『明日は晴れるよ・・・』
そう言った君の表情が何故か寂しそうに見えたのは俺の気のせいだろうか。

 
 
君の笑顔


 
 
「思いっきり雨じゃん」
学校へ行くべく玄関の扉を開けた、それはもう素晴らしいくらいの雨。
土砂降りだ。
「・・・英士の天気予報外れたな」
珍しい。
英士が外す時は極稀にある。本当に極稀だ。
例えば、彼女と別れた、とか、まぁ、少々の精神の揺れで外れる事がある。
英士は彼女に優しく接している、それはもう・・壊れ物を扱うかのように。
大事だと言うことがその様子を見て分かる。
痛いほど、愛しいその存在。
愛してる、と。
「・・・学校行こう」
少し濃い青い色した傘を差す。
雨の音が聞こえる。
ザーッザーッと・・・傘に当たる音が酷く煩く聞こえる。


 
「ふぅ・・・」
学校は終わったもののまだ雨は降り続いていた。
今朝よりは大分落ち着いたように見えたが。
「何かさー、制服違う生徒がいるみたいなんだけど、誰か待ってるのかな?」
それは靴を履く時に耳にした言葉。
「何かジャニーズ系っぽいんだけどー!かっこ可愛いって言うの?」
・・・そんな知り合いは、いない・・と思いたいが・・・心当たりは合った。
若菜結人、自称ジャニーズ系。
「・・・まぁ、結人が来るはず無いか」
事前にメールしてくる筈だし。そう思いながら傘を差し出て行く。


 
「・・・お・・・」
声が聞こえる、気のせいだろう。
「・・・おいっ!!かぢゅまっ!!」
「かぢゅまって呼ぶなっ!!」
条件反射でつい言ってしまった。その先にいたのは・・・
「・・結人」
「はぁー、無視するなーつーの」
少し項垂れたような結人をよそに俺は更に聞く。
「何のようだ?」
メールも無しに来る何て珍しいし、と付け加えるのを忘れずに。
「酷いー!わたしぃ、かぢゅま君に会いたかったのにぃ」
「気持ち悪いからやめろ」
「・・・ひでぇ」
そう言いながらも笑っている。
「で、何のようなんだ?」
「あー」
少し躊躇いつつも俺の目を見てニカッと笑い。
「英士励ましに行こうぜ」
そう言った。



 
「英士くーん、遊びましょ」
チャイムを鳴らしながらそう言う結人を後ろから見ていた。
「英士くーん」
待つこと数十秒、くらいだろうか。
「・・・やめなよ」
少し眉を引き攣らせて出てきた。
「よぉ、英士」
「・・・何のよう」
俺と同じ反応。まぁ、突然来られたりしたらこういうしか無いけど。
「一馬くんが、デートしたいんだって」
「・・・・・・・は?」
耳を疑った。
「結人、冗談は良いから何」
軽く流す英士を見て、俺は心から自分が情けなく思えた。
「まぁ、簡単に言えば遊びに来た、って所」
「・・そう」
興味無さ気に答える英士はいつもと同じように見えた。
そう、何を考えているか分からない感じ。
でも、俺には何故か悲しそうな表情に見えた。

 
「で、ホントの用は何なの?」
「あー・・・」
結人は少し考えつつもまたニカッと笑って
「英士を励ましに来た」
言ったら意味無いだろ・・・そう思いながらも俺は結人の言葉に頷いた。
「・・・何それ」
意味分かんないよ。と言いながらも表情は変わらない。
「英士・・・」
「何、一馬」
何かを言いたかったけど言葉が思い付かなかった。
「・・・何でも無い」
「・・そう」
言いたいけど言葉が見付からない。
元気出せ、何て言葉は可笑しい。
何を言えば良い?
「かぢゅまー」
「・・・何だよ」
「俺、一馬のそういうとこ好きだぜ」
「・・・俺も一馬のそういう所好きだよ」
「・・・は?」
意味が分からない。
「そういう悩む所」
「・・・・・・・」
何でこんな展開になってるんだ?英士を励ましに来たのに。
「有難う」
微かに笑った英士の顔が心に残った。










とうとう作ってしまった・・・U−14部屋(違)
いや、真田受を主とした部屋何ですが・・・専ら友情系が多いみたいです。
短いのは突発的なのが多いから・・・。
まぁ、流す程度でOKです。
にしても、意味分かりませんよね・・・。多分これからもこんなのばっかり・・・だろうな。



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