白かった肌は更に白くなっていた。
いや、白いというより青白いと言った方が正しいかもしれない。
「水野、少し痩せたか?」
「そうか…?」
「ちゃんと食事はしているのか?」
「あぁ…」
少し顔を伏せ言う。
水野が嘘をついている時の仕草と俺は解釈している、だから本当は食べていないという事になるだろう。
「食事が気に入らないのか?」
「いや…」
「何かあれば言っておくが…」
「違っ…不破んとこには世話になってる…」
「ふむ、つまり何が言いたい?」
俺にはまだ理解出来ないようだ。
この水野という人物が。
出会ってから数年経った…。
会った場所も同じ病室であったが。
あの頃はまだ水野も顔色は明るく健康的に見えていた。
ここ数ヶ月で水野はどんどん痩せて行った。
半分は水野があまり食事をしないという事も入っているだろうが、それだけでは無いという事だ。
「なぁ…不破」
「なんだ?」
結果、水野は死ぬ。
水野がかかっている病はまだ解明されていないモノだ。
今はまだ大丈夫だが、後数年後…水野は確実に死んでしまう。
だが、俺は…
「俺…もう嫌だ…」
「何を言っている」
弱音を言わず気丈に振る舞っていた水野。
「…死にたい」
「……」
「けど、不破と一緒に居たい。…不破と生きたい」
まだ強い意志を宿している水野の目から涙が零れ落ちてくる。
「問題ない」
そう言い細くなった水野を抱きしめる。
「不破…?」
「生きてろ」
「………」
何も喋ら無かったが頷くのを確認し、横にさせる。

俺が医者になったからには治してやる。
まだまだお前の考察の最中なのだから。




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2006.5.8

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