〈パルス〜同調〜〉



       「アホ!オマエ何やってんだよ!」

       「・・・足止めしてやる・・」


    いきなし、一般人に対してホンキモードで身構えやがった。


       「バカっ!よせって!往来のド真ん中でんなコトしてみろ。
        スグにとっ捕まるぜ?」

       「構わない」


    ったく、強情なヤツだ。オレは盛大に溜息をついた。
    このトシで気苦労が絶えねぇって、どーよ?


      アイツは城ん中に居たときよか、よっぽどピリピリしてるみてーだ。

      アソコじゃ、生きるためにギリギリんトコで命のやりとり交わしてたからってよ。
      ココではわりかし平穏に暮らしてられるってのに。

      薄いベールみてぇな電光で、常にその身を包んで。
      限られたごく少数のカオ見知り以外には
      スグさま電撃を浴びせるかのような攻撃態勢。


      手追いの獣みてーに。


    おかげでコッチぁ、ヒヤヒヤし通しだぜ。


       「あのなぁ。オメーが構わなくてもオレ様が構うんだよ!」

       「・・・そうか。ワカった」


    かと思えば不意におとなしくなりやがるし。
    ここんとこ、オレはコイツに振り回されっぱなしだ。

    ま、別にイヤなワケじゃねーケド。

 
       「すまない。オマエを困らせる気はなかった・・・」

   
    ・・・コレだ。 素直っつーか、カワイイっつーか。 
    オレに対してだけは一応従順だかんなぁ。情も湧くってもんだろ。

    それにしても。


       「あんで、オレの言うことは聞くワケ?」


    スっと目を細めてオレを睨み付けただけで、ヤツは何も答えなかった。
    と、忘れた頃にさっきの答えが返って来たんだ。



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