年賀状と・・・




ドクンドクンと心臓の音がする。

それを見た瞬間にその音が速くなるのが分かった。

 

 

 

「誠二〜!年賀状取ってきてー!」

と言う母に対し「えー、メンドイ・・・」と返したら怒られ俺は渋々玄関へ行った。

「はー、寒い寒い・・・」

久々に実家に戻ってきたのにこの扱い・・・と思いつつポストに来ていた年賀状を手に取る。

「・・・見ちゃえ」

別に良いだろ?俺宛に来てるのもあるかも知れないし!と思いパラパラとめくって行く。

「あ、キャプテンからだ・・・」

律儀だなぁ・・・と思いながら綺麗な字で書かれている内容を見る。

『藤代今年はお前たちが3年だ。部内のことを頼むぞ。いや、お前が一番心配だな・・・』

キャプテーン・・・年賀状でくらい褒めて下さいよー!と思わずにはいられない。まさか正月早々こんなものを見るなんて思ってもいなかった。

更に俺宛に無いか見てみる。

「あ・・・三上先輩だ・・・来ないと思ったんだけどな・・・」

本人が聞いたら怒りそうな言葉であるが、今はいないので・・・大丈夫だと・・思う。

妙に綺麗な字が三上先輩っぽいなぁ、と思いつつ何を書かれているのか怖いながらも気になるので見る。

『おい、バカ代。今年はバカなことすんじゃねぇぞ!大変なのは俺らだからな!お・れ・ら』

「・・・・・ムカつくー!!」

と言いながら先輩らしいと思う自分は相当彼の性格に慣れたらしい。

「後は〜」

パラパラっとめくる。

「・・・・・・え?」

目を疑った。

幾ら正月だからってテレビを見すぎたのがいけなかったのか?そう思い目を何度も擦る。

「恋は盲目って言うし〜!気のせー・・・いじゃないっ!!」

「・・・マジ?」

柄にも無く顔が赤くなっていくのが分かった。

藤代誠二が今手にしているものは、綺麗な字で書かれた藤代誠二宛に来た年賀状。

差出人は・・・

―――水野竜也

 

 

――― 新年明けましておめでとう。去年は色々あったけど結構楽しかった。お前には何かと世話になった・・・って思ってる。今年も宜しく。

 

それと、誕生日おめでとう。

 

 

「嘘・・・」

だって、水野が俺の誕生日覚えてたんだよ?親ですら忘れてるような誕生日だよ?ある意味一番インパクト大きいけどさ。

「水野・・・」

どうしようもなく嬉しい。

来ると思わなかった相手、だけど・・・それ以上に誕生日を覚えててくれた事が嬉しかった。水野のことだから、きっと書くか悩んだんだろうな・・。そう思うとふっと笑えてくる。

「あー、水野に会いたいっ!!」

思い立ったら即行動。そこが藤代クンの良い所です!と自分で思いながら年賀状を置き母に出掛けて来ると告げる。

早く水野に会いたい・・・。

 

 

―――ピンポーン

何度鳴らしても誰も出て来ない。留守・・・だろうか?

―――ピンポーン、ピンポーン

「水野居ないのかなぁ・・・」

―――ピンポーン

鳴らした途端いきなり戸が開いた。

「煩いっ!!」

「あ、水野〜!!」

何だ〜居たじゃん。と言うとイキナリ水野に殴られた。どうやら風邪気味で寝ていたらしい。・・・悪い事しちゃったかな?

 

「・・・水野大丈夫?」

「あぁ、大分治まった。それより・・・藤代、何か用か?」

「うんっ!!年賀状くれたよね?」

その言葉に風邪の所為でいつもより少し赤み掛かった水野の頬が更に赤くなった。

「くれたよね?」

水野に『YES』と言わせたい。そう思いしつこく聞く。

「・・・あぁ」

俯きそう言う水野が可愛くて、思わず抱きしめてしまった。

「なっ!?何すんだよ!?ってか風邪がうつるぞ!」

「大丈夫、大丈夫!ってか水野の風邪菌なら俺大歓迎〜」

「バカなこと言って無いで離れろつーのっ!」

「んー、水野が・・・言葉で言ってくれたら放してあげる」

 

言って、あの言葉。

君が書いたあの言葉。

それだけでも充分贅沢だとは思うけど、君に言って欲しい。

 

「・・・・・・・・・・」

「言って・・水野」

片方の手で水野の髪をゆっくり撫でる。

「言って・・」

 

――― 誕生日おめでと・・・。

 

「水野・・・」

あー、やっぱり水野は可愛いな。

「ほら、言っただろ!放せよ」

「えー・・・」

放したくないなぁ、と思いつつ約束しちゃったから仕方ないよね?とそう悩んでいるうちに水野は俺の腕の中から離れていった。

「あ、水野ー」

「何だよっ!」

「・・・抱きしめて良い?」

「は?何言ってんだよ」

「だって・・・嬉しいんだもん!」

「俺風邪何だけど・・?」

「良いの!良いのー!!じゃ、家の中入ろっか!」

「何お前が仕切ってんだよっ!!」

「え、だって、水野外で抱きしめて欲しいの?」

そう言うと真っ赤になった水野が居た。

「誕生日プレゼントって事で、水野ちょうだいっ!」

「な、な、何言って・・!!!」

「あ、変な事は想像しないでね!誠二くん照れちゃうから」

ふざけた調子で言う。だって、本当にそんな事考えてた訳じゃないから。

そりゃ、出来ればしたいよ?年頃だし。でも・・・

 

 

ただ俺は君が欲しいだけ。

君がいれば、それが最高のプレゼント。

君と過ごせるこの時が、

最高のプレゼント。

 

 



終わり




微妙な文ですみませんっ!!!
そして、藤代誕生日おめでとー!&新年明けましておめでとうー!という事でまとめて。
それにしても・・・話が意味不明で本当に申し訳・・って!!
此れが初めての藤水小説やーんっ!!あかんやろ!私っ!!
・・・もっと素敵な藤代を書けるように頑張ります。
初なのに駄文過ぎて泣ける・・・。
というか・・・此れは似非にも程がありすぎるぜ・・藤代っ!


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