そういえば、大分前に読んだ小説の中にこのような文章があった。

『その男は、とある男を愛していた。その愛ゆえなのだろうか、その男は朝起きたら女の身体へと変化していた。』

何故愛ゆえに女の身体になったのか?考えても思いつく筈は無い、所詮三流小説だ。ただ目に留まったので読んでみただけ。そう、それだけ。そんなのは本の中だけの話だ。

 

 
愛故?  〜シゲの場合〜

 

 

朝、いつも通りに目を覚ます。目を覚ますまではいつもと同じだった。でも、身体がダルイ。酷い疲労感に襲われる。そんな事は初めてだった。だがその疲労感も次第に引いていった。

「んー・・・」

ゆっくりと伸びをし、頭と身体を覚醒する事にする。

「何だったんだ・・・」

ベッドから出た所で違和感を覚えた。いつもより視線が少し低い。

「・・・・・?」

だが、それだけで別段普段と変わっているようには思えなかった。更に頭を覚醒するべく顔を洗いに行った。

鏡を見てもいつもの自分だ。そう、別に変わった所なんて無い・・・。いや、あった・・・。

「・・・・っ!」

胸の辺りが妙に膨らんでいる。

「な、何だよ・・・これ・・・」

恐る恐る自分の胸に触れる。

「・・・・・・・・・柔らかい」

普段は硬いはずだ。男なのだから当たり前だろう。だが、今日は違った、妙に柔らかい。

「・・・っ!?」

事の重大さに気がついた水野は走って自分の部屋に戻った。階段でこけそうになった程、急いでいた。

「はぁはぁ・・・な、何だよこれ・・・」

上着を脱いで自分の胸を見て、思わずその言葉が漏れた。

そこには、しっかりと女の子を象徴する胸があったのだから。

「う、嘘だろ・・・どうなってんだよ・・・」

自分の胸だと分かっているが、普段とあまりに違いすぎるせいか次第に顔が赤くなっていく。

自分の胸だが流石にずっと見ておくのも気が引けたので上着を着、水野は頭を抱えた。

「・・・どうしよう」

水野が悩んでいると階段を上ってくる軽快な音が聞こえた。

「・・・っ!」

誰か来たんじゃ無いだろうか?こんな姿を見られたら・・・頭の中で色々な不安が出る。

段々と近づいてくるその軽快な足音は自分の部屋の前で止まった。

そして、たつぼん〜!という声と共にその戸は開かれた。

 

 

「たつぼん・・・どないしたん?」

「な、何がだよ!」

「・・・自分、自分の行動見て言うとる?」

そう言われ、自分の状況を確認する。

シゲが入ってくる瞬間に水野は部屋の隅の方に逃げた。しかも胸を隠すために体育座りなんてのもしている。

傍から見れば怪しい事この上ない。

「う、煩いな!!俺はこういう場所の方が落ち着くんだよ!」

半ば自棄になりながらも悟られないように返す。

「ほんまに?」

シゲが近づき俺を見下ろしながら言う。

「・・・・・・・・・・・」

近づくな、ヤバイ、バレる・・・。そんな言葉が頭の中をぐるぐる回る。

「どないしたん?風邪でもひいたん?」

「違う・・・けど・・・」

胸が出来ました。何て言える訳が無い。

「たつぼん?」

シゲが珍しく心配そうな顔を向けてくる。そんなシゲを笑う余裕は今の俺には無い。

「ほんま、どないしたん?」

「・・・・・・」

俺は覚悟を決めてシゲに言う事にした。自分だけで悩んでいても何も思いつかないからだ。シゲなら何か良い案を出してくれそうな、そんな気がした。

「たつぼん・・・?」

「お、俺・・・」

言うにしても、何を言って良いか思いつかない。寧ろ言った所で信じて貰えるだろうか?だったら・・・する事は一つだ。

「な、なにしてんねん!!たつぼん!」

「黙ってろ!!」

「せ、せやかていきなり脱ぎだして・・・」

「見ろ!!」

俺は上着を脱いでシゲに見せた。

「たつぼん積極的〜・・・って、その胸はなんやの?」

「知らないから悩んでるんだろ!」

そう言い終るとシゲはマジマジと俺の胸を見た。

「本物やんな?」

「・・・多分」

俺がそう答えるとシゲはそっと胸を触った。怒鳴ろうと思ったが、その手は別段妖しくなく、確認すると云ったような触り方だったので黙っていた。

「何でこうなったん?」

手はまだ胸から離れてはいないが目は此方を向いて問う。

「分かんない・・・朝起きたらなってた」

「へぇ・・・揉んでみてもええ?」

「はっ!?何言って・・・っ!!」

先ほどまでの手つきとは違い、いやらしく胸を触る。

いつの間にか俺の後ろに回っていたシゲは胸を手で包み込みいやらしく揉み始まる。

「何やって・・・あっ・・・んっ・・・」

「なぁ、たつぼん・・・」

シゲが普段より低い声で俺の耳元で尋ねる。

「・・・下とか見たん?」

身体がビクッと震えた。

「怖くて見て無い・・・」

小さい声だったがシゲには聞こえたようで、耳元で小さく笑った声が聞こえた。それと同時にシゲの息が耳元にかかり更に身体を震わせた。

「触った?」

「・・・・・・」

俺が無言でいると胸の所にあった手が段々と下に降りていった。

「・・・っ!!シゲっ!!」

「何?確認してあげるだけやん」

ズボン、いや、下着の中へと手は進んでいく。

「・・・やめっ・・・んんっ」

耳を舐められ拒否の言葉が出なくなった。

「・・・ひあっ・・・」

「あー、ほんまに女の子やん、たつぼん」

シゲの手は俺の知らない部分を行ったり来たりしている。

「・・・たつぼん」

真剣な声に俺はまた身体をビクッとさせた。

「んっ・・あ・・何だよ・・・」

「ヤってもええ?」

「フザケんなっ!!ふっ・・・んっ・・・」

「責任やったら取るで?」

「・・・責任?」

「結婚したる」

「・・・馬鹿な事言ってんな」

迂闊にもときめいてしまった自分が居る。

「結婚しよう、たつぼん」

 

 

「嘘やー!!何で戻ってんねんっ!!」

次の日目を覚ましたら俺は元に、男に戻っていた。

「何だよ、悪いのか?」

「いや、悪くは無いねんけど!あの柔らかい身体をもっと堪能したかったんやで!なのにたつぼんが直ぐ倒れるからやな・・・」

「煩い、死ね」

 

正直、女も良いな、って思ったんだ。お前と一緒に居られるし。

 

 

 

END




なんだ!此れっ!!申し訳ないにも程があります。ぶっちゃけシリーズ予定?
取り敢えず女体に初挑戦?失敗したーーー!!全てが中途半端です。
本当は健全ギャグ系にしようとしたんですが、何を間違ったか・・・エロになった?しかもなりきれてないしっ!!
エロ書くのも時間がありませんでした。くぅっ、この続きはまた何処かで!(逃)
こんなので良いから書いて〜って云う方が居れば・・・マジ頑張ります。ええ、シリーズ予定(笑)


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