうと思ったら誰かに覗かれそうになって
 慌てて送っちゃったくらいのことだろうけど。あははは」
「(何でそこまでわかるんだコイツ)にやけたツラで何言ってやがる」
「…(鳳にやけすぎだ)」
「ワカ、恋人いないからってひがむなよ」
「なっ…誰がひがむか!っていうか、ワカって呼ぶな」
「日吉結構モテるんだから適当に付き合えば?」
「ウス」
「適当にってお前なあ」
「あ、でも宍戸さんはダメだからな」
「ウス(跡部さんもダメだ)」
「あ、樺地もそう思う?」
「ウス」
「(何でここは会話が成立してんだよ)誰が男なんか。俺はテニスで精一杯だ」
「余裕のない男は嫌われるぞ?
「ウス(そうだ)」
「(ムカッ)鳳、テメ本当に嫌な性格してやがるぜ。何で宍戸先輩は気付かないんだよ」
「何一人でぶつぶつ言ってるんだ?置いて行っちゃうぞ」
「ウス(早くしろよ、日吉)」
「くそっ、下克上だ…」


林間学校の夜は更ける…




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